« 禅僧・関 大徹「人間本来無一物」 | メイン | 禅僧・関 大徹「正眼僧堂の一日」 »

もし日本が東西に分断されていたら…

■武蔵野に亡命した高句麗王
 
660年、百済が新羅に滅ぼされた後、百済と長年親交のあった
大和朝廷は、四万の兵を朝鮮に派兵…百済復興を助けるために、
新羅・唐連合軍と戦った(白村江の戦い)… 「日本書記」に詳細に
記されている。
 
続く668年、高句麗が新羅・唐連合軍に滅ぼされ、 百済と高句麗
遺民が、日本に難を逃れた。日本書記は、 「百済の遺民約二十万人
が、日本に逃れてきた」と伝えている。
また、高句麗の遺民一万余名は、高句麗王を伴い、 援軍を頼み
日本に向かった。
月日が流れ、高句麗が滅亡して40年… 高麗王は祖国再興の夢破れ、
異国武蔵野の地であえなく没した。
 
関東一円に移住し帰化した、数十万の百済・高句麗の遺民は、
開墾拓殖して、日本に定住した。
大和朝廷を護り、国事に尽力した者も数知れず…我が国の文化
発展に貢献すること、多大であった…と記録に残されている。
 
                崔 基鎬著「韓国堕落の2000年史」
 
 
 
797  【吉村外喜雄のなんだかんだ】
~歴史から学ぶ~ 
「もし日本が東西に分断されていたら…」
 
韓国人は、朝鮮半島を”一つの体”と考えている。その一つの体が分断され、傷ついている状況を、 民族の痛みとして感じているのです。
90年代の初めの頃まで、韓国人はよく「どうして日本ではなく、 韓半島が分断されることになったのか…理不尽だ」と恨みごとを言た。
 
第二次世界大戦を起こしたドイツが分断されたのはよくわかる。同じように極東では、 日本が分断されるべきだった…なぜ朝鮮半島なのか? 
日本から見れば、戦後ドイツや朝鮮が分断されたのは、米ソ冷戦の過程で起きたことであって、 「世界大戦を誰が始めたか」ということとは無関係のはず…。
 
だが、朝鮮の人たちは納得できない…戦後日本は泰平の日々を送った…
それとは対照的に、朝鮮は南北に分断され、敵対し、同じ民族が殺しあう戦争の苦しみを、 経験しなければならなかった。
韓国が死に物狂いで戦っている間に、日本は戦争特需で劇的な経済復興を遂げ、 大国への道を歩み始めた。韓国の人たちは、複雑な思いで日本を見ていたのです。
 
もし朝鮮半島ではなく、日本列島が分断されていたら…米国とソ連は、東京を掌中に収めようと、 激しい戦いを繰り広げただろう。
東京を米国が掌握したと想定したら、東西の境界は北緯37度線…福島県いわき市付近から、我が故郷・ 石川県と富山県の県境辺りを結ぶ線になっただろう。
 
その後、東日本は「日本民主主義人民共和国」という共産主義国になり、西日本は「大日本民国」 という資本主義国家になっただろう。東日本の首都は札幌に、西日本の首都は東京になるだろう。
 
以後日本民族の間で、血で血を洗う戦争を繰り返し、境界に接する我が故郷金沢は戦場になり、 廃墟になっただろう。犠牲者は数百万人…戦争難民が東日本から流れ込んでくる
…そんな悲劇に見舞われたら、私や両親、兄弟の運命はどうなっただろうか? 兄や従兄、 そして私は徴兵され、同胞が殺し合う悲劇に巻き込まれ、戦っただろう。
 
共産国・東日本の経済は疲弊し、東北や北海道では餓死者が百万人以上出ただろう。 37度線の休戦ラインでは、両国の兵士たちが、今も銃を突き合わせて対峙。前線に近い金沢には、軍隊の駐屯地が置かれ、 市民は常時緊張を強いられているだろう。
 
国家予算に占める軍事費の割合はきわめて大きく、国民は重税に耐えなければならない。 経済活動に専念する状況にはなく、大きな経済発展は望めないだろう。
東日本は、大陸弾道ロケットや核兵器を開発して、西日本の同胞を脅かしているかもしれない。
 
韓国は、戦争特需をきっかけに経済大国になっていく。一方、日本は貧しく、 韓国との格差に民族の自尊心は傷つき、苦々しい思いをするだろう。
このような状況を想定してみると、韓国の人たちの心情、心の痛みが少しは理解できるのです。
                          小倉紀蔵著「心で知る韓国」
 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.noevir-hk.co.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1384

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

ひとつ前の投稿は「禅僧・関 大徹「人間本来無一物」」です。

次の投稿は「禅僧・関 大徹「正眼僧堂の一日」」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.36