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般若心経~ 「大乗仏教の教え(3)」

■ 「正法眼蔵」
曹洞宗開祖、道元禅師が著した「正法眼蔵」
道元禅師が、32歳から54歳までの23年の間に、
弟子や大衆に説示した教えを集めたもので、95巻にまとめられている。
曹洞宗の根本経典であり、日本が生んだ最高の哲学書でもある。
 
[仏 道]
・仏道をならふといふは、自己をならふなり
 
・自己をならふといふは、自己をわするるなり
 
・自己をわするるといふは、万法に證せらるるなり
 
・万法に證せらるるといふは、自己の身心、およぴ
 佗己(たこ)の身心をして、脱落(解脱)せしむるなり
 
「解脱」…一切のしがらみから脱して、心身共にさっぱりした空の境地を言う。
   坐禅三昧の業から「心身脱落」の境地に至り、五欲煩悩が除かれていく。
 
 
883 【心と体の健康】
~般若心経~ 「大乗仏教の教え(3)」
 
大乗仏教の基本教理は”空”… 「物を実体視するな。差別するな。よしんば差別をしても、 その差別にこだわるな!」 と説く
 
私たちは日頃様々なモノを比較し、そのことに”こだわって”生きている。
ある者は、人より自分は「貧しい」と思い込み、「不幸だ不幸だ」 と嘆いている
般若心経の教えでは、「豊かさ」も「貧しさ」も”空”である。
「自分は貧しい」「自分は豊かだ」と思うのは、何かと比較して実体視することによる、こだわりなのです。
 
大乗仏教の”空” を理解するにはもってこいのTVドラマがNHKで放映され、反響を呼んだ…「下流の宴」である(総合PM10時・連続8回)
過去に「国民全て中流意識」の時代があった。その後の徐々に国勢が衰え、右肩下がりに… いつ自分たちが下流に落ちるか…そんな恐怖に囚われるようになった。
 
一流大学に入り、上場企業に就職し、良家の娘を嫁に貰う…
それが息子の幸せの道と、信じて疑わない中流家庭の主婦…そんな家族を取り巻く、 林真理子原作のホームドラマです。
 
国立大卒・高学歴の夫、会社では部長。妻は医者の娘。
「中流の我が家が”下流”になるの? 息子が下流の娘と結婚するなんて、絶対嫌!」
 
それを聞いていた夫…「下流は…あっちなの? あの子の方が今じゃ、息子よりずっと上のところにいるよ… 」とつぶやく。
愛する息子を守るため、中流?を守るため、専業主婦を演じる女優”黒木瞳”の、 身につまされる戦いの日々。
 
このドラマでは、夫と妻、親と子、母親と息子の恋人、金持ちと貧乏人、男と女、都会育ちと田舎育ち、 高学歴と無学歴…
様々な「価値観」のバトルが繰り広げられる。
みんな傷つき、一人勝ちするものは誰もいない「不快」なドラマだが、 見るもの誰にも何かしら思い当たる節があり、切実な気持にさせる物語です。
 
この連続ドラマは、モノにあふれた時代の価値観…培われたこだわりや、 しがらみが崩れつつある現代社会が、背景になっている。
この春、千年に一度という東日本大震災に見舞われたことで、今まで日本人が抱いてきた価値観が、 大きく変わろうとしている…変わらざるを得なくなっている。
勝ち組や拝金、学歴崇拝、出世、働き蜂といった、今までの価値観にはまったく心動かされない、 若い世代が育ちつつあるのです。
                NHKドラマのみどころ「下流の宴」より

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