■おじん駄じゃれ
毎・日曜夕方5時半から、欠かさず見ている「笑点・大喜利」。
のど自慢、水戸黄門に並ぶ、長期放映番組・御三家です。
師匠たちが笑いを競い合う中で、とりわけ異彩を放つ"林家木久扇"
「雨が漏るよ…ヤーネー」など、毎回おなじみの"駄じゃれ"を連発…。
そこで、"木久扇おじん駄じゃれ"あれこれ…
「九州の山へ登ったよ…あッそー」
「台所、ここにしようと思うんだけど…勝手にしろ!」
「隣の空き地に囲いが出来たよ…へぇー」
「お隣さんに塀が出来たよ…かっこい~」
「おい、あそこへ坊さんが通るよ…そうかい」
「この帽子、ドイツんだ?…オランダ…でもイラン」
「灰皿がこぼれたよ…はい、拭きましょう」
「土瓶が漏るよ…そこまで気づかなかったよ」
「この暦は誰んだ?…彼んだ~」
「カラスがお前の頭に、なんかおっことしたよ…フ~ン…(さわって)クソー」
「これはタコですか?…イカにも」
「美味しいね、この肉、鴨かい?…かもね」
"駄じゃれ"が大受けした時の、木久扇師匠の満面の笑顔が浮かんでくる…。
【吉村外喜雄のなんだかんだ - 627】
~ことば遊び~ 「江戸小噺・酒百態」
落語には、酒にからむ噺がたくさんあります。
酔っ払いの、へりくつ亭主の本音がポロっと…「替わり目」
酒に酔った久六が豹変して、笑いを誘う…「らくだ」
貧乏長屋の大家と店子が、連れ立って花見に行く…「長屋の花見」
(‘07.4.6配信)
のんべえの似た者親子の、ほのぼのと心温まる噺…「親子酒」
(‘08.1.8配信)
その他「試し酒」「花見の仇討」「青菜
(‘08.8.29配信)」など、
江戸庶民の人情噺が、おかしくも楽しく伝わってくる。
「一杯は、人…酒を呑み、二杯は、酒…酒を呑み、三杯は、酒…人を呑む」
"お酒でしくじった"苦い思い出の一つや二つ、誰にも思い当たるものがあります。
私は下戸なので、直ぐにお酒に飲まれてしまいます。
♪「お酒呑む人花ならつぼみ、今日もさけさけ、明日もさけ」なんてぇます。
また、「酒呑みは やっこ豆腐にさも似たり 初め四角で あとがぐずぐず」
なんてんで、お酒呑みにも、いろんな上戸がございますようで…
「怒り上戸」「泣き上戸」なんてんで、一番罪がないのが「寝上戸」…
酔っ払うとたわいなく寝ちまうなんてんで、罪がありません。
「笑い上戸」なんてのが一番うらやましい…本人も一座も陽気に盛り上がるようで…
「わっはっははは…ま…ね…君ね…今日はゆっくり…ゆっくり呑もうじゃないか。
ええ…帰るぅ…はっはっはっは…バカを言うな…ええ…うちから電話があったぁ
…わっはっは、何だってぇ?…うぅん?隣が火事…あっはっはっはっは、そりゃ面白い…」
なんてんで…呑めない私には、面白くもなんともありません。
ま、中には、泣き上戸なんてんで…
「まぁね…今日は、君とゆっくり…ゆっくり呑もうと思ってさ…あ…ありがとう…グスッ、
君なら分かってくれると思うんだよ。えッ、何がって…部長だよォ…何もあすこまで言う
ことはないと思うんだよ。僕だって、怠けている訳じゃないんだから…それをだよ…
みんなの前で…あすこまで言うなんて…僕、立つ瀬が無いじゃないか…トホホホホホ」
泣きながら酒を呑んでおりまして…
見ていて面白くないのが「薬上戸」…(呑みそうで呑まない、嫌そうな顔をして、ようやくの思いで呑み込む)…「ッくは~、 もう一杯」なんてんで。
見ていて面白いのが「壁塗り上戸」。むやみに壁を塗りたがる人がおりまして…
「ええ…もう呑めない…もう…今日はね…本当に呑めない…もう…たくさん…
もう入らない…もう呑めない…いいいいい」
(さかんに壁を塗るように、手を左右に振る)なんてんで、四隅を塗り固めたりいたしまして…。
中には「鶏上戸」なんてんで、にぎやかなのがございまして…
「おッとととととととと、ッくぴ…けっこう」
12月と新年は、お酒を呑む機会が多い…呑み過ぎ、飲酒運転には、くれぐれもご注意を…。