■人は”見てくれ・外見”で判断される
昭和三十年代に「アジャパー」で一世を風靡した、コメディアンの”伴淳三郎”氏、
某民放TVの企画にのって、乞食に身をやつし、銀座の老舗Mデパートへ…店内ですれ違う客、誰一人、その乞食が有名なコメディアンだとは気づかない。
顔をしかめ、脇へそれる。入店間もなく、店員がやってきて、外へつまみ出して]しまった。某TV局、その一部始終を、
隠しカメラでお茶の間に流た…
何故か、忘れずに覚えている。
”見てくれや外見で相手を判断してしまう”ことは、誰にもあることです。
ヨーロッパのレストラン…初めてのお客さまは、履いている靴を見て判断する。
磨いてない靴は「怠慢」、古い靴は「懐具合の貧しい人」…のように見るのです。
アメリカでは、歯並びや白い歯を見て判断する…
このように、第一印象が人物評価に大きく影響するのです。
680 【吉村外喜雄のなんだかんだ】
「思い込み」
ゴルフ、スキューバーダイビングと…年中アウトドアースポーツを楽しむ私は、
日焼けをして真っ黒。
最近は、幼稚園児が遠足に出かける時、紫外線を避けるためと、
ツバ広の帽子をかぶせ、子ども達を日差しから守ろうとする。
私たちの子どもの頃は、夏休みが終わると、みんな真っ黒になっていたのに…。
紫外線を浴びるとガンになるというのは、本当だろうか?
そうなら、漁師やお百姓さん、スポーツ選手のガン発生率が一般人より高いはず?
イギリスや北欧では、皮膚ガンになる人が多く、紫外線には神経質である。
イタリアやギリシャでは、問題になっていない。毎日、
太陽の光を浴びている人達はガンにならず、日差しが弱い地域に住む人達が、
ガンに弱いのです。
痩せた人、普通体重の人、やや肥満の人、肥満体…最も健康で長生きするのは?
厚生労働省が、上記4タイプを10年間追跡調査したところ、「やや肥満」の小太り…
私のようなタイプが、最も健康的で病気になる比率が低かったという。
痩せてカリッとした人が長生きする…というのが一般常識です。
調査では、糖尿病になりやすい人の一番は「痩せた人」
で、
次いで「肥満体」という結果が出た。
何故?…人の脳…体重の2%しかない脳が、体内のブドウ糖の
25%を消費する。
痩せている人は、体内のブドウ糖が脳に取られてしまい、
その他の器官のブドウ糖が慢性的に不足し、糖尿病を誘発するのだという。
美しく見られたいと、カロリー制限してダイエット…でも、
痩せ過ぎは健康に良くないのです。脳に栄養が回らないと、様々な病気を引き起こすし、
寿命に影響するのです。
磯で遊ぶ楽しみの一つに、タコ獲りがある。タコが潜んでいないか、
1メートルくらいの浅瀬の石ころのすき間を、シュノーケリングをしながら覗き込む。探し回って、ようやくタコを見つけても、道具がなければタコは獲れない。
あらかじめ用意した、赤い布切れを先端に結び付けた棒切れで、
タコが潜む岩穴の入り口で、ひらひら、ひらひら…タコはエサの子魚と勘違いして?
赤い布切れを掴もうと穴から出てくる…そこを捕まえるのです。
犬や牛から見える世界は、すべてモノクロ…カラーではなく、
見える世界はすべて白黒なのです。スペインの闘牛士は、赤いマントをひらひらさせますが、
牛は赤い色を見て興奮するわけではありません。
「赤い布が牛を興奮させる」と、てっきり思っていただけに…驚きです。
何色であれ、牛には関係ないのです。そうとは知らず、
「生き物は赤い色を見て興奮する」と、思い込んでいたのです…。
ニワトリや山羊の鳴き声が、国によって違って聞こえるように、
私たちが見る色も、国が違えば違った色に見えるようです。
アメリカ人が「オレンジ色」と言っている色は、日本では「茶色」になります。
日本人は、十人が十人、太陽は”赤い”と思っている。
ところが、フランス人やアメリカ人には、太陽は”黄色”に見えるのです。
日本の子どもは絵を描くとき、太陽を赤く塗り、月を黄色く塗ります。
アメリカの子どもは、太陽を黄色く塗ります。だから日本人は、
アメリカ人が描いた太陽を、月だと思ってしまう。アメリカやフランスでは、月の色は”白”
になる。
このように民族によって、違った音に聞こえたり、違った色に見える…
ということは、友人であれ、異性であれ、人それぞれ、
見るものも聞くものも違って見えて当たり前…考え方も違って当たり前…
ということになります。