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2011年08月 アーカイブ

2011年08月01日

故事から学ぶ 「干ばつをしのいだ男の知恵」

勝海舟の先祖は、「武士の株」を買って武士になった
 
江戸も中期になると、生活に困った武士が、職業上の特権”侍の株”を
売って武士をやめ、金持ちの町人・農民が、その株を買って、武士に
なるケースが珍しくなくなった。
身分が金銭で売買され、士農工商が徐々に崩れ始めたのです。
 
江戸城無血開城で歴史に名を残す”勝海舟”。曽祖父は、越後の貧農の
生まれだった。年少の頃失明して、按摩となって江戸に出て、努力して
盲人の最高位”検校”になった。
 
高利貸をして貯めた金で、旗本”男谷”家の名跡を買い、長男に
”男谷平三”と名乗らせた。
払った金は三万両というから、途方もない大金である。
 
平三の三男”小吉”も、三河以来の直参”勝”家の株を買い、養子に
なった。その子が”勝海舟”である。
五稜郭で奮戦した海軍副総裁”榎本武揚”の父も農家。
広島から江戸に出て、千両で”榎本”家の株を買って、武士になった。                           
 
                       ほうじん「江戸の台所事情」より
 
886 【吉村外喜雄のなんだかんだ 】
~故事から学ぶ~
「干ばつをしのいだ男の知恵」
 
平安時代の「今昔物語集」から…
古今、庶民の暮しにおいて、”飢饉”ほど忌まわしく辛いものはない。
干ばつは天変地変…いかんともしがたく、どうにもならない…
天を仰いで神頼みするのみ。
 
ところが、干ばつに見舞われたというのに、 平然と稲作を営む男がいた。
その男の名は” 高陽(かやのみこ)親王”。 親王は自ら建てた寺の領地に、 田をしてた。 干ばつになり、彼の田も水不足に陥った。
 
しかし親王は、類い希なる”知恵と技能” でもって、 この難局をくぐり抜けることができたのです。
高陽親王は、木工細工の名手として知られていた。彼は思案の末、その技能生かし、 人形をつくって田の中に立てた。
 
その人形は、童が器を持った姿で立っている。
その器に水を入れると、人形はまるで生きているかのように手を動かし、器に入った水を自らの顔にかけた。
この人形は、当時の人には珍しい「カラクリ人形」だったのです。
 
娯楽のなかった時代…近隣の人は、その人形の動作を面白がり、 各々を持って、高陽親王の田に集まってきて、 次々と人形の持つ器に水を入れる。
人形は、その水を自分の顔にかけた。 顔にかかった水は人形の体を伝い、田に流れ込んだ。
 
来る日も来る日も人は列をなし、人形の持つ器に水を注いだ。
そのたびに、水は親王の田に流れ、干ばつにもかかわらず、彼の田は水で潤った。干ばつで水が乏しくても、人は匠の技を見たがり、人形の仕草を面白がって、重な水を親王の田に持参し、人形に注いだのです。
 
この姿を現代に置き換えたとき、似たようなケースがあった。
世の中が不況の真っ只中の2001年…誰もが財布の紐を固くしていたとき、 その年オープンしたばかりのディズニーシーには、 連日押すな押すなの長蛇の列。
人々は、新しいデズニーのテーマパークに楽しみを求めて、 アミューズメントに惜しげもなくお金を使ったのです。
 
「世の中が不況だから、モノが売れない」…そう思ってあきらめるのは、 干ばつ仕方がいとあきらめ、 何の工夫もしないのと同じことになります。

2011年08月05日

リンゴ自然栽培農園の奇跡

■自然農法
 
除草剤・殺虫剤など、農作物に被害を与える生物を防いだり・取り除いたり
するために、薬剤を使わないで栽培することを「無農薬栽培」といいます。
 
そのためには、農薬を使わなくても元気に育つ作物、つまり自然界に淘汰
されない、自然界と調和した野菜を創らなければなりません。
 
更に、野菜や果物を栽培する時、農薬に依存しないだけでなく、科学肥料を
与えなくても育つ、自然の仕組みの中から生まれた「有機栽培」という、
自然のことわりに沿った農法でなければなりません。
 
 
887 【心と体の健康情報】
「リンゴ自然栽培農園の奇跡」
 
青森県でリンゴ栽培農家を営む”木村秋則”さん…一昨年、「NHKプロフェッショナル・仕事の流儀」 を見て、リンゴ栽培への想像を絶する闘魂と歳月に、感動したのです。
 
自然栽培でリンゴ作り始めて、もう22年… 木村さんが農薬も肥料も使わない栽培を確立するまでには、 長く壮絶な格闘の年月があった。
かって、農薬で皮膚がかぶれたことがあり、 それを境に農薬を使わない栽培に挑戦し始めた。始めてから七年間は、 全くリンゴが実らなかった。
農薬も肥料も使わない栽培を確立するまで、 いつとも知れない絶望的な戦い明け暮れたのです
 
肥料をやることで”甘やかされた”リンゴの木…甘やかされた環境から脱するのに、 7年の歳月を要した。
丁度、麻薬中毒患者が、毒が抜けるまでの禁断症状に似ている。
その間、収入が絶たれた木村さん…キャバレーの呼び込みや、 出稼ぎで何とか食いつないだ。
極貧の生活が続き、絶望感に襲われた木村さん…死を決意して、ロープを片死に場所を求めて、岩木山をさまよったのです。
そこでふと目にしたドングリの木…「なぜ山の木は害虫や病気に強いのだろう?」
疑問に思い、根元の土を掘り返すと、手で掘れるほど柔らかい… このような土再現すれば、 リンゴが実るのでは?
栽培のヒントをつかんだのです。
 
8年目の春、木村さんの畑に奇跡が起こった。畑一面を覆い尽くすリンゴの花… それは豊かな実りを約束する花だった。
涙が溢れ出て、止まらなかった。
 
木村さんの畑では、あえて雑草を伸び放題にしている。
畑をできるだけ自然の状態に近づけることで、 そこに豊かな生態系が生まれる。
害虫が増えれば、害虫を食べる益虫も繁殖する…結果、 害虫の被害は大きくならない。
無農薬栽培は、葉の表面に様々な菌が生息するようになり、病気の発生が抑えられるのです。
 
木村さんがやることは、人工的にリンゴを育てるのではなく、 リンゴが本来持っている”生命力”を引き出し、育ちやすい環境を整えていくことにある。
害虫の卵が増えすぎたと見れば、手で取り除き、 病気のまん延を防ぐために、酢を手作業で散布する…大型機械での散布は、土を踏み固め、リンゴの根の成長を妨てしまう。
 
すべては、徹底した自然観察から生まれてくる。
「私の栽培は”目”が農薬であり、肥料なんです」…これが木村さんの流儀です。
 
私たちの子育ても同様…何でも、欲しがるものを買い与え、 親が手を貸してしまう過保護は、子どもに工夫させることを妨げ、ひ弱で手のかかる子供になってしまう。
成人して後、人生の荒波に押し流されてしまう打たれ弱い人間になってしまう。
 
木村さんの自然農法は、人間が本来持っている「自然治癒力」 で病気を治すことや、 子育てのあり方に、相通じるもがあるのです。

2011年08月08日

忘れ物

■社交性の有無
 
先々週、N氏の還暦を祝う会に、90名が集う豪華なパーティに参列した。
ところで、パーティ会場に、顔見知りの人が僅かしかいなかったとしよう…
お開きになるまでの間、「顔見知りの人と」…それとも「初対面の人と」…
どちらの人と主に時間を過ごしたでしょうか?
 
「初対面の人と楽しく語り合えた」と答えた人は、社交性のある人と言える
でしょう。逆に、顔見知りの人を探して、その人のそばを離れず、他人が
割り込んでくると、快く思わなかったら、他人との触れ合いに消極的な人
でしょう。
私は、JRで大阪へ出張するとき、若い女性(出来れば三十歳前後)の横の
席が空いていたら、そこに座ることが多い…目的地に着くまで、一期一会の
会話を交わし、楽しい旅が期待できるからです。
 
※語らうことの好きな女性は、気が合うと打ち解けるのが早い・・
  男性は、見知らぬ人と話をしたいと思っても、声をかける度胸がない。
 
 
888 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「忘れ物」
 
歳のせいだろうか? どこに置き忘れたのだろう…ふと気付いたら、帽子が… サングラスが…小銭入れが… 消えて無くなっている… ここ数ヶ月の間の出来事です。
 
携帯電話が忽然と消えた…心当たりを探しても出てこない。
やむを得ず、新しい携帯を買った…(前の機種の分割払いがまだ残っているのに)
一ケ月くらい後…自動車のディーラーから、私が借りた代車の 「座席の下に転がっていた」 と、届けられた。
帯は一個あればいい… いまさら出てきても嬉しくはない。
 
携帯電話の普及で、公衆電話にプリペイドカーを抜き忘れることは無くなったが、ゴルフ練習場で、カードを抜き忘れて帰ったことは何度かある。後日練習に出かけて、ようやく気づくのだからどうしよもない。
もしや…と、フロントに…すると、忘れ物フイルをめくって、「これですか?」 と差し出された時…ホッとするやら、 嬉しいやら…届けたのは、どなたでしょうか? 「ありがとう」と心の中でつぶやく。
反対に「見当たりません」と言われたら、 「コンチキショウ、使った奴は誰だ!」と、ついボヤいてしまう。
 
上海の博物館で…ショルダーバックのポケットに入れておいたデジカメ…外へ出たら、 れたのか、消えていた
帰国後、保険で新しデジカメを手にして、ホッとする…
保険には入っておくべきです。
 
財布をなくし、途方に暮れていた女性の携帯に、家族から連絡が入った。
交番に、落し物として届けられているという。財布の中の診察券を手がかりに、 かかりつけの医院から自宅へと、 リレーされてきたのです。
交番で受け取るまで、「カードを使われたらどうしよう…」と、 悪い方にばかり考えていた… そんな自分が恥ずかしい…
某女性の本音です。
別のケースで、電車通勤の途中ですられたと思い込んでいた財布…実は駅のベンチの下で、 駅員が拾ってくれていた。
この時も、感謝すると同時に、「掏られたと思い込んでいた自分に、自己嫌悪した」と男性…。
 
昨年、全国の警察に届けられた落し物は1,733万点…
前年より36%多かった 現金は141億円(うわぁ…) 約7割の97億円が、 落とし主の元に返えれた…かなりの率である。
道徳心や倫理感、他人への思いやりが薄らいでいるやに思える今の日本… まだまだ捨てたのではありません。

2011年08月12日

死生観

■お 盆
 
お盆のことを「盂蘭盆(うらぼん)」といいます。
梵語の”ウランバナ”を音写したもので、日本語に訳すと、「倒懸(とうけん)」
(木に逆さに吊るされたような苦しみ)になります。
 
お盆の行事は、釈尊の弟子"目連尊者"の故事に由来します。
『神通力第一と呼ばれた目連尊者は、亡き母を案じて、母の姿を探し求め
ますが、母は餓鬼の世界に落ちて、苦しんでいました。
 
目連は悲しみ、何とかして母を助けたいと、食物を母のもとへ運びます。
ところが、母のもとに届く前に、すべて地獄の炎に変わってしまいます。
どうすることもできず、思い悩んだ目連は、釈尊のもとを尋ね、救いを請い
ます。
「安居(あんご)の最後の日に、三世の諸仏方に百味の飲食を供えなさい」
と教えられた目連…その功徳によって、母は餓鬼道から救われます 』
 
この故事から、お盆に先祖を追憶し、孝養を尽くし、供養する行事として、
今に伝えられているのです。
 
 
889 [心と体の健康情報] 
「死生観」
 
人は死を迎えた後、どうなるのだろう?
宗教の世界では、死後への問い「死生観」には、様々な答えを提示している。 核心に問えば、「死後の世界があるのか?ないのか?」、そして、それを 「信じるのかどうか」いうことになる。
 
「死後、肉体は失われるが、 その人の霊魂は目に見えない世界で存続し続ける」…仏教の教えである。
 
金沢には、お盆に墓参りする時、 紙を張った四角い箱に薄板の屋根を乗せた「きりこ」を墓前に吊るし、 ロウソクを灯す習慣がある。また、百万石りの賛行事として、浅野川で 「灯篭流し」が行われている
 
これらは、「迎え火」をたいて、他界から帰ってきた死者の魂を迎え入れる目印に、 行なわれる行事です…死者が住む他界は、 この世で焚かれる火が見えるくらい、近いあるということになる。
 
我が家は「浄土真宗」です。葬儀や四十九日の法要で、 お坊さんがお経をあげ後に、 参列者に「白骨の御文(おふみ)」が拝読される…蓮如が、 切々と門徒に聞かもので、
5帳80通の文章のあらましは、以下のような内容になる。
 
『人生ははかなく幻のようなもの…死はいつ襲ってくるかわからない。 自分の死は遠い先だろうなどと、 油断してはいけない。 顔や身体が若々しく、それが自慢のあなたでも、 いつ死を迎え、白骨の身となるやしれぬ。
極楽往生のための信心をして、阿弥のもとに行くのか、 地獄に堕ちるのか…その分かれ目が、 もうすぐそこまで来ているのです』
 
仏教だけでなく、キリスト教もイスラム教も、世界の様々な宗教で「来世信仰」 が根強く生きている。
信者の中には、「天国があるとは思っていない」人がいたり、 「極楽浄の有無は、 一人一人の心の中にある」とする人がいたり…様々です。
 
「死んだら何もない…灰になるだけ」とか、「死によってすべてが終わる」 と考える人が大多数です
信心する人は、「死んで神のみもとに行く」 とか、「永遠の平安、 仏の境地に行く」と、安らぎを宗教に求めて祈る
 
日本では「来世」を信じる人は少数派…2004年の世論調査では、「来世が存在する」 と答えた人は、16%にすぎない。
仏教の「輪廻転生」…日本人には、抵抗なく受け入れられる教えです。
                                     しまぞの・ すすむ「現代日本人の死生観」
 
死線をさまよって、今まさに三途の川を渡ろうとしていたら、呼び戻す声にハッと我に返り、 引き返して九死に一生を得た人に、「三途の川の向こうはどんなだった?」 と尋ねると、 「一面お花畑が続いていて、とても美しかった」「渡って行く向こうで、父や母が手招きしていた…」 と、誰もが似たような話をする。
 
私の従兄が内灘の海水浴場で溺れ、意識不明のまま病院に担ぎ込まれた。 目が覚めたのは病棟のベッドの上…その時家族に、同様の臨死体験を語っている。

2011年08月16日

ゴルフ・・韓国に日本が勝てない理由

■韓国女子プロゴルファーの活躍
 
2010年の国内女子ゴルフ・ツアーは、34戦のうち韓国勢が15勝して、
最初から最後まで韓国勢に牛耳られっぱなしの1年でした。
 
この年、アン・ソンジュが日本の賞金女王の座を射止め、賞金ランキ
ングベスト5に3選手、シード圏内51位までに14選手が名を連ねた。
年間賞金総額の3割強を韓国選手が獲得。
 
米LPGAツアーの賞金ランキングを見ても同様…1位/シン・ジエ、
4位/崔羅蓮、7位/キム・インキョン、8位/アン・ソンジュン、
9位/キム・ソンヒ…と、上位十人の半数を韓国勢が占めた。
 
今年の日本女子ツアーは、7月までに13戦消化し、アン・ソンジュが
早くも2勝…彼女たちは「なぜ強いのか? 何がうまいのか?」
 
                            8/4 日本経済新聞
 
 
890 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「ゴルフ・・韓国に日本が勝てない理由」
 
ここ数年、国内女子ゴルフツアーで、韓国人選手の活躍が際立つようになった。毎回のように、 韓国選手が優勝圏内に名を連ね、優勝をうかがっている。
報道は、韓国勢に勝てない日本選手のふがいなさを嘆いたり、叱咤激励するものばかり。
韓国の強さの秘密は何なのか?…考えてみる必要があります。
 
韓国人ゴルファーが強い要因を探っていくと、「外的要因と内的要因」の二つに分けられます。
◇外的要因には、以下の三つが挙げられます。
(1)韓国ゴルフ協会(KGA)は、国を背負って立つ選手の育成に
   力を入れている
(2)大手企業やマスコミが、選手育成を支援
(3)練習環境が整っている
 
◇内的要因を挙げると
(1)体力訓練と食べ物
(2)高い志とハングリー精神
(3)家族の献身
 
韓国の小・中・高校の多くにゴルフ部があり、 その広い裾野から素質ある選手が次々育っていく。
KGAは、全国の成績優秀な選手を集め、一年間徹底した基礎訓練を行なっている。
生徒たちの目標は、国際大会に出ること…強化選手に選ばれると、 150日間国外で実践経験を積ませ、 鍛え上げていく。
また、親たちも我が子をビックスターに育てるのが夢。
代表選手になれば、国から様々な援助が受けられ、大学も推薦で…将来プロゴルファーへの道が開けてくる。
 
韓国は冬が厳しく、十分な練習が出来ない。教育熱心な親は、 我が子のために全財産を投出すこともいとわず、アメリカやオーストラリアにゴルフ留学させる。 子どもたちは、留学によってハングリー精神が身に付き、鍛えられ、勝負強くなっていく。
 
子ども達の練習量もハンパではない…毎日3000球と、 寝る間を惜しんでの練習が続く。そして、 誰にも負けない強い精神力が鍛えられる
韓国人は愛国心が強い。加えて、スター選手育成のために、 国や企業、ゴルフ界、家族が支援して、次々、強い選手を送り出していく。
 
アメリカで活躍する韓国選手は実力本位…「世界一」トップスターを目指す思いが、 日本選手の何倍も強い。
まず日本ツアーで活躍して、選手としての実力を蓄え、更に新たな目標実現を目指しアメリカに行く・・ 臆せずに、高いレベルの環境に飛び込んでいく闘争心は、日本人を遥かにしのいでいる。
ジャンボがそうだったように、日本人は、国内では押しも押されぬトップフレーヤーであっても、 国外ではなぜか?実力を出しきれない選手が多いのです。
日本人選手は優等生が多い…が、ハングリーさに於いては、韓国選手に劣っている…と韓国選手は言う。
                                 8/4 日本経済新聞

2011年08月19日

荘子/人を見る目

■ 荘 子
 
荘子(推定・紀元前369~286)は、戦国時代”宋国(河南省)”の思想家で、
老子(出生不明)と共に「老荘思想」になって、道教に取り入れられ、
道教の始祖の一人とされる。
孔子(紀元前551~479)と孟子(紀元前372~289) は、「孔孟」と
言われ、「老荘」とは対照的な思想家として、論じられている。
 
道教は、中国三大宗教(儒教・仏教・道教)の一つです。
[仏 教] 釈迦は、この世の本質を苦とし、日常生活で仏の教えを実践すれば、
       心穏やかに”解脱”できると説いた。
 
[道 教] 漢民族土着の宗教で、仏教のように”解脱や悟り”を目標にしたり
       せず、「無為自然」に生きることで、自然と真実につながっていく。
       現在、東南アジアの華僑の間で根強く信仰されている。
 
[儒 教] 宗教ではない。父親家系を尊び、秩序を重視し、祖先崇拝を推奨。
       韓国ドラマの、子が親を敬うシーンに見られるように、庶民の間に
       儒教思想が深く浸透している。
 
 
891 【心と体の健康情報】 
~古典に学ぶ~  「荘子/人を見る目」
 
中国の伝説の鳥”鵬(ほう)”…その大きさは、 背中が何千里あるかわからないほどだ。この鳥が飛ぶと海上は波立ち、飛び上がれば、九万里もの高さを飛ぶ。
 
この鵬を、ヒグラシと小鳩があざ笑った。
「自分が飛ぶのは、ニレやマユミの枝までだ。ところが鵬ときたら、 九万里もの上空にまで上がり、そこから南に飛ぶ…大げさで、 無用なことをやっている
 
日帰り遠足に出かけるときは、弁当を一食持参すればいい。
百里の旅出る人は、 一晩かかって米をつき、千里の旅に出るには、三ヶ月かけて食料を集める。
 
ヒグラシや小鳩には、大鵬の飛翔のことなど分かるはずがない。
これを荘子は、 狭小な知識では、広大な知識は想像しようもない」と、 私たちに教える。
同様に、凡人の知識は一つの官職を考えるだけ…
その徳は一人の君主に気に入られる程度。
つまり、世間の秀才というのは、狭い自分の世界のみに囚われ、 世間人に褒められると、それで満足し、人に謗(そし)られても、 がっかりしたりしない。
 
この天地には無限の世界がある…このことに気づいた人は、   ”私心” がなくなり、の”力量”を知り、出来もしない大望をいだくようなことをしなくなる… むしろ、 望みど捨てて、 悠々と暮すべきである。
 
自分の限界をしっかり知っている者は、 あくせくとして、
  世間を渡るようことはしない」と荘子は言う。
自分の知識とか自慢というものは、大抵の場合、 ごく限られた狭い範囲に終わっいる。自分の知識を誇り、自分の地位を尊び、他人の悪口ばかり言っているほど、 つまものはない。
過去を振り返って… 事業に失敗してすべてを失った人は、数えあげればキリない
常日頃、「自分の意見は正しく、絶対だ」などと、 思っていてはならない…そのような考えは” 小さなもの”と自覚し、 自分の器に合った生き方をすべきである。
 
歳を重ねるにつれ、自分の意見に執着し、それに囚われ、 他人の意見を聞こうしなくなる。
自分の考えは、 間違っていることがしばしばあることを知ったうえで、 常日頃自分を無にして、謙虚に相手の意見を聞く雅量が求められるのです。
                      「理念と経営・荘子に学ぶ」から
 

2011年08月22日

ゴルフ・・韓国に日本が勝てない理由(2)

■別人に変身した石川遼
 
8月8日、ブリジストン招待最終ラウンドが行なわれ、最終日、首位と
1打差、11アンダーの2位から出た石川遼は、スコアを更に一つ
伸ばしたものの4位タイで終え、アメリカツアーでは初めて、優勝争いに
絡んだ。
今年の石川遼、春からスイングが乱れ、予選落ちしたりして、実力を
出し切れずにいただけに、喜ばしいことです。
 
「好成績の理由は、”脱”タイガー・ウッズ」
ウッズの速く・力強いスイングをモデルにしてきた”遼”…ショットの
安定性を欠いていた。全英オープンで予選落ちした後、”ジャンボ”
からアドバイスを受け、スイングを改めた。
 
ブリジストン初日の石川遼は、”別人”になって現れた…外国人選手も、
TVで観戦していた私たちも…みんなびっくり。
帽子から後頭部へ長く伸び出た髪が消え、襟足や両サイドを刈り上げた、
ありふれたヘアスタイルに…一目には、誰かわからなかったくらい。
「見苦しいから髪を切れ」と言われていたようだが、前の髪形の方が
若々しくかっこ良かった。                00 ニュース
 
 
892 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「ゴルフ・・韓国に日本が勝てない理由(2)」
 
ここ数年、国内の男女プロゴルフツアーで、 韓国人選手の活躍が目立つ。毎回、韓国選手が優勝をうかがい、 日本のゴルフツアーを乗っ取ってしまいそう…
 
■韓国と日本では、教え方の順番が違う
日本のゴルファーは、まず「ボールをどこに、どう飛ばすか」ということと、 「クラブにどうボールを当てるか」 ということを考えさせ、教えられた
韓国では、「ボールがどこへ飛ぼうが気にするな…まず”いい形” を繰り返しスイグできるように…体に覚えさせることだ」と練習に励む。
岡本綾子が絶賛する「韓流スイング」の秘密は、こんなところにあるのです。
 
■技術面での違いは…
韓国のプロは「パッティングがうまい」
昨年の日本国内・部門別ランキング・平均パット数では、 上位5人の内4人が韓国勢。
 
韓国選手のイム・ウナにそのことを尋ねると、 「韓国選手はパッティングはうまいと思います。でも、アプローチは日本選手の方が上手です…」
昨年、国内ツアーで賞金女王の座を射止めたアン・ソンジュは、 パッティングランキングで一位に輝いている。
 
■家族の献身
韓国が強い理由に「内的要因」があります。
子どもが一流プレーヤーになるためなら、親は全財産を注ぎ込むこともいとわない。 優秀なコーチのレッスンを受けるために、家を売ってでも実現させようとする。
 
家族全員が、子どものために海外に移住するなど、 親子が一緒になって夢を追い求めようとする。
この傾向は、スポーツだけでなく、全ての面で”家族の絆”が強い民族です。
 
内面的には、ジュニア時代から家族の応援を受け、外面的には、国家や学校、 社会が後ろ盾となって、強い韓国選手が育っていくのです。
                           8/4 日経新聞

2011年08月27日

清涼飲料 がぶ飲み危険

■東京都知事の「清涼飲料自販機・不要論」
 
東日本大震災の影響で、全国の電力不足が心配される中、
東京都の石原都知事がこの4月、4選を果たした後に、
『都内軒並み自販機が並んでいる…こんなバカな国は世界中にない…
 自分の家で冷やせばいい』と、”自販機不要論”をぶちあげた。
 
東京電力管内には87万台の自販機がある…トータル消費電力は
26万KW…福島原発1号機の発電力46万KWの半分以上になる。
電力不足のターゲットにされた業界関係者は、「独自に節電努力を
しているのに…」と困惑顔。
 
自販機設置台数一位はアメリカで、550万台。2位はEUの380万台、
日本は3位で280万台。
世界で、屋外に自販機が設置されている国は、日本とドイツだけ…
その他の国々は、治安に問題があり、設置は無理なのです。
 
 
893 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
~食と健康~ 「清涼飲料 がぶ飲み危険」 
 
先週の日曜、ゴルフを楽しんだ。真夏のゴルフには、絶対欠かせない清涼飲料水。
 
当日、牛乳・スポーツドリンク・お茶の、 三種類をペットボトルに詰め、簡易クーラーに入れて持参。 プレーの合い間に飲んで、暑さをしのいだ。
牛乳は”こむら返り”に効くという… 効果はてきめん…我慢できないくら痛いあの発作が、出なくなったのです
 
二十代後半のAさん…夏バテと熱射病予防に、スポーツドリンクを一日三本、 毎日飲んでいた。二ヵ月後、 異常なのどの渇きと多尿、意識障害を起こして病院へ…
高血糖状態で「ペットボトル症候群」と診断された。 インスリン注射と食事療法で、血糖値は正常に戻った。
 
糖分の取り過ぎで、インスリンの供給が間に合わず、高血糖症に陥ったのです。
肥満の人は特に要注意…一度でも、血糖値が”24”を超えた(標準は22) 人は要注意です。糖尿病の家系や、血糖値が高めなのに自覚のない人が一番危険。
 
普通に生活していれば、スポーツ飲料は不要。
高齢になると、甘さに鈍感になってくる。更に、 熱中症の予防にと、一度に大量のドリンクを飲んだりすると、 糖分の取過ぎに陥る。
更に、高齢になると肝機能が低下して、 インスリンの分泌量も減ってくる。
三度きちんと食事を取っていれば、 塩分の摂取量は多過ぎるくらいで、一日の水分補給は1.5リットル程度で足りる。 こまめに水や麦茶、 ほうじ茶を飲んでいれば大丈夫です。
 
”歯への影響”も見過ごせない。清涼飲料水は”酸性”… 酸によって歯のエナメル質や象牙質が溶かされ、「知覚過敏症」になって、 モノが触れると電気が走るような痛み悩まされる。
「酸蝕症」の診断が下されるのです。
                                    8/ 14 中日新聞
 

2011年08月30日

韓国に日本が勝てない理由(3)

■鬼に金棒         「理念と経営/ 江戸いろは歌留多」
 
「鬼に金棒」…力の強い者が、さらに強くなる獲物を手にすることを言う。
鬼は想像上の生き物…角を生やして、虎の皮のパンツを穿いている。
 
家には「鬼門」と呼ばれる方角がある。北東の方角で、十二支でいうと
丑寅なる。 そこで鬼は、牛(丑) の角を生やし、虎(寅) の皮の
褌を着用することになる。その上、鉄棒を持てば絶対に強い。
 
同じ意味のことばに「弁慶に長刀」がある。何れも良いことに使われて
いて、悪い奴がもっと悪くなる、といった意味には使われない。
 
日本には、「鬼」に絡むことわざが沢山ある。
 「鬼のいぬ間に洗濯」  「鬼の目にも涙」
 「鬼の首を取る」           「鬼の空念仏」
 
 
894 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「韓国に日本が勝てない理由(3)」
 
韓国の国土は10万平方キロ…日本の3分の1にも満たない国土に、日本の人口の約四割、 4.875万人が住んでいる。
その韓国で、8月27日世界陸上が開幕。砲丸投げの室伏選手が金メダルを取った… 室伏選手の金メダルは、2004年アテネオリンピック以来、七年ぶりの復活快挙になる。
 
ところで、韓国が前回のペキンオリンピックで獲得した金メダルは13個。 前の回を4個も上回った。比べて日本は、前回を7個下回って、 9個に終わっている。
 
もし、韓国の人口が日本と同じなら、34個獲得することになる。
獲得した金メダルを人口比に改めてみると、韓国はアメリカ、
中国、ロシアを抜いて世界一になる。
 
人口比メダル数での日本は…上位29カ国で日本を下回ったのは、人口の多い中国、エチオピア、 ブラジルの3カ国のみで、  先進国では最下位…メダル獲得における日本の実力は、かなり劣っていることになる。
 
この勢いの差は何だろう…ゴルフ同様、家族・社会・国の後押しの違いによるものだろうか?
日本と韓国の学校教育にその違いを覗いてみると…韓国の学童の教育水準は、世界のトップレベルにあると言っても過言ではない。
日本の教育も、最近まで世界のトップレベルにあった。
それが近年、世界の教育先進国から脱落しつつあり、苦々しい思いをしているのは、 私だけではないだろう。
 
韓国は、日本より遥かに学歴重視社会・・韓国の教育熱はすさまじいばかり。
我が子に英語を覚えさせるために妻と子が渡米し、韓国に残った夫は、 生活を切り詰めて仕送りする・・こうした家庭を「キロギアッパ(雁のお父さん)」と呼んで、韓国では社会問題になっている。
一世帯の所得に占める養育費…日本は4%。
韓国は、その三倍の11%を子どもの教育に注ぎ込んでいる。
 
日本のセンター試験にあたる「修学能力試験」・・それまで18年間学んだことは、 たったこの日一日の為にある…と言っても過言ではない。
学生の気が散らないよう、官公庁は出勤時間を1時間遅らせたり、遅刻しそうな学生のために、 救急車やパトカーが出動するのは、よくあることです。
 
ここで良い成績を取って、良い大学に入れなかったら、 有名企業への道は諦めなければならなくなる…二十歳にして早くも、人生負け組みの烙印を押されてしまうことになる。
試験結果が良く、晴れて成功への切符を手にしても、 ここからまた一流企業就職への闘いが始まるのです。
 
対して、日本の学生の向学心の低さは異常と言わねばならない…大学に進学して、 本分の勉強に励む学生は数えるほど…とにかくやらない、やらなさ過ぎる。
         中央大学・重村辰旭 「日本と韓国の教育の違い」
 
サッカーの女子ワールドカップ…西欧のチームより体格やパワーで見劣りのする日本選手が、 「スピード、技術、チームワーク」といった、日本の強みをフルに発揮して優勝を勝ち取ったように、 それぞれの競技種目で日本の強みを徹底追求して、本番に臨むなら、メダルの獲得が望めるだろう。

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