児童が持つ可能性を伸ばしてやる
【心と体の健康情報 - 565】
~子育て心理学~
「教育とは、児童が持つ可能性を引き出し、
伸ばしてやること…」
国語や算数の授業では目立たなくても、違ったところで才能を発揮する子どもがいる。
その能力を引き出してやるのが、「教育」の大きな目的であり、役割でしょう。
ある私立の中学校の体育の時間。ポップスの最新ヒット曲が流れ出すと、六年生の生徒達が先生の動きに合わせて、
ぎこちなく体を左右に揺らし始めた。
音楽のリズム感と、運動能力向上を目的として、年間26回、50時間の授業が組み込まれている。
「できないままじゃつまらないよ。楽しんでやってごらん」
回を重ねるごとに、児童たちの動きも大きくなって、リズムに乗るようになってきた。
先生は、1人の女子児童に目をとめた。ふだんはおとなしく、小さな声で話すのがやっと。
そんな子が楽しそうにリズムを取りながら、のびのびと踊っている。
自分から積極的に行動する子でもないし、こういう機会がなければ、彼女の違った一面に、気づくことはなかったでしょう。
学校の枠にはまらない授業は、意外な子が元気に自己表現してくれる。
教室の勉強では見せない真剣な表情をする子もいる。課外授業の効果は、普段の授業にも表れて、発表させると、
堂々と人の目を見て話す子が増えたという。
こうして引き出された、その子だけが持つ良さや、可能性を、どう生かし、伸ばしてやるか…それが両親と学校の役割でしょう。
担任の先生は、
「児童一人ひとりが持っている可能性を見抜き、どのように伸ばしていくか…」
良い教師と、そうでない教師の違いが、ここで試されることになる…。
読売新聞の教育欄より
社会の第一線で活躍するプロの芸術家が、母校の教室にやってきて「課外授業」を行う…
最近まで、毎週日曜日NHKで放映していた。
見るのが楽しみだった。
5~6人がひとチームとなって、与えられたテーマにチャレンジする…。
子供たちは試行錯誤の末、様々に自己表現して、思い思いの作品に仕上げていく。
いつの間にかグループの中心にいて、みんなの考えをまとめようとする子、イラストを書くのがうまい子、手先が器用で、
切ったり貼ったりするのが上手な子、アイデアを出す子など、子どもたちが持つ一面をカメラが追っていく。
いままで隠れていた子供たちの感性が、テーマに沿って、みごとな作品に仕上がっていく…。