心と体の健康 「呼吸は、心の状態の表われ」
■正しい呼吸法を身につける
まず軽く目を閉じ、息を吐きます・・
「吐く」ことから始めます。
息をためないことです。
吐ききれば、吸うことができます。
吐くとき、ヘソの下の丹田を意識し、
ゆっくりと吐きます。
もう吐き終わったと思っても・・
最後にみぞおちを押さえて吐ききります。
すると自然に吸えるようになります。
吸うときは口を閉じ、スウ~と鼻からお腹を
気持ちよく膨らませて、空気を入れていきま
す。
空気でお腹がいっぱいになったら・・
口を薄く開け、スウ~と鼻と口からお腹の
空気をゆっくり吐いていきます。
吸う、吐くに集中します・・
その状態で「自分の心」に集中します。
呼吸法を使って、自分の心の内面を意識
すると、身体も心もリラックスした、
ニュートラルな状態になります。
1190 【心と体の健康】
「呼吸は、心の状態の表われ」
毎月・月初めの1日、朝5時から寺町の禅寺で、般若心経を三回繰り返し、その後、座禅を組んで瞑想します。
表題の「心と体の健康」・・ ”体”は形として見えます。しかし”心”は見えません。 その”心の状態”を形として見せてくれるのが、”呼吸”なのです。
心が乱れているときは、呼吸は浅く、早く・・乱れます。
心が落ち着いてリラックスしているときは、呼吸は深く、ゆっくり・・静かです。呼吸とは”息”のことです・・”息”という漢字は「自らの心」と書きます。
座禅に入ると、まず呼吸を整えます。
呼吸は心の状態を表します・・吸って吐いて呼吸を整え、意識を自分に集中します。呼吸を意識することで、湧き上がってくる雑念や、自らの内面にある”気”を、集中させる方へと向わせることができるのです。
ところで、ほとんどの人は、自分の意識が自分の方に向いていません。
「あの人がうらやましい」と思った瞬間、意識は「あの人」のところに飛んでいます。
上司に叱られ、「もう我慢できない」と思ったとき、意識は上司のところにあります。
「あの時、ああしておけばよかった」と思うと、意識は過去の自分にあり、 「こうなればいいのに・・」と未来を思うと、意識は未来に行ってしまいます。
意識はほとんど周囲に向けられ、自分自身に向けられることはまれです・・ 意識を自分に向けない限り、常にふわふわと周りの状況に流され、 あちこちさまよい歩くことになります。
自分のことがおざなりになり、自分のことに気づかず、自分がわからなくなります・・「裸の王様」です。
身心に不調をきたしたり、不運な状況に置かれたときに初めて、自分の「ふがいなさ」や「愚かさ」「力不足」に気づくのです。
気づいた時は既に手遅れ・・自らの不運を嘆くことになるのです。
横田和典「心とからだの浄化法」