■世界最古の土器が日本から出土
世界最古の土器が青森県で出土している。
土器に付着した調理後の炭化物から、
約1万7千年前の土器であることが判明した。
土器は、収穫物を煮たり、炊いたり、蒸して
調理するときの道具になります。
日本の古代縄文人は、人類で最初に料理を
作った民族?であることを、出土した土器が
物語っている。
1151 【食と健康】
「世界一素晴らしい日本料理」
美食大国日本・・2008年、ミシュランガイドの星が付いた店の数は、
東京が150軒で、パリの74軒の二倍になり、星の総数では東京が他を圧倒している。
それは、東京が世界一の美食都市であることの証しになります。
東京が美食都市なのは、ミシュランの星の数だけでなく、飲食店の数の多さからも言えます。
パリが1万3千軒、ニューヨークが2万5千軒あるのに対し、東京は16万軒と桁外れに多いのです。
2010年ミシュラン東京版では、星が付いた197軒のうち、実に132軒が日本料理店であることからも、いかに日本食が高い評価を受けているか、分かるのです。
更に日本料理は、料理の種類ごとに専門店に細分化され、長い年月と伝統を暖簾にする店が多いことに、ミシュランは驚くのです。
鍋料理一つとっても、寄せ鍋、ちゃんこ鍋、うどんすき、そして博多のもつ鍋、秋田のきりたんぽ鍋など、ご当地鍋を含めると、相当な数になります。
専門店は、食材によっても分類される・・ふぐ料理、湯葉料理、すっぽん、豆腐、鳥野菜、鰻、牛タン、鰹のたたき、ドジョウ料理など、これもまた沢山の専門店に分かれているのです。
フランス料理・イタリア料理・中華料理・・いずれも、歴史ある多彩な料理文化を持っている。しかし、日本料理のように専門店に細分化されてはいない・・ 店によって得意料理はあっても、フランス料理は、フランス料理店に行けば、すべて間に合うのです。
ところで、アラブの国々の料理の種類は、驚くほと少ないのです。
チュニジアを10日間旅行したが、毎日出される料理は、毎回トマトベースの赤いスープで肉や野菜を煮込んだ料理だ・・砂漠地で、食材の種類が限定されるので仕方がないが、毎日同じ料理を出されると飽きてくる。
何世代も磨きぬかれ、受け継がれてきた日本料理・・板前が備える技術の奥の深さ・専門性は、5年や10年で追いつけるものではない・・
一朝一夕には、とても真似のできない料理なのです。
しかし、喜んでばかりはいられない・・我々庶民の日本食の精神文化は、衰退の一途をたどっているのです。
PHP新書/竹田恒泰著「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」