■「天国行きの郵便ポスト」
ある男性…、
「父親に言えないことがあったが、亡くなってしまった」と、相談に来た。
相談を受けた人が、「お父さんに手紙を書いてはどうか」と助言した。
「今更亡くなった親父に手紙を書いたところで…」と、男性は渋った。
それなら「実家に出してみては」と。
実家には、一人住まいの年老いた母がいた。
母は、息子から亡くなったお父さん宛のハガキを、お仏壇の前で読んだ。
いつしかハガキが、息子さんから毎日届くようになった。
母は、このハガキを読むのを、生き甲斐にするようになった。
そして、息子さんから心のわだかまりが消えていった。
とある仏壇屋さん、これはいい話を聞いたと、
「天国行き郵便ポスト」を作り、お仏壇の横に置いてみた。
話は広まり、このポストに救われる人が、沢山出るようになった。
修養団 武田数宏先生の講演から
【心と体の健康情報 - 304】
~子育て心理学~
「親は人生最初の教師」
「親は人生最初の教師」である。幼児期の教育は"模倣"に始まる。
ゆえに親は模範を示さなければならない。
それを古来「親は子の鏡」と言い、後に成人して「子は親の鏡」となり、何もかも親にそっくりの、コピーしたような息子や娘が育つのです。
我が子を立派に育てたいと思うなら、親自らが立派な人間になろうと、日々成長し続けなければならない。
親であることの自覚と心構えがなければならない…。
そう言う私は、子どもが成人してしまった今頃になって、論語を学んだりしている…
手遅れもいいところです…。
石川県羽咋出身の映画監督、故竹本幸之祐先生の「てんびんの詩」。何度鑑賞しても、 涙が溢れるのを抑えきれない…名作です。
この8月28日、3年に一度の「商業界北陸ゼミナール石川大会」 が、和倉温泉加賀屋「あえの風」で開催される。
そのプログラムの表紙に、「てんびんの詩」の主人公、大作少年を大きく取り上げた。
物語の始まりから終わりまで、子どもをしつけていくために教訓となる、心にしみる言葉が随所に語られている。
母 |
「働く人の喜びや、しんどさがわからんようでは、
人の上に立てやしまへんえ…。 |
---|---|
祖母 |
「代々、分をわきまえることを大事にしてきました…。
|
母 |
「あせったらあかん!
一度決めたら最後までやり通すことや…。 |
父 |
「商いは、天秤棒といっしょや…、
どっちが重とうてもうまく担がれん… |
母 |
「うまいこと売ろう思うたかて、あきしまへん!
|
叔母 |
「親戚に頼ったり、家柄でモノを売ろうとするさかい、
売れしまへんのや。 |
ようやく売れた。物が売れた喜びと、見ず知らずのお客様が、私を抱きしめて泣いてくれた感動が一緒になって…
商人ほど素晴らしもんはないと思うた。
「売るもんと、買うもんの心が通わなんだら、モノが売れんのや」
ということが…痛いほど身にしみました。
鍋ぶたを売りに出る最初の日、「何でこんなもん売らんならんのや…」と言う私に、父が「売れたら分かる」と言うた意味。
売れてみて初めて「これが言いたかったんや…」と、ようやく分かったのです。
私の娘、社会人になって直ぐ、「新入社員飛び込み研修」を体験した。
親戚も知人もいない名古屋で、営業も何も知らないまま、一軒一軒飛び込み実習の日々。
断られ、足を棒にして歩く…大作少年のように、6月中旬になってようやく売れた。
売ろうと焦るほどに、売れない日々。
ある日、売ることは二の次…出会った人と心を通わせるようにしようと、考えを切り替えてから、気持ちが楽になり、
毎日の飛び込みが苦痛でなくなった。
次は、買っていただいたお客様の中から、代理店を募集しなければならない。
目標は10ポイント。
買っていただいたお客様と、より以上心が通じなければ、達成不可能な目標だ。
何とか目標をクリアーし、正社員になったのは、飛び込み開始4ケ月後の8月中旬でした。
途中何度もリタイヤしそうになり、母親に、泣いて電話をかけてきたこともあった。
意地を貫き、何とか研修を終えることができた。
新入社員120人の内、3人に1人が目標をクリアーできずに辞めていった。
あの時の苦しかった体験が、様々な気づきを貰い、経験となり、自信となって、社会人の第一歩を踏み出すことが出来たのです。
そして今、娘の心の支えになっている…。