■韓国女子プロゴルファーの活躍
2010年の国内女子ゴルフ・ツアーは、34戦のうち韓国勢が15勝して、
最初から最後まで韓国勢に牛耳られっぱなしの1年でした。
この年、アン・ソンジュが日本の賞金女王の座を射止め、賞金ランキ
ングベスト5に3選手、シード圏内51位までに14選手が名を連ねた。
年間賞金総額の3割強を韓国選手が獲得。
米LPGAツアーの賞金ランキングを見ても同様…1位/シン・ジエ、
4位/崔羅蓮、7位/キム・インキョン、8位/アン・ソンジュン、
9位/キム・ソンヒ…と、上位十人の半数を韓国勢が占めた。
今年の日本女子ツアーは、7月までに13戦消化し、アン・ソンジュが
早くも2勝…彼女たちは「なぜ強いのか? 何がうまいのか?」
8/4 日本経済新聞
890 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「ゴルフ・・韓国に日本が勝てない理由」
ここ数年、国内女子ゴルフツアーで、韓国人選手の活躍が際立つようになった。毎回のように、
韓国選手が優勝圏内に名を連ね、優勝をうかがっている。
報道は、韓国勢に勝てない日本選手のふがいなさを嘆いたり、叱咤激励するものばかり。
韓国の強さの秘密は何なのか?…考えてみる必要があります。
韓国人ゴルファーが強い要因を探っていくと、「外的要因と内的要因」の二つに分けられます。
◇外的要因には、以下の三つが挙げられます。
(1)韓国ゴルフ協会(KGA)は、国を背負って立つ選手の育成に
力を入れている
(2)大手企業やマスコミが、選手育成を支援
(3)練習環境が整っている
◇内的要因を挙げると
(1)体力訓練と食べ物
(2)高い志とハングリー精神
(3)家族の献身
韓国の小・中・高校の多くにゴルフ部があり、
その広い裾野から素質ある選手が次々育っていく。
KGAは、全国の成績優秀な選手を集め、一年間徹底した基礎訓練を行なっている。
生徒たちの目標は、国際大会に出ること…強化選手に選ばれると、
150日間国外で実践経験を積ませ、
鍛え上げていく。
また、親たちも我が子をビックスターに育てるのが夢。
代表選手になれば、国から様々な援助が受けられ、大学も推薦で…将来プロゴルファーへの道が開けてくる。
韓国は冬が厳しく、十分な練習が出来ない。教育熱心な親は、
我が子のために全財産を投出すこともいとわず、アメリカやオーストラリアにゴルフ留学させる。
子どもたちは、留学によってハングリー精神が身に付き、鍛えられ、勝負強くなっていく。
子ども達の練習量もハンパではない…毎日3000球と、
寝る間を惜しんでの練習が続く。そして、
誰にも負けない強い精神力が鍛えられる。
韓国人は愛国心が強い。加えて、スター選手育成のために、
国や企業、ゴルフ界、家族が支援して、次々、強い選手を送り出していく。
アメリカで活躍する韓国選手は実力本位…「世界一」トップスターを目指す思いが、
日本選手の何倍も強い。
まず日本ツアーで活躍して、選手としての実力を蓄え、更に新たな目標実現を目指しアメリカに行く・・
臆せずに、高いレベルの環境に飛び込んでいく闘争心は、日本人を遥かにしのいでいる。
ジャンボがそうだったように、日本人は、国内では押しも押されぬトップフレーヤーであっても、
国外ではなぜか?実力を出しきれない選手が多いのです。
日本人選手は優等生が多い…が、ハングリーさに於いては、韓国選手に劣っている…と韓国選手は言う。
8/4 日本経済新聞