二兎を追うものは一兎も得ず
■風 評
アメリカの子どもは、友達がみんな持っているから「いらない」と言う。
日本の子どもは反対で、みんな持っているから「欲しい」とねだる。
私たちは、ものごとをニュートラルに、自由な目で見ているだろうか?
友だちの多くが、「あの人は悪い人だ」と言えば、悪い人に見てしまう。
原発の風評被害のように、情報のすべてを把握する以前に、その時
の世間の風評を信じて、良し悪しを判断をしてしまう。
911 【心と体の健康】
~幸せな人生~
「二兎を追うものは一兎も得ず」
人生で私が貫き通したことに、「二兎を追うものは一兎も得ず」がある。
人生を振り返ると、21歳、28歳、38歳の3度、それまで打ち込んだ仕事の縁を切り、勤めていた会社を辞めて、未経験の異業種の世界に飛び込んでいった…
今の仕事の何倍も可能性が広がることに賭けて…
新しい仕事の見通しが立ったら、今の仕事を辞めよう…
というように二兎を追っていたのでは、新たな人生の扉を開くことは出来ないでしょう。
以下は”ひろさちや”の「ほどほど人生論」からの抜粋です。
「二兎を追うものは一兎をも得ず」は、ローマ時代のことわざを日本語に訳したものです。
欲張って二羽の兎を捕らえようとすれば、結局は一羽も捕らえられなくなる…同時に二つの事を一度に為そうとすれば、二つとも失敗してしまう。
よく考えてみれば、左右反対方向に逃げていく二羽の兎を、同時に追いかけるバカはいない。同時に二羽の兎を追うのは、二羽がくっついて同じ方向に逃げて行った時だけである。
私たちは「お金持ちになれば、幸福になれる」と思っる。 故に、幸福になりたかったら、お金持ちにならなければならないと考えてしまう…これが二兎を追うことになるのです。
即ち、金持ちが一兎で、幸福がもう一羽の兎になる。
考えてみれば、金持ちと幸福は同じものではない。
「金持ちになれば幸福になれる」と思い込むのが間違いで、金持ちで幸福な人もいるが、金持ちで不幸な人も大勢いるのです。
逆に、貧乏だから不幸になるとは言い切れません。貧乏でも幸福な人は大勢います。
つまり、金持ちになって幸福を得ようとするのは、金持ちと幸福の二羽を同時に追いかけることになり、一兎も得られないことになる。