■危険を察知する訓練
私の住む町に、JR、線路下を乗用車一台がやっとくぐり抜ける、
巾の狭い道路がある。
車が通った後、歩行者が大急ぎくぐっていく。近道になるので通行量は多い。
新幹線工事が始まった…これを機に町は、トンネルの拡張を市に申し入れ、了承された。
ところが一部の住民から「道路拡張反対」が出て、計画が宙に浮いた。
「交通量が増えて、学童が交通事故に合う」というのが反対の理由。
賛成派は愚痴る…「反対しているお母さん方は、他所から来た人。
子どもが小学校に行っている間の問題でしょう…昔からこの町に住む者には、
『不便が解消する』と喜んでいたのに…」。
町会長「いずれもごもっとも…」と、頭を抱える。
石につまずいて転ぶ子どもを見て、
「舗装しないで放置する役所に責任がある」と、本気で市に訴える親がいる…つまずかせた石が悪いのである。
舗装すれば転倒の危険は去る…が、子どもの不注意まで、改まるわけではない。
危険を自ら察知する訓練も大事である…
子ども達からそんな機会を奪っていることに、親は気づいていない。 北国新聞「時鐘」
○ユダヤの格言
「人は転ぶと 坂のせいにする。
坂がなければ 石のせいにする。
石がなければ 靴のせいにする。 人はなかなか 自分のせいにはしたがらない」
石がなければ 靴のせいにする。 人はなかなか 自分のせいにはしたがらない」
704 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
~県民性~ 「越中強盗・加賀乞食…」
北陸三県の県民性の違いを言い当てる言葉に、
「越中強盗、
加賀乞食、越前詐欺師」
というのがある。
生活に窮した時、加賀百万石・金沢の人は、
なすすべもなく乞食になってしまう。
越中富山の人は、強盗を働いてでも…越前福井の人は、詐欺まがいの行為をしてでも…
生残ろうとする。実際に強盗や詐欺を働くというのではなく、最後の最後まであきらめずに、
しぶとく生きようとする県民性を例えたものです。
富山県人の商魂たくましさの一旦を語る逸話がある…
富山といえば「配置薬」。戦前、常備薬の産業化に成功し、中国や東南アジア、中南米へも輸出するようになった。
相争う中国の軍閥双方に常備薬を売り付け、
負けた方から集金できないことを計算に入れて、しっかり利益をあげていたという…軍閥を手玉に取った話です。
一方の石川県人…「能登はかわいや土までも」と言われるように、
能登の人は純朴なことで知られる。
金沢の人は「おっとりしていて、お人良し」…直ぐ人にだまされる。
昔、
ねずみ講が北陸に入ってきた時…或はトヨタ商事事件の時…加害者側も被害者も一番多かったのが石川県…。
新しいことに直ぐ飛びつき、
友人や知人が持ち込んでくる話を、何の疑問もなく信じ込み…断れない。
富山は空襲、
福井は空襲に続いて大地震と、辛酸をなめた。
災害に見舞われなかった石川県人は、苦労知らず…人を疑うことを知らない。
見栄っ張りでお金使いが荒く、派手好み。
家庭ゴミの量が” 日本一”
というのも、
うなずける…。
ヤンキースの松井選手の故郷小松は、
表と裏の顔が違って見える。
同業者が足を引っ張り合い、
時折内部告発で悪事が表ざたになる…市場が狭いゆえでしょうか。
福井県に隣接する大聖寺は、十万石城下町のなごりでしょう…気質が金沢に似て、純朴でやさしい。
私が会社勤めをしていた頃、
県内あちこち営業に歩いた。
お客様と接した経験から、
そう思うのです。
いよいよ竣工お引渡しのとき、能登の人は、
問題ケ所を箇条書きにして、誓約書を入れたら、その場で残金全額支払ってくれます。金沢の人は、誠意をもって問題ケ所を処理したら、支払ってくれます。
ところが高岡の人…
指摘されたクレームを全て処理しても、
新たに問題ケ所を出してきて、「何とかしろ!」と言う。そうこうするうちに、
「納期が遅延した」「引越しの段取りが狂った」と、
値引きを請求されたり、残金を踏み倒されるという、苦い経験をしている。
子どもの頃、
父親がよく愚痴っていたものです…「高岡の商人は、
仕入れる時に散々値切っておきながら、支払う時、更に端数を値切ってくる。
それに対して金沢の商人は、支払いはきれいだ…
端数を値切ることはめったにない」と…。
富山市のある”
呉東”よりも、
高岡の”呉西”の方が、
お金にはシビアなようです。
金沢よりほんの少しだけ、
金銭感覚がシビアなのでしょうが、
富山では苦労させられました。
金沢へ転勤して、つくづく能登や金沢は仕事がやりやすいと思った。