■友情を誓うことば
『 我為人人 人人我為 』
「我は人々の為に 人々は我の為に」
フランスの小説「三銃士」の中で、
ダルタニャンが発案した友情を誓うことば。
この教訓は、人間がとるべき行動の規範として、
広く世界に知られている。
812 【心と体の健康情報】
~幸せな人生~ 「我が家はみんなが悪い…」
以下、今週の倫理681号から…ある小学生の作文です。
『きょう私が学校から帰ると、お母さんが「お兄ちゃんの机を拭いていて、金魚鉢を落として割ってしまった。
もっと気をつければよかったのに、お母さんが悪かった」と言いました。するとお兄ちゃんは、「僕が端っこに置いておいたから、僕が悪かった」って言いました。
でも私は思い出しました。きのうお兄ちゃんが端っこに置いたとき、私は「危ないな」って思ったのに、それを言わなかったから、私が悪かったと言い出しました。
夜帰ってきて、それを聴いたお父さんは「いや、お父さんが金魚鉢を買うとき、丸い方でなく、四角い方にすればよかったなあ…お父さんが悪かった」と言い出しました。そしてみんなが笑いました…うちはいつもこうなんです…うちの家はいつもみんなが悪いのです』
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私たちは、何か問題が生じると、小学生の「うちの家」とは逆に、自分のことは棚に上げて、問題を人に擦りつけ、他人のせいにしがちです。
「自分は精一杯やったのだから、あとは君たちの責任だ」「伝えるべきことは伝えたのだから、よく理解しなかったお前が悪い」…無意識に、このような心理が働くのです。
こうした心理状態では、起こった問題を解決するのに、自分自身はもちろん、相手にとっても、何のプラスも進歩も望めません。
「自分が悪かった」「自分の配慮が足りなかった」と振り返る心が、場を和ませ、人間関係を良くし、やる気を引き出していくのです。
生活や仕事の場で、日々様々な問題が生じます。
その原因の所在をきちんと究明することは大切ですが、その前に「自分自身に、何か至らぬ点はなかったか」を冷静に振り返る。そのような謙虚さを持っていたいものです。