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拍手の文化

■ 無垢な”気”

T氏が帰宅のため、電車に乗った時のことです。
車内は…皆疲れきった表情で、よどんだ空気が漂っていました。
次の駅で、赤ちゃんを抱いた母親が乗ってきました。

年配の婦人が腰を浮かせ席を譲ると、母親が「すみません」と言って
腰掛けました。その時、婦人が赤ちゃんを覗き込んで「いくちゅですか」
と尋ねた。その際、婦人の見せた穏やかな表情に、乗客はなごんだ。
笑顔で話しかけられた赤ちゃん…次に新聞を読んでいた男性のコート
に手を伸ばしました。母親が再び「すみません」と謝ると、今度は男性
が赤ちゃんに、ニッコリ微笑み返しました。

 停滞した車内の空気は、一瞬にして和やかなものに変わりました。
赤ちゃんの無垢な”気”が、疲れた大人たちの心を緩ませたのです。

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【心と体の健康情報 - 760】
~食と健康~ 「拍手の文化」

オペラやクラシック・コンサートを鑑賞する際、 出演者が登場した時や演奏終了直後に拍手をするのは、観客の大切なマナーです。
さらに、すべての演奏が終了した時には、観客総立ちになり、 会場割れんばかの盛大な拍手をして、 感動・感謝の心を指揮者や演奏者に伝えます。
 
コンサート終了と同時に、観客はアンコールを求めて、かなり長時間拍手をします。 すると幕間から、退出した指揮者がおもむろに現れ、深々とお辞儀をして、 サービスに1曲演奏して、観衆の期待に応えたりします。
 
なんども幕間に退いたり、現れたり…その間、席を立って帰る者はなく、 延々と拍手は続く…手が痛くなり、だゆくなってくる…5~6回入退出が続き、 ようやく観客が納得?…終宴と相成る… こんなにもったいぶらなくてもいいのに…と思うですが。
 
先週金曜日、東京・帝国劇場ミュージカル「レベッカ」のS席買求め、妻と2人で観賞した。
 
「誰がレベッカを殺したのか?」大荘園に渦巻くゴシップ・サスペンスです。
アルフレッド・ヒチコック監督の名作として知られる…
 
恋愛サスペンスがミュージカルになった…好評との噂が、都会から離れた私の耳に…
 
いよいよ大楕円…レベッカの死の真相が明らかになって、興奮冷めやらぬ中…終演…
鳴り止まぬ拍手…繰り返されるカーテンコール。

※クリックすると拡大表示されます。
 
芝居観劇の醍醐味…舞台俳優と観客席がしだいに一つなって、余韻が感動にって広がいく。今回のミュージカルは勿論、終了後のカーコールも最高に素晴らしかた。
 
明治以前の日本…拍手は主に、神社を参拝する際に叩かれるものでした。 手のひらを合わせて鳴らすことで、神様に感謝の心を表現し、 願いをかなえてもらうたに、神様を呼び起こす行為と捉えられてきた。
 
江戸時代、能楽や歌舞伎などを観賞するとき、音を立てることは作法に反した。 今日のような、拍手をする習慣はなかった。
明治以降、西洋の人が日本の劇場で、観劇後のマナーとして拍手をしているの
に倣い、 しだいに日本人も拍手をするようになり、習わしになっていったのです。
 
感動や感謝の気持ちを、相手に伝える手段として、 また相手への心配りとして、心を込めて拍手をするのは大変大切な行為です。
職場の教養

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