« 食事の手抜きが、子どもを駄目にする | メイン | 女(男)の言い分 「旅は女連れに限る」 »

しつけは家庭の食事から

江戸小噺 「汗」

「暑い!暑い! 今日の暑さは特別じゃ。

長吉、そこのうちわであおいでおくれ」

『はーい』

長吉が、旦那の後ろに回って、うちわの柄が折れるくらいに

力を入れて、風を送ってやった。

「もういい、もういい、さっぱりした。いやいや、お前のかげで、

汗はどこかへふっ飛んで行ったぞ」

と、気持ちよさそうに言うと、後ろの長吉、汗をふきふき・・


『おかげで、汗は全部わたしの方に参りました』


江戸小噺 「もちっと上」

裏庭で、行水を使っていたおかみさんが、突然雷鳴をともなった

夕立ちが降りだしたので・・

「だれかいないかい? たらいを中に運んでおくれ」と、家の者に

呼びかけると、出てきた丁稚が、

あそこの辺りを手で隠して突っ立っているおかみさんを見て、


『おかみさん・・おへそは・・もちっと上』



997 【心と体の健康】 ~子育て~

「しつけは家庭の食事から」


某社の新卒社員採用試験・・面接と作文のみで試験は終了。
食堂で会社が用意した弁当を食べ終わったら、解散です。
この会社では、出身大学や成績で採否を決めたりはしません。


食堂に受験生だけを残し、物陰からそっと食事風景を観察して採否を判断するのです。

きちんと両手を合わせ、「いただきます」と言って箸をとる学生。
片肘ついて、半分足を投げ出して食べる学生。
隣の人に楽しそうに話しかけながら食べる学生。
一人黙々食べる学生。

早食い・・好き嫌い・・食べ方はまちまちです。緊張から解放された受験生・・日頃の食事の姿を垣間見ることができるのです。


食事の摂り方から、家庭の食事のあり方が見えてくる。
子どもの頃の食事のしつけは、人格形成にもろに影響するのです。

貧乏に育った子どもは、”心貧しく”なる一方、好き嫌いをせず、出されたものを粗末にしません。
飽食に育った子どもは、好き嫌いや食べ残しが多く、食事に対して感謝の心がなく、傲慢です。

家庭内暴力、深夜のはいかいなど、問題を抱える子どものほとんどは、食べたい時に食べたいだけ、食べたいものしか食べない・・そんな家庭で育っています。

日によって食事の時間がバラバラで、オヤツが夕食に重なったりする。食生活の乱れが、そのまま家庭環境の乱れになっている。

子どもに、どんな形で食事をさせるのか・・子どもを育てるとき、親が最初に考えなければならない問題です。


子どもは親のコピーです・・何れ親になり子育てをします。
日頃、規則正しく食事をし、好き嫌いをたしなめ、正しい箸の持ち方や食事のマナーを教えていく・・これが「しつける」ということです。


塾に通わせ、勉強のできる利口な子に育てても、まともに食事も出来ないようでは、親として責任を果たしことにはなりません。

まともな食事もできない人が、どうして子育てが出来るのでしょう。

結婚すれば、子どもが生まれます。産んだ子をどう育て、どうしつけるのか・・可愛いがるだけでは、子どもは育たないのです。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.noevir-hk.co.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1642

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

ひとつ前の投稿は「食事の手抜きが、子どもを駄目にする」です。

次の投稿は「女(男)の言い分 「旅は女連れに限る」」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.36