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失われていく日本の精神文化

~ 行為の意味 ~

                                    詩人 宮澤章二

「こころ」はだれにも見えないけれど

「こころづかい」は見える


「思い」は見えないけれど

「思いやり」はだれにでも見える


あたたかい心が  あたたかい行為になり

優しい思いが  やさしい行為になるとき

「こころ」も「思い」も  初めて美しく生きる

それは  人が人として生きることだ

 

  ※二度・三度、繰り返しゆっくり黙読すると

    心はしだいに美しく、やさしくなっていく・・

 

 

1077 「吉村外喜雄のなんだかんだ」

~歴史から学ぶ~ 「失われていく日本の精神文化」


現在の日本国の繁栄の基礎は、明治維新に遡ることができます。

ペリー来航から70年後の1902年(大正9年)には、国際連盟設立にあたり、仏・英・伊と共に常任理事国になり、有色人種の国でありながら、米国を含めた五大国の一員になったことは、特筆すべきであろう。


その後、第二次大戦で日本は焦土と化し、欧米から「復興に百年かかる」と言われたが、短期間に奇跡の復興を果した。
1954年(昭和39年)には東京オリンピックが開催され、世界第2位の経済大国に成長して世界の富を集めた。


ところが、日本人はその代償に大きなものを失った・・「日本人の伝統的精神文化」である。

維新以前の日本の庶民は、大自然と生活が見事に調和し、人々は勤勉でよく学び、質素で慎ましく、笑いの絶えない、伸び伸びとした生活をしていた。

浦賀に上陸したタウンゼント・ハリスが、本国に送った書簡によれば・・

「この土地は貧困で、住民は貧しく、生活するだけで精いっぱい・・
装飾的なものに目を向ける余裕がない。それでも人々は、楽しく暮らしており、食べ物や着る物に困った様子はない。

それに、家屋は清潔で、日当たりもよく気持ちが良い。世界の如何なる国においても、庶民が下田におけるよりも、良い生活を送っているところはあるまい。
柿崎は小さくて貧寒な漁村であるが、住民の身なりはさっぱりしていて、礼儀正しく丁寧である。世界のあらゆる国、貧乏に付きものの不潔さがない」

当時の日本人は、「衣食足りずとも礼節を知る」世界に誇るべき国民だったのです。

                                                                              竹田恒泰「竹田研究会」
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現在の日本はどうだろう? 汗して働くことを忌嫌い、楽して儲けることばかり考え、やたら人と見比べて不服を思い、豊かさを求めようとする。


年寄を騙して金銭を搾取する「オレオレ詐欺」が後を絶たない。

年寄の子を思う気持ちにつけ込んで、何ら恥じるところなく、件数は増える一方。

かって西欧人が驚嘆した、高水準の教育は堕落し、日本人が誇りにすべき美徳は過去のものになろうとしている。

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