■石川遼を躾け、育てた両親
先月28日、天才ゴルファー石川遼のお父さん、石川勝美氏の
講演を聴きにいった。
17歳でプロデビュー後、華やかな戦歴を積み重ねてきた石川遼…
マイクを向けられると、はにかみながら控えめに、明快な答えが
返ってくる。おごりたかぶる様子はみじんもなく、いつも笑顔が絶
えず、さわやかだ。
躾けは母親が厳しく、父親はゴルフを教えた。我が子のゴルフ
才能を開花させるために、両親は骨身を惜しまなかった。
礼儀正しく挨拶し、受け答えが上手なのは、幼少の頃から本を
読む習慣をつけさせ、ゴルフマナーを厳しく躾けたこと…。
<講演で語ったエピソード>
ジュニア選手権の前日、遼は両親に無断で練習をサボり、友達と
遊びに行った。それを知った父親…大会当日の朝、開催本部に
競技辞退の電話を入れ…本人に諭した。
「大会に出場する選手は、みな優勝を目指し、昨日も懸命に練習し
ていただろう…しかし、お前は練習をさぼった…一日練習しなくて
も、お前の実力なら優勝出来るだろう…しかしお前は、懸命に努
力する他の選手を侮った…だから今回の出場は認められない!」
802 【心と体の健康情報 】
~子育て~ 「お金がすべて」
今の世の中…お金がすべて。「お金さえあれば”幸せ”
になれる」と誰もが思っている。
お金さえあれば、車でも家でも、欲しいものは何でも手に入る…欲しい時に、
欲しい物を、欲しいだけ手に入れられたら… どんなに幸せだろう。
盆と年の暮れ、ジャンボ宝くじ売り場は長蛇の列…幸運にも1等を引き当て、億の金を手にしても…ほとんどの人は、その後の人生、不幸になっているという。
また、莫大な親の遺産を継いだばっかりに、人生を棒に振った人も見てきた。
小学生の娘が家からお金を持ち出し、コンビニで買い食いして、友達におごっていた。
それを知った母親が悩んで、新聞の「人生案内」に投稿している。
欲しい物が買えるなら…お金が稼げるなら…援助交際も平気な少女…
今が楽しければ、
それでいい…先のことなど考えようともしない…
恋人に過去を知られたらどうするのだろう?…
恥ずかしいことをしていると思わないのだろうか?…プライドはどこへいってしまったのか?
数年前…「東京の老舗の書店が店を閉じた」とTV報道。
度重なる万引きで、経営が成り立たなくなったのがその理由。
万引きした子供たちが、換金できるお店があるのも問題です…
全国の書店に共通する死活問題です。
私の子供の頃は貧しかった。中学生の頃、お腹が空いて我慢出来なくなると、
一個五円の芋パンを買いに、
学校から500メートル離れたパン屋へ走った。ジャムを薄く塗ったパンのミミ4枚が十円だった。
小学生の頃は、親から小遣いを貰ったり、おもちゃを買ってもらったり、クリスマスプレゼントを貰った記憶がない。筆入れとノート以外、何も持っていなかった…周りみんなそうだから、
何も欲しいとは思わなかった。
世界で、日本のように豊かで贅沢な国は、
数えるほどだろう。
しかし、そんな豊かな国に住みながら、
子供たちの悩みはつきない。
携帯を持っていない子は、
友達の輪には入れてもらえない。
何でもメールで交換…一緒にいても、メールが優先する…
一心不乱に友達と交信している…持たない子は、
そんな仲間に入れないのです。
貧しさを知らず、我慢を知らず、命の尊厳を知らない今の子供たち。
贅沢な暮らしに浸りきった子どもたちの将来は、どうなるのだろう?
そのうえ両親は共働き…子供の躾けはおざなり…親たちは、
不足する愛情を、お金やモノで埋め合わせようとする…そのツケは、子どもたちが成人して後、
自ら負うことになる。