■プロ棋士とコンピューターの勝負
最初の一手・・駒の置く位置や動かし方が
決まっているチェスは20通り・・
将棋は30通りです。
将棋のコンピューターソフトは、プロ棋士を
打ち負かすまでに、進歩してきた。
最初の一手目をどこに打ってもよい囲碁は
361通りある・・定石は36通り・・
2手目になると、120通りだ・・
更に進んで7手目には、変化の数は一兆通り
になってしまう・・気の遠くなる世界だ。
囲碁ソフトも、プロ棋士に勝つことを悲願に
頑張っているが、指し手が天文学的になり、
コンピューターの能力が追い付かないのです。
1203 【心と体の健康】
幸せな人生 「囲碁は人生に通じる」
囲碁は、歩んできた自らの人生に似ている。
学校の勉強は「答えのあることを教えてくれる」・・が、社会人になれば
答えのあるものは一つもなく、先が読めるものは何もない。
そこが人生と通じるところであり、囲碁の魅力なのです。
囲碁を打つのに言葉はいらない。言葉が通じない初対面の外国人でも、男女を問わず、親子ほど歳が離れていても、1局打てば百年の知古のように親しくなれる。
一局交えただけで、相手の考え方、性格、生き方が伝わってくる・・
「囲碁は人生に通じる」と言われる所以です。
囲碁は、頭脳を鍛え、心を鍛錬するスポーツとして、注目されている。
何年か前、漫画「ヒカルの碁」がきっかけで、子どもを囲碁教室に通わせることが流行り、話題になったことがある。
授業に取り入れる学校も現れ、東大では囲碁で単位が取れるのです。
囲碁は「実利(陣地)」と「厚み(貯え)」のバランスで、打ち進められる。
一手一手積み重ねていくうちに、戦略・戦術が形となって表れてくる。
「実利」は目先の損得であり、「厚み」は、将来への備え・貯えになる。
碁を打つとき、盤面全体を見回し、目先の利を取るか、将来のための布石に一手掛けるか・・考え浮かぶ数手の中から、最善と思う手を一手選んで交互に打ち進め、陣地を囲い合っていく・・しだいに、優劣が盤面に表れてくる。
欲張り過ぎたり、攻め一辺倒では、そのうち破綻する・・時には一歩引いて、相手にも陣地の利を与えながら、相手より大きな陣地を囲って、
勝ちを拾っていく。
日創研の研修「共に栄える・・赤黒ゲーム」を思い出す。
経営者が囲碁をたしなむのは、どんな経営書より身につくものがある
からです。
碁は人生そのもの・・A案が良いか、B案が良いか・・どちらが最善なのか? 一手一手打ち進めるうちに、すぐ間違いに気づくだろう・・
しかし、後戻りはできない。
失敗の数の多い方が負け!・・部分的戦いに破れても、めげず・くじけず、最善と思う一手を選択し、劣勢を挽回すべく、粘り強く打ち進めていく。
長年囲碁をやっていると、”前頭前野”をはじめとする脳機能が発達する。前頭前野は、記憶・感情・行動を制御するなど、様々な精神活動をつかさどる大切な場所です。
脳が発達するにつれ、精神が鍛えられ、安定し、感性も豊かになっていく・・ボケ防止にもなる・・囲碁を趣味にしている人で、痴呆症になる人は少ないのです。