■「ポーラ美術館・名作展」(7/27まで)
モネ、ルノワール、セザンヌなどの印象派の巨匠の作品。マティス、ゴッホ、ピカソ、ルソーなど、私の好きな作品がまとまって、
21世紀美術館にやってきた。
絵画鑑賞が趣味の私。海外から名作がやってくるたびに、東京や京都の美術館へ出かけていく。が、こんなに沢山の巨匠の名作が、
一ヶ所でまとまって見られるのは初めて…。
国内では、日本最大級のコレクションを誇る"ポーラ美術館"。以前から見たいと思っていたが、まさか金沢に居ながら、鑑賞できるとは…。
13日の日曜、私の夫婦、息子夫婦、娘夫婦、3家族揃って、墓参りを兼ねて見学してきた。
モネ[グランド・ジャット島]
ピカソ[花売り]
【吉村外喜雄のなんだかんだ - 584】
~歴史から学ぶ~ 「中国一人っ子政策の弊害」
終戦と同時に、何百万人もの引揚者が、海外から日本に戻ってきた。
それが、空前のベビーブームを呼び起こし、日本経済発展の原動力となった。団塊の世代である…以降、20数年周期で、第二次、
第三次のベビーブームの波がやってきた。
不思議なことに赤ちゃんは、女児100人に対して、男児は3~5人多く生まれる。
結婚適齢期には男女同数になり、年をとれば女性が長生きして、役目を果した男性は減っていく。「天の力」がなせる技であろう…。
ところが、医学が発達した現代…男女の産み分けが出来るようになった。
かつては男児が望まれたが、今は、いつまでも可愛いうえに、親を手助けしてくれる女児を望む親が多い。高齢化社会を背景に、
年寄りを介護してくれる女児を望むのも、少子化時代ゆえの防衛反応でしょうか…。
中国政府は、止め処もなく増え続ける人口増加を食い止めるため、「一人っ子政策」を実施して28年になる。この間、
中国の新生児数は3億人減少し、現在人口増加率は2%を下回り、先進諸国の水準にまで改善された。その一方で、
一人っ子政策がもたらした問題も多く、社会問題に発展しようとしているのです。
昨年5月下旬中国自治区で、「一人っ子政策」の徹底を図った当局に、市民が反発。約1万人が政府建物や車両に放火するなど、暴徒化して、
警官隊と衝突…5人が死亡、負傷者が多数出る大事件になった。
当局は一人っ子政策を徹底させようと、1980年以降、第二子を産んだ家庭に対し、最高2万元(約32万円)を、
生まれて数日以内に納めるよう命じ、出来なければ財産を没収する…という、強行手段に出た。現地住民の平均年収は2千元…
何と10年分に相当する。
更に、子どもを持つ女性に避妊手術を強要したりして、住民の不満が溜まり、暴動に発展したのです。
当局は上級政府から、一人っ子政策の徹底が不十分と批判され、数ヶ月以内に事態の改善が見られなければ、
当局の担当責任者を免職処分にすると通達…。
危機意識を持った当局は、一人っ子政策を守らない住民には、5百元の罰金を課すことを、ノルマにしたのです。
5/26 北国新聞
中国農村部では、男児は大切な働き手…一家の跡取りでもある。 女児が生まれると、密かに闇に葬ったり、第二子に期待して、
無戸籍の子にしたり、捨て子にしたりする。そこで農村部では、一人目が女子の場合、二人目を生んで良いことになった。
現在、中国の人口は約13億人。その裏には、約1億人の隠れ人口が存在すると言われている。
中央政府は、日本の靖国参拝を非難したりして、国民の不満のはけ口を国外に向けさせ、ガス抜きをしてきた。安倍内閣以降、
政治の行き過ぎを是正しようと、自粛していた矢先の暴動…。
農村部では、男女のバランスが崩れ、女児100人に対し、男児が144人に。
2020年頃には、結婚適齢期を迎える青年に、お嫁さんの来てがなく、3千万人も不足するとの予測…このままでは、
深刻な嫁不足に発展してしまう。
一人っ子政策で、王子様のように大切に育てられ、甘やかされて育った子ども達が、大人になっていく…冒険や苦労を嫌う、 ひ弱な青年が増えつつある中国。
そんな中、四川大地震が発生…一人っ子が大勢死んだ。子どもを失った親の嘆きようは、いかばかりか…。中国政府は、
子どもを亡くした親に、急遽もう一子認める通達を出した。
震災で、両親を失った子どもも多い。
中国政府は、里親制度を積極的に推し進めていくという。
急速な人口の増加・減少は、社会にひずみを生み、それ以降百年近くに渡り、国民生活に深刻な影響をもたらすことを…中国は、 日本の過去と現在から、学ばなければならない。