■「年金受給繰り上げ」による損得事例
以下は、サラリーマンの平均年収432万円の会社員が、
40年間厚生年金を納め続け、定年を迎えた場合の事例
です。
・定年1年後の61歳から、厚生年金を月約10万円受取り、
65歳になると、基礎年金が月約6万5500円加算されます。
・定年直後の60歳から「繰り上げ受給」の手続きをすると、
厚生年金は月約9万4千円受取り、基礎年金は月約4万
5900円・・合わせて月約13万9900円受け取ることに
なります。
70歳までの受給額の累計をみると、60歳に繰り上ると
約1846万円。通常だと約1672万円・・繰り上げた方が
約174万円有利になる。
ところが76歳を分岐点にして、その後長生きすればする
ほど、支給額”損”の巾が広がっていく。
男性の平均寿命は79.5歳・・長生き出来ないと思う人は
「繰り上げ」を・・長生きすると思うなら「通常」を選択します。
さて、あなたはどっち??
読売新聞「定年・お金事情」
1067 【吉村外喜雄のなんだかんだ 】
「定年後の蓄えは大丈夫?」
厚生年金の受給開始年齢が四月から61歳に引き上げられた。
四月以降に60歳になり、定年退職する人は、他に収入がなければ、
1年間収入が途絶えることになります。
そこで、年金の受取を60歳からに前倒しに貰える「繰り上げ受給」を
選べば、無収入状態を解消することができます。
問題なのは、「繰り上げ受給」を受けると、受給額が通常より減額される上、減額率が生涯変わらないことになるので、注意する必用があります。
同い年の夫婦が、85歳まで共に長生きしたとします。
60歳から25年間、毎月の生活費を25万円として計算すると・・
25万円×12ケ月×25年=7500万円の蓄えが必要になってきます。
「退職金」に「貯蓄と年金」を足して7500万円を満たせるならいいが、
多くの退職者は、豊かな老後を望めそうにない・・ 引き続き、働き口を
探さなければならなくなる。
退職金を取り崩して、維持費のかかる自家用車を手放し、生活費や
小遣いを切り詰め、支出を抑えやり繰りしても・・老後の生きがいまで
失うことになっては意味がない・・。
若い時から、老後に備えて積立ても、子どもの学費・結婚費用など、
出費が重なり、なかなか思うよに貯蓄ができないものです。
私は働き盛りの三十代後半、将来の高齢化社会を見越して脱サラ。
更に、円高の80円を切った頃に、貯蓄の一部をドルに換金して寝かて
おいた・・この4月、円安になったところで換金・・利回り20%以上の利殖に成功したのは、2000年以降二度目です。