2002年、四十年間吸い続けたタバコを禁煙しようと始めた
メールマガジン。毎週二回10年続けて、今日1001回 になりました。
■肝心(肝腎)かなめ
「肝心(肝腎)かなめ」という言葉が、極めて大切なことを意味
するように、肝臓は臓器の中でも重要な働きを担っています。
寡黙で頑張り屋さんの肝臓を気遣って、肝臓への負担を少し
でも少なくしてあげることです。
・お酒の好きな人に「断酒しろ」と言うのは無理な話。
好きなお酒を飲み続けるために、少なくとも週に2回は休肝日
をもうけ、肝臓を労わるようにします。
なお、成人男性の1日の飲酒量は、日本酒で1合、ビールなら
中瓶一本が、飲酒許容量になります。
・食べることが好きな人に、「ダイエットをしろ」とは言いません。
肝臓にこれ以上脂肪が付かないよう、間食癖やダラダラ食いを
改め、三食バランスの良い食事で、肝臓を労わるようにします。
金大付属病院「NPO Team DiET/15号」
1001 【食と健康】 「脂肪肝が怖い(3)」
肝臓病は、「肝炎」→「肝硬変」→「肝臓ガン」といった流れで進行していきます。この流れの中で、肝硬変まで進行してしまうかどうかが、重要なポイントになります。
肝硬変を一旦発症すると、治療しても元の状態には戻りません。
唯一治す方法は、肝移植をすることです。
故に、肝炎にならないよう予防を心がけ、万一、医師から肝炎を告げられたときは、速やかな治療が求められるのです。
○肝 炎 ・・ 肝臓に炎症が起こった状態で、赤く腫れて、触ると痛み
を感じます。 早期に適切な治療を行えば、治る可能性
があります。
・ウイルス性 肝炎 ・・ A型・B型・C型の3種類あり、B型とC型が
肝ガンに関わります。
・アルコール性肝炎 ・・ お酒を飲み続けることで脂肪肝になり発症。
なお、数週間お酒を断つと、回復可能です。
「脂肪肝」と告げられてなお飲酒を継続すると、30~40パーセントの人
が「肝繊維症」になり、それでもなお酒を止められずにいると、10~30パーセントの人が「肝硬変」から「肝ガン」へと進展します。
・非アルコール性脂肪性肝炎 ・・ 肥満や糖尿病から「脂肪肝」になる。
高年齢女性に多い。
成人の10人に1人が「非アルコール性脂肪肝」になり、100人に1人が「非アルコール性肝炎」になり、その肝炎患者の半数が「肝硬変」や「肝
細胞ガン」に進展する。
・薬剤性肝炎 ・・ 服用した薬が原因で肝炎になる。
一過性で、投薬を止めると回復します。
・自己免疫性肝炎 ・・ 免疫機構が何らかの原因で異常をきたして、
肝炎になる。
圧倒的に若い女性、更年期の女性に多い。
○肝 硬 変 ・・ 肝臓が硬く変化し、肝機能が著しく減衰した状態で、
治療しても元に戻らない。
○肝細胞 ガ ン ・・ 肝臓が、B型・C型二種類の肝炎ウイルスに、
長期 に亘って感染が繰り返されると、遺伝子の
突然変異が積み重なり、肝ガンへと進展していく。
金大付属病院「NPO Team DiET/15号」