■西欧のジョーク
第二次世界大戦で、ユダヤ人のホロコーストを指揮した
アイヒマンは、戦後アルゼンチンへ逃亡し、潜伏した。
しかし、イスラエルの地下組織の執念の捜査により、
捕えられて、誘拐されてしまう。
イスラエルで行われた裁判の判決は当然ながら・・死刑。
判決が決まった後、裁判長はアイヒマンに・・
「最後に何か望むことはないか」と促した。
アイヒマンは少し考え、『ユダヤ教に改宗したい』と語った。
これには裁判長も驚いた。
ユダヤ教に改宗するとは、ユダヤ人になることと同義だからだ。
困惑した裁判長は、アイヒマンにその理由を尋ねた・・
アイヒマンは、にやりと笑って答えた。
『これでまた一人、ユダヤ人が殺されることになりますから・・』
942 【吉村外喜雄の]なんだかんだ】
「みっともない日本人(2)」
何年か前、ニューヨークのホテルのエレベーターで、中年のアメリカ紳士と乗り合わせた。
「こんばんわ」と愛想よく言うので、私も「こんばんわ」と言い返した。
降りるときに「おやすみなさい」と言うと、アメリカ人「いい夢を見てください」と笑顔で手を振った。
日本のホテルで・・日本人同士が二人乗り合わせたら・・
心の中では<こんばんわ>と言うが、声にならない。
お互い黙ったまま上を向いて、階数のランプをジッと見つめている。
相手が降りて、ホッとする・・こんな経験ありますよね。
アメリカでは、押しボタンの前に立った人が「何階ですか?」と、
後ろの人に声をかける。ボタンを押すごとに「ありがとう」が返ってくる。
日本では・・
「何階ですか?」・・同乗者『6階』・・「はい」、『9階』・・「はい」
ありがとうの言葉が返ってこない。私はエレベーターボーイじやない・・
不愉快です。なぜ、日本はこうなんだろう。
ニューヨークの路上で、すれ違いざま、肩が触れた・・「エクスキューズミー」と、即座に謝りの言葉が返ってくる・・ハッとして、何か返事しようとするが、言葉が出てこない・・恥ずかしい思いをしてしまう。
東京で・・同様に肩が触れても、双方無反応・・チラッと見て通り過ぎていく。
なぜそうなのか・・日本は単一民族・・アウンの呼吸で、言葉なしでも「分かり合える」ところがある。
一方のアメリカは、多民族国家・・今の自分の思いをしっかり相手に伝えないと、いきなり後ろから撃たれるかもしれない。話しかけるのは、「私は、あなたに敵意はない」と、呼びかける意味があるのです。
はかま満緒「世界が嗤う日本のジョーク」