みっともない日本人(3)
■日本人らしさ
倫理研究所は今年の初め、日本文化を探るために、
「日本人らしさとは何か」について調査を行った。
その回答から、日本人の長所が明らかになった。
◇盗みや嘘を嫌い、正義を好み、恥を知る
◇礼儀正しく、人に優しく親切である
◇伝統を大切にし、規則を守り、約束や規律を重んじ、真面目
その一方で、眼の前のことに囚われて対処しようとし、
長いものに巻かれてしまう。
人が(外国が)自分をどう見ているか?やたら気になる短所も・・
東日本大震災が世界に報道され、日本人の冷静さや礼儀正しさが、
世界から高い評価を得た。
944 【吉村外喜雄の]なんだかんだ】
「みっともない日本人(3)」
全米の優績者を表彰する、USAワールド・コンベンションに招待された時のこと・・
ホテルのロビーは、美しくドレスアップした女性や、タキシードに蝶ネクタイの男性でにぎわっている。会場は、白人、韓国系、中国系、中南米系と国際色豊か・・とっても明るく、あけっぴろげだ。
日本と異なるのは、招待者の多くが夫婦同伴であること。
妻の表彰に、夫が仕事を休んで参加しているのです。日本で、共働きの奥さんが表彰されるからと、夫が会社を休んだりするだろうか?
日本から招待された私たちは、一ケ所にかたまり、華やぐ会場の雰囲気になじめずにいる・・英会話が不得手なため、交流できないのです。
約千五百人の招待者でにぎわう会場で、優績者表彰が始まった。
名前を呼ばれ、檀上に向かうアメリカ人夫妻・・夫は妻に寄り添い、奥様の手を取って壇上に上がる・・そして、並んで表彰を受ける。
まず、ご主人に花束・・次いで奥様に賞状とトロフィーが手渡される。
ここで感動が・・夫が妻の健闘をたたえ、場内の視線を一点に集める中で”抱擁”・・会場は割れんばかりの拍手。舞台を下りる時も、夫が先に段を下り、妻の手を取る。
次いで、日本から参加した夫婦が呼び出された。夫はスクッと立ち、後ろも見ずに歩いていく・・途中で振りかえり・・「何しとる、早よ来んか」のそぶり。
一人さっさと段を上がり、妻を待つ・・表彰のあと、また先にトットと段を下りて、席に戻ってしまった・・
人前で妻の手を取って歩くなど、恥ずかしくて出来ない・・あがってしまい、普段の夫婦の在り様が出てしまった。アァ~みっともない・・恥ずかしい。
表彰後、バイキング形式の豪華パーティー・・日本から招待されたおばちゃん達が一斉に席を立ち、われ先にと、並べられた豪華料理に群がり、皿に盛っていく・・何度も往復して、テーブルの上は、寿しや果物など料理の山(料理がなくなれば補充されるのに)・・隣の席のアメリカ人は、呆れ顔・・みっともない・・恥ずかしい。
少人数だと、控えめでつつましやかな日本人女性・・団体になるとどうしてああも大胆になるのでしょう・・
数年後の大会・・日本人招待者の表彰はなくなり、バイキングの朝食は、日本人だけ別室になった。