■捨てるのはどっち?
妻が 家に迷い込んだ猫を飼い始めた。
でも爪を立てるので、柱やふすまがボロボロ。
「もう捨てろ!」と言うと、俺と猫をまじまじと見比べた。
『おい・・今どっちを捨てるか・・考えたろ!』
■おしゃべりに夢中
一日の出来事をいろいろ話すのを、夫は黙って
聞いてくれる。ある日、台所で後片付けをしていて、
振り向いたら夫がいない。
トイレから戻った夫に・・
「一人でしゃべっていたら、バカみたいじゃないの」
と怒ったら、『いつものことだけど・・』と言われた。
■立場が逆転した夫婦
定年後、夫婦でよく外食をするようになった。
健康な妻は、いつも自分だけ大盛りを注文し、
ビールも大ジョッキ。
朝食の後、後片付けもせず、新聞を読んでいる。
ア~ア・・現役時代と立場逆転だ!
おれも昔は・・こんなんだっけか?
中日新聞「つれあいにモノ申す」
1100 【心と体の健康 】
~幸せな人生~ 「心に残るいい話/卒業式」
子どもたちの”いじめ”が深刻な社会問題になり、国会でも取り上げられる昨今、心温まるいいお話しです。
小松まり子さんというお母さんがおられて、その方のお子さんの足が不自由で、小学校の六年間、車椅子で通っていたんです。
六年間・・車椅子の後押しをしたのは、近所の子どもたちでした。
毎日当番を決めて、登下校の後押しをしたのです。
来年から中学・・みんなと同じ中学に行けると思ったら・・教育委員会から「お宅のお子さんは体が不自由だから、設備の整った肢体不自由児の中学校に転校してください」って言われたのです。
ご両親は納得されたのですが、友達は納得しませんでした。
六年間一緒に通ったんだから、中学も一緒でいたい・・署名運動までして嘆願した。
「エレベーターが無くても、トイレに1人で入れなくても、僕らがいます・・
車椅子を担いででもやります」って言うんです。
そんな約束までして・・また三年間、一緒に中学に通ったのです。
三年生の最後の日・・卒業式の日に、一緒に卒業したかったのですが、身体不自由なうえに弱かったものですから、風邪を引いて卒業式に出られなくなったのです。
いつものように迎えに来た友達に、ベランダから「九年間ありがとう!」とお礼を言った。
『じゃ・・お前の卒業証書貰ってきてやるよ』と、友達は登校していった。
お父さんも『今日は早く帰るから・・一緒に卒業を祝おう」と言って出かけた。
お昼にチャイムが鳴ったので、お母さんがドアを開けたら・・お父さんではなかったんですね。
卒業式を終えられた校長先生が、卒業証書を、わざわさ息子さんのために持ってこられ・・各学年で担任をされた先生方も・・小学校からズ~と車椅子を押してくれた生徒たちも・・一緒に来てくれたのです。
校長先生は『お子さんのお部屋で、卒業式をやらせてください・・』
とおっしゃった。
みんな部屋に集まった・・お子さんを前に、校長先生が卒業証書を読んでくれた。先生方は「よく頑張ったね!」と握手し、友達は、周りを囲んで校歌を歌ってくれた。
お子さんは、車椅子に座って証書を握りしめ、泣いていました。
お父さんもお母さんも、涙が溢れて止まりませんでした。
お父さんは、部屋のみんなに、喉を詰まらせながら、お礼を言いました。
『息子は・・皆さんの心温まる援助のお蔭で、無事小学校と中学校の両方を卒業できました・・何を学んだかは、本人に聞かないと分かりませんが・・人から受ける優しさほど、人の心を豊かにしてくれるものはない・・
ということを学んでくれたら、それだけで十分です』
「NHKふれあいトーク集・懸賞論文」より