■韓国の地域差別
長い歴史を持つ韓国の身分制度…社会に潜む差別意識は
根深いものがあるが、
地域差別の根深さもまた、 日本人の
想像を超えるものがある。
対立する地域の者同士結婚しようとすると、
親族から反対の
声が出ることを覚悟しなければならないし、上司の出身地域
によっては、昇進や処遇に影響が出たりする。
943年高麗の始祖・王腱が残した遺訓…
「全羅道地域からは、
国政を担う人材を登用してはならない」
この規定が治国の基本理念になり、
現代に影響するようにな
った。
韓国の地域感情の対立は、
新羅国があった韓国東部・慶尚
道と、百済国があった韓国西部・全羅道に集約される。
歴代大統領はほとんど慶尚道出身者…
全羅道出身は金大中
大統領ただ一人。
20年前までの韓国国鉄は、
慶尚道の釜山や慶州に向かう
列車は綺麗だった。が、全羅道の光州・木浦への列車は汚れ
ていて、座席からバネが飛び出していたりした。
眞田幸光著「早わかり韓国」
767 【心と体の健康情報】
~食と健康~ 「韓国の食事作法」
韓国で食事をしていると、テーブルに大きな万能ハサミが置いてあるのに気付く。
何に使うのかと不思議に思って見ていると、何でもかんでもハサミを使うことがわかった。例えば、
骨付きカルビ…肉は骨のついたままで網に乗せ、焼き上がってから、ハサミで食べやすい大きさに切り分ける。
半株丸ごと皿に盛られた白菜キムチも、適当な大きさにハサミを入れる。使ってみると、ハサミは誰でも気軽に扱え、上手に切れて便利だ。
韓国料理の食べ方をみると、ご飯を食べる時と、汁を飲む時は”さじ”を使う。
箸は、お膳に並べられた料理を取るときに使う。麺類は”
さじ”では食べられないので、
箸を使う…箸とさじを上手に使い分けているのです。
日本の箸のほとんどは木製です。韓国は割り箸を除けば、銀製か金属製である。
韓国のデパートやお店には、箸とさじの美しいセットが並べられ、
若いカップルが楽しそうに選んでいる姿を見かける。
食事は、日本人の食べ方とそれほど変わらないが、大きく異なるのは、
日本人は食器を左手に持って食べるが、韓国人は、食器をテーブルに置いたまま、
左手で押さえて食べる。韓国では、
食事中に器を持ち上げたり、器に口をつけて食べるのは、
不作法なのです。
日本人は、韓国人を見て「犬食いでみっともない」と言う。一方韓国人は、
日本人を見て
「食器を手でつかまなくても…逃げたりしないのに」と揶揄する。
食べ方にも順序がある。まず”さじ”でキムチのつゆをひと口含み、
それからご飯を口に入れて味わう。
ご飯を飲み込む前におつゆをもうひと口味わう…これは、古くから宮廷に伝わる食事の作法です…それが庶民の間に広がったのです。
日本人は、食べ方・流儀にこだわり、美しく食べることにこだわる。
対する韓国人の食事風景は、実に合理的でダイナミックである。
眞田幸光著「早わかり韓国」