■よく噛むことによる4つのメリット
(1)肥満の予防
・ゆっくりよく噛むことで、満腹感が得られ、食べ過ぎを防ぐ
(2)唾液の分泌が活発になる
柔らかい食品を好む、現代人の唾液の分泌量は減少ぎみ。
子どもの頃から、よく噛む習慣を付けておくことです
・唾液が多いと細菌を洗い流し、虫歯や歯周病の予防になる
・唾液の消化酵素がデンプンを分解し、消化吸収を助ける
(3)脳が活性化する
・脳の血流が活発になり、反射神経、記憶力、集中力が高まり、
寝たきりや、認知症の予防になる
(4)顔の表情が豊かになる
・アゴやホホの筋肉が鍛えられ、表情が生き生きして、
はきはき 喋るようになる
1088 【食と健康】 「健康には健康な歯」
■年齢別、残存歯数20本以上保有者(厚生労働省)
・65~69歳 ・・ 60パーセント ・70~74歳 ・・ 45パーセント
・75~79歳 ・・ 35パーセント ・80歳以上 ・・ 20パーセント
※80歳以上の平均残存歯数は・・13本
歳と共に、歯科に通う回数が増えてきている71歳の私・・総本数32本から、刺し歯と虫歯7本を差し引くと、私の健康な歯は25本になる・・
残存率78%と平均を上回っています。
歯を失う原因の90パーセントは「虫歯」と「歯周病」です。
とくに50歳以降では、歯周病が悪化して歯を失うことが多く、高齢者の食生活に大きな支障をきたしている。自分の歯が少なくなると、噛まなくて済む、軟らかい食品を好むようになる。
軟らかい食品には、ブドウ糖など吸収の早い糖質が多く含まれるので、血糖値が急激に上がったり、糖尿病になる危険があります。
一方、噛みごたえのある食品には、食物繊維が多く、脂質や糖質は少なめで、ゆっくり吸収されるので、急激に血糖値が上がることはなくなります。
また65歳以上で、自分の歯が平均より下回る本数で、入れ歯を使っていない人は、介護が必要な「認知症」になるリスクは、歯が20本以上残っている人に比べ”約2倍”高くなり、食べ物を「あまり噛めない」と答えた人は、「何でも噛める」人の”1,5倍”も高くなることが、厚生労働省の調べでわかった。
年老いて食べ物を十分噛めなくなると、脳の認知能力が低下する・・
これは哺乳動物すべてに言えることと、神奈川歯科大学・山本准教授。
歯周病になると、歯を失うだけでなく、細菌が血中に入り込んで、心臓病の原因になり、動脈硬化を進行させます。
虫歯や歯周病を治療すると、血糖値濃度が減少し、インスリンの働きが活発になります。血圧、コレステロール、中性脂肪などが高めの人は、早めに治療することです。糖尿病の改善、認知症の予防にもなります。
日本口腔保険協会