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黒田官兵衛/夏の火鉢

2の法則


人間の集団というものは面白いもので、
仮に10人の組織があったとすると・・

「2・3人は優秀で仕事が出来、リーダーの
役割をするようになる。
6・7人はまあまあ 仕事をこなし、
残る2・3人が必ずどこかで足を引っ張る」
こんな図式が出来上がります。


そこで、仕事の出来ない数人を、組織から
外して、他から有能な人財をひっぱって きた

ら、すべてうまくいくと思ったら・・
そうはならず、やっぱり落ちこぼれる者が
数人出てくる・・
又、優秀で仕事の出来るリーダー数人を組織

から外したら、その組織は駄目になるかと思
ったら、残った組織から有能な人材が生まれ
て、組織が機能するようになる。

「2;8;2の法則」の組織になるのです。



1177 【吉村外喜雄のなんだかんだ】

~故事から学ぶ~ 「黒田官兵衛/夏の火鉢」


先週のNHK大河ドラマ「軍師黒田官兵衛」・・天正6年荒木村重の謀反で、32歳の官兵衛は人生最大の試練に遭遇する・・


4年後の天正10年3月15日、秀吉は2万余を率いて、備後(広島県)

高松城攻めに進発した。
その戦で、15歳になる黒田官兵衛の嫡子”長政”が初陣をかざった。
黒鹿毛の馬にまたがり、父親に寄り添って進む長政に、官兵衛は言った。
「お前は夏に火鉢を出したり、日照りのときに雨傘差してはいないか?」

突然、謎掛けのようなことを言われて当惑する長政・・


官兵衛は続けた・・「物には使い道というものがある・・火鉢や雨傘も、使い道を間違えれば、まったく役に立たない。しかし、冬の火鉢、雨の日の雨傘はなくてはならぬものだ」
長政『もちろん心得ております・・ですが私は、そのような物の使い方はしておらぬつもりですが・・』


官兵衛は諭すように言った。
「いやいや、よく考えてみよ・・おまえは家臣を夏の火鉢、日照りの雨傘にしてはおらぬか? 人は使い道によって、無能にも有能にもなる。
家臣は本当に、おまえに仕えて満足しておると思うか? その辺りをよくよく考えてみよ」


その後長政は、家臣によく気を配り、意見に耳をかたむけるよう心掛けたという。

官兵衛は「家中間善悪の帳」という手帳を用いて、家臣の間の人間関係で気づいたことを、その都度記録し、相性を見て人事配置したという。


「相性の悪い者同士が、同じ役目に就くのは良ない・・ 人は気持ちよく働いてこそ、役目を果せるというものだ」

官兵衛の口癖だったそうで、人使いの極意といえます。

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