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藤沢秀行・囲碁は経営に通じる

藤沢名誉棋聖(1925~2009)

囲碁界最高のタイトル「棋聖」6連覇を始め、

王座5期、NHK杯2期など、通算獲得タイ

トル数は23・・独創的棋風は、自由奔放、

豪快華麗
平成3年「王座」獲得、翌年67歳で防衛に

成功・・史上最高齢の防衛記録保持者です。


その人生は破天荒・・酒・ギャンブル・借金

などをめぐるエピソードに事欠かない。
王将の阪田三吉の名前がダブッてくる。


若手棋士の育成に尽力し、棋界を背負う
トップ棋士の多くが藤沢塾から排出。

1981年から約20年、中国の棋力向上にも

大きく寄与・・
2010年北京に「藤沢秀行記念室」オープン。



1204 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

「藤沢秀行・囲碁は経営に通じる」


私が趣味に囲碁を楽しむようになって50年・・ゴルフ同様に奥が深く、

飽きることがない。

以下は、藤沢秀行名誉棋聖が生前、テレビ対談で語ったものです。
頂点を極めた藤沢名誉棋聖の言葉から、”囲碁”をそのまま”経営”に 置き換えるとぴったりする・・囲碁と経営には相通じるものがあるのです。

♪もっと修業しなきゃ駄目だ・・たえず工夫しなきゃ・・もっと戦闘力を身につけなきゃ・・噛みつくくらいの戦う姿勢がなければ・・人まねは駄目だ・・
自分で工夫しろ!

『どうしたら強くなれるか?』って、アマチュアによく尋ねられるが、
私は「碁は楽しんで打ちなさい」と言うようにしている・・経営もそう・・

仕事を楽しんでやるようでなければ・・当たり前のようで、なかなか難しい。

野球を覚えたての子どもは、守備よりも打撃の練習をしたがる。
碁も同様で、 消極的な守り
の碁に終始するより、徹底して責めている方が上達が早い。責めることによって、碁の楽しさが倍増するのです。


最初の一手目をどこに打ってもよい囲碁・・361通りあるが、定石で打つと36通りになる。 2手目になると120通りだ。
更に進んで7手目には、変化の数は一兆通りになる・・気の遠くなる世界だ・・
それが囲碁なのです。誰にも解らない夢幻の世界が広がっている。


「碁は芸である」  そう! 勝ち負けは結果にしかすぎない。
芸が未熟なら負ける・・芸が勝っている方が勝つ。

私とて、勝ちたいと思うけれど、”勝負”の勝ち負けという、狭い枠に
自分を閉じ
込めたくはないのです。

芸というものは、もっと広い発想から生まれてくるものだろう。

自由奔放な発想なくして、芸を高めることはできないと思う。


盤面全体を見て「全局的な判断」をするのは、勝負の基本です・・
これは、布石・中盤の戦い・ヨセ・・それぞれの段階を通して言えることです。 アマチュアとプロの違いは、この”判断力”の差なのです。


ところで、全局的判断は、全てが部分の戦いの総合になります。

一隅の生死・攻防が、全局を左右します。
手筋や形、死活などの定石を覚え、「ヨミの力」が大切になってくる。
基礎がしっかりできていなければ、強くなれない・・
一朝一夕に身につくものではないし、強くなれるものでもない。

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