■現代医学が治せる病気は何か?
検診で病気が見つかった・・
「大変だ! 病院に行かなくちゃ・・病院に行けばきっと治してくれる」
ところが現代医学では、高血圧も糖尿病も高脂血症も、治すことが
できません。
内臓肥満は、食事と運動で改善できますが、脳卒中や心筋梗塞など、
生活習慣病にからむ慢性疾患は、西洋医学では「治らない病気」です。
病院で薬を貰って飲んでも治りません。
生活習慣病だけでなく、ウイルス肝炎も認知症も、慢性リュウマチも、
西洋医学には、完全に治す方法も技術もないのです。
ならば、西洋医学で治せる病気は何か?
患部にメスを入れる外科手術かそうで、体にメスを入れない内視鏡
手術も完治させる高い技術がある。ウイルス感染症は、薬の開発が
不十分で、治すのは難しいが、細菌感染症は、抗生物質の進歩により、
治せる病気になりました。
医学博士・外科医/土橋重隆著「病気になる人、ならない人」
979 【心と体の健康】 「予防医学」
医療には「治療医学」と「予防医学」があります。
近年、「予防医学」への関心が高まってきている。
超高齢化社会にあって、生活習慣病患者は増大する一方・・
総合病院はどこも患者であふれ、国の医療負担は右肩上がりに膨らんでいく一方。
増大する医療負担に歯止めをかけるには、「病気を早期に発見すること」「病気を未然に予防すること」・・この二つに力を注がなければならない。
ところが日本の医学は、病気になったら治す「治療医学」が中心です。
病気やケガを予防する、あるいは治療後の再発を予防する「予防医学」は、重要視されなかった。
病気やケガを予防し、再発を防ぐには、心肺機能を高めたり、筋力を高めるといった、病気に対する抵抗力や持久力を高めることに、目を向ける必要があります。
健康保険加入者は、年に一回健康診断が義務付けられています。
ところがその内容は、定められた検診を受け、健康状態をチェックするだけに終わっている。
検診の結果、ガンや病気が見つからず、心肺に異常がなければ、”健康”のお墨付きを貰ったような錯覚に陥り、検診を受けたことで、逆に健康への関心が薄らいでしまうのです。
熟年の頃になると、間違った食生活や生活習慣の影響で、様々な病気が顕在化してきます。
体力が衰え始める40~50代に面化してくる、生活習慣病に注意を払う必要があるのです。
親から受け継いだ遺伝的要因で、糖尿病や腎臓病、ガンになるのも、この頃から・・
また、若いころから抱えてきた慢性持病が、悪化する人もいる。
腰痛やヘルニア、うつ病、不眠症などのほか、職業病に悩む人も少なくない。放っておくと、ガンや糖尿病、高血圧などの大病が、発症の時期をうかがっている。
こうした”予測できる病気”に対する、日頃の意識や備えが十分ではないのです。