■過ちを犯さないための「七常の心得」
1.「仁」 思いやりをもち、相手の立場や気持になって考える
2.「義」 人として行いは正しく、そのための犠牲もいとわず
3.「礼」 謙虚にでしゃばらず、鼻にかけず、人を見下さない
4.「智」 智恵と判断力、洞察力を磨く
5.「信」 誠意をもって自分を偽ることなく、約束を守る
6.「勇」 私欲を捨て、決断力をもって事に当たれ
7.「寛」 寛大で寛容な心をやしなう
814 【心と体の健康情報】
~古典から学ぶ~
孔子の教え(29)「過ちを改むる」
「過(あやま)
てば 則ち改むるに憚(はばか)ることなかれ」
(学而編)
「過ちに気がついたら、改めるのに誰にも遠慮はいらないよ」
孔子の教え(24)でも取り上げましたが、よく知られる論語の言葉です。
が、いざ実行するとなると、大変勇気のいる言葉です。
孔子は「完全無欠の人間はいない、人間であれば誰でもあやまちを犯す」
と言っている。大事なのは、
過ちの後の処理の仕方です。
過ちに気付いたら、弁解したり取りつくろったりせずに、男らしく過ちを認め、改める。そして、
その後の人生に生かしていくことです。
論語には、そうしたことを前提にした、過ちについて述べた章がいくつかあります。
「子曰く 過ちて改めざる 是を過ちという」
(衛霊公第十五)
「誰にも過ちはある。過ちに気付きながら、なかなか改めようと
しない。
これが本当の過ちだ」
「子夏曰く 小人の過つや 必ず文(かざ)
る」(子張第十九)
「子夏が言った。つまらない人間は、過ちをすると、言葉巧みに
言い逃れをしようとする」
「子曰く 已(や)んぬるかな 吾未だよく其の過ちを見て
内に自ら訟(せ)むる者を見ざるなり」
(公冶長第五)
「なんともしようがない世の中だなあ。私は、まだ自分の過ちを
認めて、心底から自分を責める人を見たことがない」
良好な人間関係を築くために、教訓にしなければならない孔子のことばです…
しかし、「思っている」だけで、実行しなければ、
改まりようがありません。
私のゴルフは我流です…書店で買ったゴルフ指南書を間違って理解し、間違ったスイングでせっせと練習に励む私…
見かねたゴルフ仲間の指摘で…あるいは、自らのスイングをビデオで見て…
初めて間違いに気づくのです。早速改めようとするが、悪い癖が身についていて…
少々のことでは改まらない。
今までの何倍も練習しなければ、間違を正すことができないのです。