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啓発録・志を立てる(2)

■人間学で、独自の哲学を確立した"森 信三"先生
 「修身教授録・二第七講/志学」より

 

人生の基本は、まず"真の志"を立てることです。
そして、天から授かった力の一切を、生涯をかけて出し切るところに、社会のお役に立ち、人生の意義があるのです。

そのためには、過去に大をなした偉人たちの、伝記を読むことです。
そして、偉人たちが生涯をかけた、内面から湧き上がってくる、エネルギーとは何であったかを突き止めることです

 

■青雲の志 "坂本竜馬"
男児志をたてて郷関を出づ 学もし成らずんば 死すともかへらず

※坂本竜馬、数えで19歳の時、剣術修行のため、藩からいとまごいを許され、
 土佐から江戸へ旅立つ時に、詠んだものです。
 この江戸行きが、幕末の快男児の活躍の始まりになる。


【心と体の健康情報 - 634】
~古典から学ぶ~ 「啓発録・志を立てる(2)」

橋本佐内は、天保五年(1834年)、福井藩お抱えの医師・橋本家の長男として、福井市に生まれる。 その佐内が15歳のときに著した「啓発録・立志」の続きです。

志を立てた人は、ちょうど江戸へ旅立つことを決心した人のようで、朝、福井城下を出発すれば、その夜は今庄、 翌晩は木の本の宿場というように、だんだん目的地に向かって進んでいく。

旅人が目的地とする江戸は、志を立てた者が目標とする聖賢豪傑の地位にあたる。今日、 聖賢豪傑になろうと志を立てたなら、明日、あさってと、次第に自分の聖賢豪傑らしからぬ部分を、取り去っていく。
そうすれば、どんなに才能が足らず、学識の乏しい者でも、最後には、聖賢豪傑の地位に到達できるはずである。
それはちょうど、どんな足の弱い旅人でも、一度江戸行きを決意し、出発したなら、最後には江戸に到達するのと、 同じことである。

(※聖賢…知識・人柄が最も優れた人)

"志"を立てたなら、その目標に向かって休まずやり続ける…そのことが、いかに大切か…そして本気でやれば、 いずれ必ず夢が叶うということを…。

とにかく、志を立てる近道は、聖賢の教えや歴史の書物を読んで、その中から深く心に感じた部分を書き抜いて、 壁に貼り付けておくとか、常日頃使っている扇などに、したためておくとかして、いつもそれをながめて自己をかえりみて、 自分に足らぬところがあれば努力し、そして自分が前進するのを楽しみとすることが、大切である。

「十有五にして学に志す」 は、論語の有名な言葉ですが、「志」を立てる時期について論じています。
15歳といえば、中学を卒業し高校に入る頃です。人生…どんな人間になりたいのか?何を志すのか? …「志」を立てるには、 大変大切な時期といえるでしょう。

自分の将来に志を持つか持たないかで、勉強への打ち込み方が異なってきます。
志のない者は、なぜ勉強しなければならないのか?理解できず、勉強することがつまらなく思うのです。

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