■打つ手は無限にあり
”経営の神様”と呼ばれた松下幸之助は、会社経営にあたり、
常日頃から不況対策を忘れませんでした。 世の中、不況になるたび
に、会社発展のチャンスと考え、新しい取り組みに挑んでいたのです。
その取り組みには、次のような事例が挙げられます。
(1)不況が続く中、他社と同じやり方をしていては駄目…
(1)不況が続く中、他社と同じやり方をしていては駄目…
見直すチャンスと捉えて、事業の改善・改革に取り組む。
(2)通常よりも一時間早く仕事に取りかかり、余った1時間を自己研鑽
の時間に充てる。
(3)朝礼で”挨拶実習”を徹底し、より丁重な態度でお客様と接すること
(3)朝礼で”挨拶実習”を徹底し、より丁重な態度でお客様と接すること
ができるようにする。
(4)お得意様に、日々の感謝を込めて”挨拶回り”する。
(4)お得意様に、日々の感謝を込めて”挨拶回り”する。
業績向上の特効薬をあれこれ模索する前に、やれることをどんどん
実行していくことです。どのような状況にあっても、打つ手は無限に
あります。
経営者と従業員が心を一つにして、会社の変革に取り組まなければ
なりません。
806 【心と体の健康情報】
~幸せな人生~ 「楽じゃない二代目経営者」
社員さんから見れば、さほどの苦労も挫折もなく、若くして社長の椅子に座った二代目経営者は、恵まれたうらやましい存在に写るだろう。しかし、
家業を息子に継がせる親も、継ぐ二代目も、それ相応の覚悟がいるのです。
30代半ばの二世経営者が相談に訪れ、腹の内を語ってくれたことがある。
「毎日が重圧と隣り合わせ…社員や取引先…言葉では伝わってこないが、
絶えず前社長と私を見比べている…」
平成に入って、二代目ブームが続く…政界もそうだが、私の周りも二代目が目立つ。
高度成長期に起業した経営者が、代替わりの時期に来ているのです。
私の知り合いの会社は、従業員二十人前後が多い。「家業」
的感覚で、息子や娘婿を後継者にするケースがほとんど。
少子化で、どこも後継者選びは悩みの種…石川県の調査では、
県内企業の約半数は、後継者がいないか未定だという。
不況が続き、会社の将来が見えなくなってきている。
息子に跡を継がせたものかどうか、戸惑う父親…息子も、
父親の会社に人生を委ねることに悩む…
跡を継がせるだけの、あるいは継ぐだけの魅力がなくなっているのです。
協調性があり素直で優しいのが、二代目に共通している。
その一方、淡白で粘りがない…
土俵際にめっぽう弱く、簡単に諦めてしまう…創業社長に見られる、
強烈な個性がないのは仕方がないとしても、父親に習って、寝食を忘れ、苦労を背負ってまで会社を大きくしたいと、思っていないようです。
二代目は辛い…創業者が築いた会社を守ろうと、
つい経営が消極的になってしまう。逆に、
先代と違うところを見せようと、新規事業に手を広げたり、過大な投資をして…挙句、
経営不振に陥って倒産したケースも…。
無論、私の周りは、ひ弱な二代目・三代目ばかりではない…
父親をまねたところで先が知れている…異業種から積極的に経営を学び、
自分流に徹して父親をしのぎ、
たくましく業績を伸ばしている後継者もいる。
やや上向きだった景気も、ここに来て先行きは不透明…株安・円高・
デフレが追いうちをかけ、
生きるか死ぬかの泥沼乱世へ…後継社長が背負う荷は重く、 経営は楽ではないが、 二世経営者は懸命に頑張っている…。