■私たちに出来る"温暖化への対応"
外国を旅行していて、自販機にお目にかかることはめずらしい…。
日本国内…至る所自販機だらけ(全国の設置台数は550万台)。
メーカーの話しでは、「置けるところは、ほぼ置きつくした」という。
我が社の玄関は自動ドアだが、自動ドアの設置数も、欧米諸国とは比ぶべくもない普及ぶりとか…
歩いて5分の所へ行くのに、日本人のほとんどが「車に乗る」と答えている。
日本に住むフランス人…「わずかの距離…何で歩かないの?自販機だって、自動ドアだって、無くても困らないじゃない…
日本人はもっと我慢しなくちゃ」
冬の暖房も、夏のクーラーも我慢・我慢。 いくら暑くても、どんなに寒くても、日本はしのぎ易い温帯に位置する国…
季節のままに暮らせば、体が慣れてくる…。
私たちの祖先は、夏も冬も、自然をそのまま受け入れて暮らしてきた。
海外を観光していて、朝早く街や公園を歩くと、ウォーキングをする人、体操している人、新聞を読む人…沢山の人が、
早朝のひと時を楽しんでいる。
ところが日本の朝、7時…陽が高く昇っているのに、街も公園もひっそり静まりかえり、眠りから覚めていない。
夜、早く寝て、朝、早く起きる…みんながやれば、エネルギーの節約になる。
健康になる。国に活力が出る。
【吉村外喜雄のなんだかんだ - 633】
「海底異変」
ビーチダイビングをしていて、以前と大きく様変わりしたのは、海藻が減って見晴らしが良くなったこと… 前に進めないくらい群生していた海藻が、水深5mくらいまでの浅瀬にしか見られなくなった。
一昨日…日曜夜のNHK「ダーウインが来た/アオリイカ波乱万丈の生涯」…大変興味深く見た。
海藻を隠れ家に成長する、イカの赤ちゃん。赤ちゃんイカなど、小魚を餌にするメバル・カサゴ・マダイなどが、めっきり減ってきたのです。
温暖化による海水温の上昇で、海藻が消滅する「磯焼け現象」が、日本全域の海辺で、
進行しているのです。
「ダーウイン…」は、その痛々しい海底の様子を映し出していた。
海水温が1℃上昇するだけで、生態系に異変が起き、動植物が生存できない世界になっていく。
藻場が減って、イシダイやヒラメが沿岸から姿を消していく。
夏場に高水温だと、サザエが産卵しなくなる。海藻を餌にする、ウニやアワビも姿を見せなくなった。
世界有数のサンゴ礁、沖縄ケラマ諸島…昨年、台風が少なかった影響で、海水がよどみ、水温が上って、サンゴの"白化"が進行…
壊滅状態になってしまった。
国連の調査で…このままだと、今世紀末までに、熱帯・亜熱帯の美しいサンゴや熱帯魚は、姿を消してしまう…と警告している。
12月30日から正月休みの間、和歌山県の先端、串本沖で、スキューバーダイビングを楽しんだ。
「♪ここは串本、向かいは大島…」
真冬、大島近海に潜るのは2回目。
10年くらい前から、サンゴが根付いて、本来、沖縄にしか生息しない熱帯魚やウミウシが、真冬の串本で見られるようになった。
種類も増えてきた…。
黒潮に乗って、大島近海にたどり着いた亜熱帯のサンゴや熱帯魚…今までは、冬に水温が下がると越年出来なかった。
それが今では、テーブルサンゴや、様々なサンゴが根付き、沖縄で潜らなくても、手軽にサンゴの海を楽しめるのです。
海の中の生態系に、異変が見られるようになって、十数年。
海が死んでいく…海藻が、サンゴ礁が、熱帯魚が消えていく。
私たちが想像する以上の速さで、美しい海が、自然の営みが、かけがえのない地球が…壊れていく。