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夫婦川柳
「出て行くわ ああ出て行けと 半世紀」
「ついて来い 今は女房に ついて行く」
「聞こえない 範囲で妻に 口答え」
「鬼の夢 目覚めてそっと 妻を見る」
「裂けるまで 妻の胃袋 詰め放題」
「ハゲなのに 割引ききかぬ 散髪屋」
「最大の 偽装は私の 素顔です」
「かすがいは 昔こどもで 今ペット」
848 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
~女(男)の言い分~
「つれあいにモノ申す」
東日本大震災で被災された皆様に、心よりお見舞いもうしあげます。
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中日新聞に週一回掲載される「つれあいにモノ申す」は、妻に優しい声一つかけられない、
不器用な六十代男性の笑えない姿が、鏡のように写しだされています。
◎「あなたのせいよ」
胸が締め付けられ苦しいので、「救急車呼んで…病院に行く」と言ったら、
「連れて行くから、この大河ドラマが終わるのを待て…」とおっしゃったあなた。
病院に運んでくれたのはいいけれど、待合室では高いびき。
ほかの患者さんからは白い目で見られるし…
もしかして、(病気の)原因は…あ・な・た?
◎「ストレスの元」
「ストレスは…誰かに話せばなくなる」と言う亭主。
自分は、機関銃のように言いたいこと言って、スッキリしているけれど、
私の話はどれだけ聞いてくれてるの?
聞いているふりしてるけど、右から左だわ…。
亭主の話を聞くのが、私の一番のストレスだわ…。
◎「センスがない」
妻が「あなた、なんで…センスの悪い服ばかり買ってくるの…」と言うので、
「そんな俺を選んだのは…お前だ」と言ってやった。
◎「夫は○、妻は×」
外出の時、自分だけ先に出て、私が遅いと文句たらたら。
途中で忘れ物でもしようものなら、「お前が悪い」と言う。
私が先に出た時は、散々待たせて知らん顔。
自分が忘れ物をすると、「おまえがせかすから悪い」と言う。
みんな、みんな…私が悪いのよね。
◎「”お~い”の前に実践を…」
わが夫「お~い、風呂のスイッチ鳴ってるぞ」
「お~い、何か沸いてるぞ」
「お~い、 雨降ってきたぞ」
言わせてもらうけど、
「スイッチが鳴ったらガス止めてよ」
「雨降ってきたら洗濯物入れてよ」…
一事が万事このありさま。
で、もし火事になったらいち早く、
自分だけ逃げるんでしょうねェ…きっと。
◎「分らない夫ごころ」
二人の子は大学生。休日は二人きり。
趣味のテレビとパソコンに夢中の夫は、私が話しかけると、
うっとうしがる。
趣味に飽きると、妻に行き先も言わず、勝手気ままに外出。
おまけに「俺はおれで好きなことするから、干渉するな」
「お前も勝手に好きなことしろ!」と言い放つ。
そのくせ、私があなたの休みに、全部パートの仕事を入れてやったら、
とても機嫌が悪く、寂しそうにしているのはなぜ?
本当に勝手なんだから…
◎「どうでもいいわ」
連れ添って30年…夫の口癖は「まあ、どうでもいいわ」
ケンカの後は、決まってこの言葉で黙秘権を行使。
お互い、腹を割って話したことがない…何でもかんでも私が悪い。
私が声を上げて口答えしようものなら…「まあ、どうでもいいわ」
私の気持ちすら分ろうとしない…私だって「どうでもいいわ…」
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「つれあいにモノ申す」を読むと、何れも心当たりがあって苦笑する。
妻の欠点はよく見えるのに、 自分のこととなると、
何一つ分かっていないのです。
「赤い糸 夫居ぬ間に そっと切る」という川柳がある。
切られたのを知ったときの夫の憤懣やるかたない姿…想像するだけでも心臓に悪い。