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日本人の”品性”のもとは論語

■日本人の”品性”のもとは論語
 
「私は 世界をいろいろ航海してきたが、欧州においてさえ、 日本人のように落ち着いた華麗さと、威厳を持った国民に出会ったことがない」
この、耳がこそばゆくなるような褒め言葉を、自伝に書いたのは誰あろう、
1854年に日本と和親条約を結んだ、ペリー提督でした。
 
当時、日本の政府高官や武士は、おしなべて清貧で、威厳と品性を身につけていた。
その背景に、藩校や寺子屋で「論語」を学ぶ、世界一高い識学率があったのです。
学習院の初等科の院長として、後の昭和天皇をご教育された”乃木希典”は、その象徴といえます。
大河ドラマ「坂の上の雲」が始まる。乃木希典、そして志に燃える明治の若者の群像から、ペリー提督が見た、 明治の日本人の心を感じ取るこどができるだろう…
 
 
717 【心と体の健康情報】 
~古典から学ぶ~  孔子の教え(28)
「日本人の”品性”のもとは論語」
 
君子は義にさとり 小人は利にさとる」(里仁第四)
と論語にあるように、「人の上に立つ者は、利益を追い求めるべきではない」という教えが、 江戸から明治にかけての日本人のモラルとして、定着していた。
 
当時の日本人は、「論語」に描かれる理想の人物像…”徳” を具えた人間像を求めて論語を学んだのです。これが、上記ぺリーが絶賛する日本人の姿になった。
 
当時、お隣の韓国は「賄賂を求め私腹を肥やす」、そんな「韓国病」 に汚染されていた。日本の支配層・ 士階級も、様の権力を手にしながら、 贅沢を慎み、清貧なを旨として、 自らを律してきた…これは、 目すべきことです。                               
 
「偉い人は、報酬が多い少ないを口にすべきではない」との風潮は、 現代の日本人も生いる。それは、日本のトップの社長さんの給与の安さにあります。
 
ゼネラルモータースが経営危機に陥ったが、 CEO最高経営責任者の年俸があまりにも高く…そんな企業に国民の税金をつぎ込むことに、 批判の声が挙がったことは、新しい…。
会社を破綻させた経営者に数十億円、一般社員の数百倍の年俸や、 退職金がわれるアメリカ 日本の社長さんの給与は、せいぜい数千万円…。
 
「仁を問う。曰わく 仁者は難きを先にして 獲ることを後にす 仁というべし」 (雍也第六)  
「仁について尋ねた。先師が答えられた。仁者は、 労苦を先にして、利得を後にする。これが”仁”というものだ」
 
孔子はこうも言っている…
子曰く 利によりて行えば うらみ多し」 (里仁第四) 
「先師が言われた。自分の利益のみを思うて行えば、やがて互いに憎しみあうようになることが多い」
 
以前勤めていた会社に、大卒の頭の切れる若手社員がいた。
ある時、上司が「君、何でもっと真面目に、一所懸命仕事をしないのか?」とた。
社員「給料が安いから…自分が納得する、能力に見合う給料が貰えたら、 頑張りす」
それを聞いた上司、あきれかえってモノが言えないという顔をした…現代っ子で、 ドライなその社員、可哀想に人事異動で、 中国地方の某支店に飛ばされてしまた。
 
「報酬は、仕事の能力を見て上司が決めるもの」 「仕事をする前に報酬を問えばしゅくを買う」… 私たちの年代の報酬に対する考え方は、大方そのようなものです。
「武士は食わねど高楊枝」、そんなタテマエのやせ我慢風潮が日本人ある諸外国から見た日本人は、 異質に見えるのです。

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