■自分の国を知らな過ぎる
歴史認識で日韓関係がギクシャクしているが、
以下50年も前に、「自分の国を知らな過ぎる」
ことを危惧して出版された「梅干と日本刀」 の
書き出しです。
『 日本人とは何か? 多くの日本人は、
自分自身をあまりに知らなすぎる・・(中略)
とくにこの三十年、虚構な劣等感を抱きすぎ
たのではないか・・
それが今日の日本人の不幸につながっては
いないだろうか・・
そのようなことを考えて 「梅干と日本刀」を
出版したのです 』
1221 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
~歴史から学ぶ~ 「米を炊くのは日本人だけ」
日本人は、ゼロからの発想で何かを生み出すのは、あまり得意ではないが、有る物から”全く別の有”を生みだすのは得意です。
日本人は、この得意技を生かして、外国からその時々に入ってくる文化を上手に取り込み、全く違った日本人に適合した文化を作り上げてきたのです。
例えば、中国からの外来語”漢字”・・漢字に和の”訓”を重ねて日本語に・・漢字をみごとに同化させたのです。
更に「平仮名」と「片仮名」を発明して、素晴らしい日本語文化を歴史に残したのです。
8世紀に編さんされた和歌に「万葉集」がある・・現在、中学生でもそのまま読める・・このような言語は世界に例がなく、日本人が世界に誇るべき文化といえます。
東南アジアから伝来し、日本人の主食になった”米”
伝来当初は、米を木の葉に包んで蒸して食べていた。
蒸すだけでは美味しくないと、日本人は煮て食べることを考えついたのです。
中国でも米を炊くが、炊ける前に炊き汁を捨ててしまう・・ヨーロッパでもアメリカでも同様である。大きな釜にいっぱい湯を入れ、入れた米が柔らかくなると、大きな網ですくって、水を切って食べるのです。
ところが日本人は、炊きあがった後フタをしたまま蒸らして、米から流れ出したうま味成分グルテンを、再度米の中に吸い込ませたのです。
そうすることで、カロリーを失うことがなく、ご飯が”うまい”のです。
樋口清之「梅干と日本刀」