■ことば遊び/ジョーク「犬」
~見栄~
「お肉屋さん、ステーキにするの、最高のところ1キロ2枚に切ってちょうだい」
隣の奥さん
『犬の餌にするので、一番安いところ100グラム、コマ切れにしてちょうだい』
すると、連れていた子ども…
「ママ、うちに犬なんかいないよ、いつから飼うの?」
~心配ごと~
「あら奥さん、心配そうな顔して…どうしたのよ?」
『主人が犬を捨てに行ったきり、帰ってこないの…』
「遠くへ捨てに行ったんでしょう、心配することないわ」
『でも…』
「何なの?」
『犬はとっくに帰ってきているのよ』
【吉村外喜雄のなんだかんだ - 213】
「ヘブン・ありがとう」
我が家のビーグル犬、名前はヘブン。家族の一員に加わったのは13年前。
それまで妻は"犬"恐怖症…見た目におとなしい犬でも、恐くて近寄れなかった。
カナリヤを飼ったときも、餌の交換が怖い…。ゴキブリを見つけたら大騒動…。
生き物は何であれ、恐かったのです。
当時娘は、アメリカに留学していた。生後間もないビーグル犬を、アパートの一室で飼い始めた。子犬は、娘が学校に行っている間、
キャンキャン泣き、隣人から苦情が出た。
動物を飼うのは契約違反…と、大家から立ち退きを命ぜられた。
「飼えなくなったので…」と、処置に困った娘…国際電話で泣きついてきた。それが縁で、はるばるアメリカから、
我が家にやって来たのです。
10日間検閲に留め置かれた後、小松空港へ引き取りに行った。狭いゲージに押し込められ、痩せておしっこまみれ…
哀れな姿での初対面となった。
犬が怖いはずの妻…愛くるしくシッポを振る子犬を見て、思わず抱きしめていた…(つい今しがたまで犬嫌いだった妻)…
わからないものです。
その日から、ヘブンが家族の一員になった。
毎日が癒される日々…ヘブンがいると、家族みんなが和む。
一緒に散歩するのが楽しくて、ヘブンを連れて、夫婦で出かけることが多くなった。
夫婦喧嘩をすると、ヘブン、自分が叱られたと勘違いし、妻の足元で「クゥン…クゥン…」と摩り寄り、ご機嫌を取る…いつしか、
夫婦喧嘩もしなくなった。
そのヘブンも…寄る歳には勝てず、昨年の1月中旬、突然ケイレンを起こし、口から泡を出して倒れた。
医師に見せたら、「数日持つかどうか…このまま入院させ、預かりましょう」
どうせダメなら…家で死なせてやろうと、連れて帰った。
妻と交代で、寝ずの看病が十日あまり続いた。
しょっちゅう外れる点滴の管を付け直し、アガリクスを混ぜた餌を与え、看病した。
お陰で、家の中を歩き回り、階段を上り下りできるまでに、回復した。
それから一年、何度も倒れながら、ヘブンは頑張った。
"生きよう"とする執念はすごかった。
倒れた後の一年間、大好きな散歩をやめていたヘブン。12月下旬の暖かい日、八日市の公園へ散歩に連れ出した。
あっち…こっち…と、嬉しそうに臭いをかぎ、30分くらい歩きまわって、大きなウンコをした。
それがへブンとの最後の、楽しい思い出になった。
いよいよ、お別れの時がやって来た。
正月の二日、家族に看取られ、眠るように天国へ行った。
ヘブンと過ごした十数年…長野や岐阜での一泊旅行、松本城や善光寺を歩いた思い出。
小布施にも行った。嬉しそうに足を踏ん張り、首紐を引っ張るヘブン。
思い出をいっぱい残して、天国へ行った。ありがとう…ありがとう…ありがとう