■「失敗から学ぶ」
芳村思風
『 人は、日々様々なミスを経験し、繰り返している。
同じミスを繰り返さないために、どうすべきかを考えることは、
大変大切なことです。
人間は「学ぶ動物」です。
「後悔先に立たず」と言いますが、
犯したミスを将来に活かすことができるのは、人間だけです。
現在や未来のために学ぶことは大切ですが、過去を振り返り、
「どうすべきだったか」と、立ち止まって考えることも大事で、
自らの未来につながるのです。
同じミスを繰り返して後悔することがないよう、
ミスを教訓にして活かすことです 』
780 【心と体の健康】
~幸せな人生~ 「コンプレックス(2)」
誰もが人には言えない、人には触れられたくないコンプレックスに悩まされている。
私も、いくつかコンプレックスを抱えている。
ところが、そうしたコンブレックスも、歳を重ねるにつれて、不思議と気にならなくなってくる。
悩みが消えたわけではない…
悩まなくなったのです。
私の一番のコンプレックスは、手足が人並み外れて大きいこと。
どれだけ大きいかというと、身長172センチの私のスキー靴は、30センチ。ゴルフの手袋は27…
いずれも市販品にはなく、アメリカへ観光に出かけた折、
買ってくる。
初対面の女性が私の大きな手を見て、「ちょっとォ!ちょっと見てェ!」
と奇声をあげる…自分の手を差し出し、私の手のひらと重ね合わせて…「ウソ~」
足は、大きいだけじゃなく”甲高のべた足”…
土踏まずがない。だから、小学生の頃からかけっこが苦手だった。
ボーリング大会では、私の手と指に合うボールがない…
やっと見つけた16ポンド…玉の穴に指をチョコンと引っ掛け、
浮かせて投げる(真空になって、
指が抜けなくなるから…)
繁華街育ちの私…幼い頃、町内に同年代の子どもは女の子一人だけ…下町では子どもたちが大勢遊んでいたが、仲間には入れてもらえなかった。
家で一人遊ぶ私…大人になってもボールが投げられない…バットを振っても当らない…
私がバッターボックスに立つと、内・
外野が前に出てくる…野球嫌いを越えて、
野球恐怖症になった。
運動が嫌いというわけではない…スキューバーダイビングやゴルフなどのアウトドアースポーツを、大いに楽しんでいる。
コンプレックス三つ目は、字が下手なこと。
年賀状を書けば、ミミズが笑う…
筆ペンを持ち歩いて、字の形を覚えるようにしたら、ちょっとは?見られるようになった。
次いで「絵手紙」を趣味にした…汚い字も”個性”と開き直り、
楽しく手紙を書けるようになった。
長期療養で、世の中から隔離されていた二十代…
実社会から置き去りにされたコンプレックスから、相手の顔をまともに見られない、対人恐怖症(赤面症)に悩まされた。
当然、人前でのスピーチは恐怖…結婚式に招かれると、
2週間も前から原稿を書いて暗唱…
披露宴当日は、自分の出番を待つ間、ドキドキ、ガチガチ。
対人恐怖症を克服しようと、最も過酷な住宅会社のセールスの世界へ…
飛び込み営業の毎日…いつしか人前であがらなくなり、
営業トップの座を競い合うまでになった。
どんなに苦手なことでも、
場数を踏むうちに、
人並みに力がついてくる…コンプレックス(劣等感)
が消えていく。
人には知られたくない恥ずかしいこと、コンプレックスも、
「それが自分」とあるがままを人前にさらし、あるがままの自分を受け入れたなら、あれほど悩み、
隠し続けたコンプレックスから、解放されるのです。