日本食ブームの課題
■健康に良い鰹節
欧米人が日本食を好むようになったのは、
「ヘルシーで健康に良い」ことがある。
日本食の味の決めは「鰹ダシ」
鰹節は、健康に優れた食材です。
・血圧を下げる効果
・疲労を回復し、集中力を高める効果
・骨を丈夫にし、血液の流れをよくする効果
・鰹に含まれるDHAが、脳の発育と新陳
代謝を促進
・生活習慣病の予防、ダイエット効果
・花粉症やアレルギー症状の改善
1146 【食と健康】 「日本食ブームの課題」
海外へは、スキューバーダイビングでよく出かける。東南アジアの、滅多に日本人が訪れない辺境?の地にも、日本食レストラを見かけるようになった。
日本食レストランの調理人が現地人だと・・大概おいしくない!
現地の素材を上手に使って、一見和食風に見えるが、うま味の素になる質のよいダシが使われていないのです。
日本食の決め手はダシにあるが、ダシの素材を現地で求めるのは難しく、味の素などに頼るしかない・・日本食を美味しく食べるには、日本で獲れる昆布や鰹、煮干しから取ったダシが不可欠なのです。
日本食ブームに目をつけ、EUに鰹節を輸出しようと試みた企業がある・・株式会社和田久の和田社長です。
ところが、EUの食品輸入規則にひっかかり、日本から鰹節が輸出できない。
鰹をスモークする過程で付着するタールや焦げが、発ガン物質にあたるとして、許可されないのです。
ならば「だし」にして輸出しようとしたが、ヨーロッパの人は、鰹節を知らないため、理解が得られない。
そこで和田社長・・輸出がダメなら、「スペインに工場を建て、鰹節を現地生産しよう」と考えた。しかし、寒い海で育った大西洋の鰹は、脂が乗り過ぎて鰹節に向かない。
加えて、工場設備にも問題があった・・EUの食品工場・・設備はすべてステンレスでなければ許可されない・・これでは、工場内に湿気がこもり、鰹節の質が低下してしまう。
こうした難問を乗り越えて、スペインに鰹節製造工場を建てる計画を進めている。
また、何とか日本で生産された鰹節を、EUに輸出出来るようにしたいと、安全食品製産工場を証明するHACCEPを、2011年に 取得・・
翌年から、EUを拠点にして、本格的海外展開を開始した。
現地の日本料理店にだしの取り方を教え、捨てるところのないエコな素材であることをアピール。
一般家庭向けには、スーパにレシピを置いたり、料理研究家と組んで、和食レシピを開発してPR、普及に努めている。