■風邪とインフルエンザはまったく違う病気
風邪とインフルエンザを混同していませんか?
風邪とインフルエンザはまったく違う病気で、ウイルスも
違います。
風邪のウイルスは約40種類・・それによって人が死ぬこと
はありません。
風邪をひいたら、喉が腫れて赤くなったり、多少熱が出たり
しますが、薬を呑んで熱を下げれば、日常生活にそれほど
差し支えがありません。
インフルエンザウイルスによって引き起こされるインフル
エンザは、高熱が出て、気管支炎、肺炎、細菌性脳炎など
の合併症を引き起こす危険があり、体力のない高齢者や
乳幼児などが死亡することがあります。
死ぬ危険のあるインフルエンザには、ワクチンが開発された。
風邪は、引いても死ぬことがないので、ワクチンはありません。
順天堂大学医学部教授・奥村康
1113 【食と健康】 「健康寿命」
男女にそれぞれ「健康寿命」という指標があります。
「健康寿命」とは、世界保健機関(WHO)が2000年に提唱した、
新しい健康指標です。
平均寿命から、重い病気や、介護を受ける期間を差し引いた寿命の
ことを言います。
一昨年6月、国は2010年の日本人の健康寿命を公表しました。
健康年齢・・男性の平均は70.4歳、女性は73.6歳・・平均寿命より男性は9.2年、女性は12.8年、重い病気と闘い、介護を受けて死んでいくのです・・
都道府県別で見ると、男子の一位は愛知の71.7歳。福井は8位、
石川9位で71.1歳、富山20位、最下位は青森の69.0歳。
女性の一位は静岡75.3歳。石川は9位で74.5歳、福井11位、
富山14位、最下位は滋賀の72.4歳です。
注目されるのは、お茶どころの静岡県・・男性も全国二位。
毎日緑茶を5~6杯呑む習慣が、健康長寿を生んでいるのです。
一方、永年全国一位を保ってきた沖縄県の男性・・
65歳以上の高齢者は変わらぬ長寿だが、若年層の死亡率が急増している。1990年には5位、2000年には26位に急落している・・食生活の洋風化が原因だという。
先週、NHKクローズアップ現代で、この問題が取り上げられた。
ポテトチップや鳥の空揚げなど・・私の大好きな・・油を多く使った食品を摂ることが、寿命を縮める原因と、警鐘を鳴らしている。
マクドナルド、ケンタッキー、ミスタードーナツなどが近くになく、昔と変わらぬ食生活の田舎に暮らしている人に、高齢者が多いのです。
近い将来「日本人の平均寿命は下がる」と、NHKは警告しているのです。
平均寿命から健康寿命を引くと、男性で10年近く、女性は約13年病気と闘い、寝たきりになる計算。
介護する家族も大変です・・誰に看病してもらうのか・・誰が世話をするのか?
あなたは、連れ合いに先立たれたら・・どうしますか?
病院で看取る人もなく、一人淋しく死んでいく・・そんな晩年は御免です。