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2007年03月 アーカイブ

2007年03月02日

駐留米軍への思いやり予算

■黒川紀章氏設計の国立新美術館(六本木)

黒川紀章氏設計の国立新美術館(六本木)

先月17日、全国販社会議で東京へ出張した。翌日、六本木に新しく出来た、国立新美術館へ立ち寄った。日本を代表する建築家、 黒川紀章氏の設計。兼ねてより是非見たいと思っていた。

波のうねりをイメージする、ガラス・カーテンウォールの外観にしばし見とれ、館内に足を踏み入れる。

太陽にキラキラ反射する壁面、吹き抜けの天井を仰ぎ見ながら、2階へ…。
2階フロアーでは、黒川紀章作品展が開かれていた。クアラルンプール国際空港、カサブスタンの新都市づくり、 中国河南省の150万人規模の新都市開発基本設計など、世界27ケ国で黒川氏が手がけ、名声をはせた作品の数々が、 建築模型と巨大写真パネルとなって、会場いっぱいに並べられている。

メタポリズム建築美構想の黒川作品の前に立ち、雄大なスケールの作品に釘付け。
その天才建築家が数日後に、東京都知事選に出馬表明したのにはビックリ。
奥さんは、女優の若尾文子さんです。


【吉村外喜雄のなんだかんだ - 164】
~歴史から学ぶ~ 
「駐留米軍への思いやり予算」

現在、日本には約4万人の米軍人が駐留していて、年間5千億円の維持費を支出している。米国が駐留する負担額は、 軍人一人当たり1300万円になる。これに対し、同じ4万人駐留する韓国は一人/220万円。7万人駐留するドイツは一人/ 110万円と、日本の十分の一以下…。

こうした状況を踏まえて、与党内には「他国が負担していない米軍基地の電気ガスなどの経費を含む 「思いやり予算2兆4千4百億円を、大幅に削減すべきではないか」という意見が、出始めている。

政府は、財政再建を理由に大幅な削減を望み、一方米側は、台湾海峡と北朝鮮の、 東アジアの二つの不安定要因を抑止しているのが米軍だという自負がある。このため、日本側が「日米同盟のコスト」として、 米軍駐留経費を負担するのは当然と主張する。  

読売新聞

日本に負担義務のない「米軍基地内の住宅経費や光熱費など」について、1978年故金丸氏が、「思いやりをもって接しよう」 ということで、日本が負担することになった。
日本は安全保障条約によって、米軍駐留経費の約七割を負担している。
それ以外に"思いやり予算"という名目で、「2440億円(2004年)、どうぞお使い下さい」と差し出しているいるのです。 そんな国は、世界広といえども日本以外にはない。「世界一気前のいい同盟国」と、受益国米国に言わしめているのです。

「日米安全保障条約」は、わが国の安全保障の要。一方のアメリカから見れば、「日本占領条約」ということになる。
「安保」によって日本の安全が守られるという。しかし、独立国家にとって真の安全とは、「外国に占領されることのない国」 のことを言うのではないでしょうか。

外国の軍隊が、他国の戦略上重要な拠点に駐屯し、その国の刑法・法律が全く及ばない治外法権の軍事基地を持つ。 これを占領と言わずして、何というのでしょうか?
日本国内には、そんな治外法権の軍事基地が55ヶ所もあり、軍事占領されているに等しい状態なのです。

2年ほど前、沖縄に米軍ヘリが墜落したことがある。墜落した所が基地の外で、日本の法律が適用される場所であったにもかかわらず、 米軍の事故処理班がやってきて、日本の警察を一切近づけず、現場検証を認めなかった。米兵の婦女暴行が発覚しても、 米軍の承諾なしには捕まえることができない。
基地の中はアメリカであって、日本ではないのです。

自らの国を自らが守る。こんな当たり前のことを放棄し、米軍に国の安全をゆだねている日本。米軍に出て行ってもらうには、 国を守る軍隊が必要になってくる。憲法九条を改め、自衛隊を軍隊に組織替えし、徴兵制を復活しなければならない?そうすれば、 外国に日本が侵略されたら、国を守るため、相手国に攻め入ることも可能になる。

皆さんはどう思われますか? 再軍備などとんでもない、今のままでいい…と思いますか?それとも、 米国に国の安全を委ねることをやめ、完全な独立国を目指しますか?
日本の将来を考えたとき、何れも悩ましい問題です。

2007年03月06日

癒す心、治る力-5

■自然治癒力を高め、健康を守るサプリメント<その1>

・中国三大秘薬の一つ、自然治癒力を高める チベット産「冬虫夏草」
 ※日本では入手困難な最高級品"頂選"使用

・台湾路地栽培 自然治癒力を高める 高品質 「アガリクス・ハイパー」

・活性酸素を抑制し 老化を予防する 「ワイゼット・フォーミュラーSP」

・活性酸素を抑制し 老化の進行を抑える 「リポピュア」

・活性酸素を抑制するお茶 「ルイボス健康茶」

・成人病の予防に チベット産「ローヤルゼリー」

・更年期障害の改善に 「メノフォーミュラー」

・痴呆症の予防に、受験期のお子さんに、脳を活性化する「ピーセリンSP」

・骨粗しょう症の予防に 「グルコサミン・MSM」

商品提供/ノエビア


【心と体の健康情報 - 283】
~食と健康~「癒す心、治る力-5」

アリゾナ大学のアーノルド・ワイル医学博士の著書、「癒す心、治る力」から、その5回目です。

アメリカでは、ガンに侵された患者が集り、輪になって、お互いの悩み、恐怖など、心の内を語り合うグループ療法が試みられている。 この療法は、患者に生きる希望を与え、よりよく生きることを目指そうというのです。

結果、グループ療法をしなかった患者のグループよりも、平均1年半も長生きしたのです。
それは、免疫力を高めることにつながっているようです。
免疫力が高まれば、それだけガンを叩くことが出来るのです。

私たちの周りのほとんどの医師は、現代医学以外の療法に関心を示そうとしない。
女性のガン患者が副作用で髪が抜け、病気に絶望しても、医師は、抗がん剤療法に頼ろうとする。
問題なのは、薬の与えすぎ、治療過剰が当たり前のように行われていることです。
より単純で安全な方法に失敗したときのみ使われる"重火気"を、初めから使ってしまうことです。

更に問題は、医師たちが人間に備わった自然治癒力を生かす、単純な方法すら知らないことにある。
そして、あまりにも多くの医師が、治る可能性について悲観的見解を持ち過ぎ、「治ることは期待できない」 「病気とともに生きることを学べ」「覚悟したほうがいい」「これ以上医者に出来ることはない」という意味のことを、 患者や家族に伝えていることです。

私(ワイル)は、予防医学的なライフスタイルから、心臓疾患、ガン、 脳卒中を初めとする致命的な病気にかからないようにする情報を山ほど持っているし、医師から見離された人たちへの療法も、 いっぱい持っている。

ところが、ガンの専門医は大概、「治療以外の他のことはしなくていい」と、患者に言う。
患者は、制ガン作用のある食品や、サプリメントについて知りたいのに、医師は何も教えようとしない。

もしあなたが、信頼される医師から「あと半年の命…」と告げられたら、どうなるでしょうか?その直後から生きる希望を失い、 死ぬことに恐れおののき、社会や友人、家族から身を隠し、何も食べなくなり、心身は衰弱していくことでしょう。

反対に医師から会うごとに、「必ず治る」と言われ続け、励まされ、希望を与えてくれたら、思ったより早く治っていくのです。

30代半ばの男性が、かいよう性大腸炎と診断され、薬の投与を受けていた。
その後、副作用が気になった彼は、主事医に薬物療法の不満を述べ、他の方法で治療してくれるよう何度も頼んだが、無駄だった。

そして、「いいかね、他に方法はないんだ。このままだと、いずれ大腸ガンになる可能性が高いんだからね」と言われた。 主事医の無神経な言葉に三日間眠れなかった。頭の中は"大腸ガンになる…"ということばかりで、他に何も考えられず、 不安な毎日を過ごした。

この"呪いのことば"は、容易にとけない…。
医師の吐く言葉が、患者に恐怖を呼び起こす。そのことに医師は気づかない。
医師が患者に与える影響に気づき、医師のことばが健康を増進させる方向へ、自発的治癒を促す方向に持っていくことが大切なのです。
「治らない」「治せない」と思っている医師の治療を、いくら受けても、決して治らないということです。

 

2007年03月09日

落語・胴斬り

■ミイラと古代エジプト展

古代エジプトコレクション

先月東京へ出張した折、国立新美術館を見学したが、更にもう一ケ所、感動した所があった。
一昨年まで大英博物館で人気を博していた「ミイラと古代エジプトコレクション」が、初めて国外に持ち出され、日本で公開されたのです。
美しく彩色された木棺とミイラ、装飾品、ミイラマスクなど、130点あまり展示。

大英博物館秘蔵の、3千年前のエジプト王朝のコレクションの数々を、日本に居ながらにして見ることができるという、 又とない機会を得たのです。

古代エジプト人は、死後、肉体をミイラにすることで、魂が永遠に生きると信じていた。ミイラを作る過程と、 保存ために秘術を尽くした謎を解き明かしてくれると共に、3千数百年前栄誉栄華を極めた、王朝文化を垣間見た。


【吉村外喜雄のなんだかんだ - 165】
~ことば遊び~  「落語・胴斬り」

「笑点」の司会でおなじみの、円楽師匠が引退表明した。
05年に脳梗塞で倒れ、その後復帰を目指してリハビリに努めたが、ろれつが回らず、「こんな状態で落語を語るのは情けない」と、 引退を決意したのです。
落語フアンにとっては寂しいかぎりです。

さて今日は、おかしみたっぷりの「胴斬り」を一席…
♪身分の違いもあるが、うっかり粗相でもすれば、無礼打ちにされても文句が言えない町人。剣の達人に斬られると、痛みを感じず、 気づかないことさえあるという。そこで、なんともユーモラスなのが「胴斬り」を紹介します。

♪脳天から唐竹割、左右対称に真二つにされたのに、腕前がいいので、斬られたほうは気づかない。 平気で鼻歌を歌いながら路地を曲がろうとして、左右がずれて離れてしまう…。
実にすごい斬りようがあったもんです。

ヘソの辺りで、横なぎに胴斬りにされた上半身と下半身が、別々に奉公に行った。ヘソから上は湯屋の番台に住み込み、ヘソから下は、 コンニャク屋に雇われ、桶の中で足踏みをして、コンニャク作りに励んでいる。
よそ見をしないので、仕事がはかどって好評だというから、なにが幸いするかわからない…。一方のヘソから上も、 珍しいもの見たさに客が押しかけて、なかなか繁盛している。

『おめえ、斬られちゃったんだってなあ、足のほうはどうだい?』
「あいつもね、遊んでいられねえって、コンニャク屋に奉公してるんだが、ここんとこしばらく会わねェんだよ。あっちへ行ったら、 様子見てもらいてェんだがなァ」

『いいとも、なんか言づてあるかい?』

「湯屋の番台で元気にやってるって、安心させておくんねェ。
ついちゃァ、ここんとこの陽気のせいか、のぼせてしょうがねえんだよ。膝ッ小僧の下の壷に、のぼせ除けのお灸をすえるよう、 頼んでみてくんねえか?」
『お灸は相方へすえなきゃ、効かないのかい。いいとも、行ってくるよ』

『お宅に、胴斬りになったヘソ下さんが、奉公に来てましょう?』
「はいはい、そこの三つ目の桶ですが、背ェが低いんで、覗かねえとわかりませんよ。いい職人でね、食うものも食わずに働いてます」
奉公人は、食べさせなければならないが、食べさせなくて済むとなると、店にとっては好都合。

友達だから、会わせてもらいたいと頼むと、どうぞごゆっくりと、愛想がいい。
『おう、いるかい』 
「やあ、いらっしゃい」。覗き込むと確かにいる。
『威勢がいいねえ、鉢巻をして、…え? 鉢巻じゃねえ? ふんどしかよ…。
あのねえ、湯屋の番台のヘソ上さんに、伝言されてね。元気にやってるから、安心してくれって。それから、のぼせてしょうがないから、 ヘソ下さんの膝ッ小僧に灸をすえてもらいてえって、そう言ってたぜ…』

「わかりましたが、お帰りンなりましたら、膝ッ小僧に灸はすえるけど、あまり茶をがぶ飲みしねえようにと、 ヘソ上の野郎に言ってもらえませんか。ここんとこ、はばかりが近くて困ってるんですよ…」

2007年03月16日

日米安全保障

暖冬で、石川県内8スキー場の内、セイモア、一里野、獅子吼以外は閉鎖された。
その直後、今年一番の寒波がやってきた。

今年は駄目かと、あきらめかけていたスキー。
先週土・日の二日間、志賀高原に遠出した。
天候に恵まれ、2300メートルの横手山頂は新雪に覆われ、雪質はパウダー状で、最高のコンデション。

雪山の新鮮な空気を胸いっぱい吸い、温泉に浸かり、心ゆくまでリフレッシュした。
来年も滑るぞ! 五体満足で、若い人に付いていけるよう、足腰を鍛えておきたい。


【吉村外喜雄のなんだかんだ - 166】
~歴史から学ぶ~ 「日米安全保障」

サンフランシスコ講和条約が締結され、日本が独立国に復帰出来たのは、日米安保条約の草案にあるという。
アメリカの傘の下に入るこの条約。米国の発案によるものではなく、日本から出されたアイデアだったのです。 日本が米国に提案したものなのです。

米ソの冷戦が激しくなりつつある中、この日本からの提案は、占領終結後のスキを突いて、ソ連が乗じてくるのではないかという… 米国の懸念を除去するに十分だったのです。
安保条約を思いついたのは昭和23年、社会党の支持で総理大臣になった民主党の芦田均。その後政権を受け継いだ自由党の吉田首相が、 アメリカに提案したものなのです。

現在日本には51ケ所の米軍基地があり、三万八千人の米国軍が駐留している。
軍事的に戦後60年、米軍の監視下に置かれている日本。米軍の駐留費用の70%、5兆円もの国民の税金を使って賄われているのです。
世界の歴史を振り返って、戦争に負けた国が、戦勝国軍の駐留費用を負担するというのは、例を見ないのです。

読売新聞の政治報道を読んで

今、北朝鮮問題を解決するため、六カ国協議が行われている。
北朝鮮に対する日本の最大の課題は、拉致問題を解決すること…。ところが、各国の思惑の違いから、具体的成果を出せないないまま、 こう着状態に陥っている。

そんな中、昨日15日新たな動きが…。
北朝鮮が核査察を受け入れ、アメリカがマカオの金融凍結を解除すると、マスコミ報道。
日本の存在は薄く、蚊帳の外に…。
以下、増田俊男「目からうろこの会」の講演からの抜粋です。

アメリカの本音は、核でも、キム・ジョンイルの独裁政冶でもない。
むしろ、北朝鮮が核を保有することを望んでいるかもしれない?

北朝鮮が脅威と緊張を極東アジアにもたらし、テポドンが飛んでくるくらいが、アメリカには丁度良いのです。
極東地域が軍事的に不安定であることが、アメリカの国益になるのです。

極東アジアが不安定であれば、在日米軍の存在理由が明らかになり、維持するための経費も、日本が負担してくれる。 それを支えるのが「日米安保条約」。
アメリカが日本を軍事的占領下に置いておくには、なくてはならない条約なのです。

自立した安全な国家とは、他国に侵略されたり、占領されたりすることのない国のことを言う。国内の要所に、 戦勝国の軍事基地があり、そこには、その国の法律が及ばず、占領国の法律で自由に軍事行動できる。
要するに、日本は占領されているのです。

北朝鮮が日本を無視し、軽く見るのは、日本に脅威を感じないからです。
米国を本気で怒らせたら、イラクのようになるかもしれない。が、日本と争っても、攻め込まれることはない。

いくら強力な軍事力があっても、それを行使できないことを承知している。怖い猛獣でも、檻に閉じ込めておけば、 怖くもなんともないのです。
仮に、北朝鮮と日本が和解し、中国とも親密になり、極東に平和が訪れたら…。日米安保条約は意味をなさなくなるだろう。
米軍が日本を占領している理由がなくなってしまう。当然、日本国民は「米軍出て行け!」と、 矛先をアメリカに向けるだろう。
アメリカは、極東で最も重要な軍事基地を失うことになるのです。

結論を言えば、アメリカが日本の国益のために、更に、極東の平和のために、 本腰を入れることはないということです。
六カ国協議で、北朝鮮に圧力を掛けるのは、自らの首を絞めることになることを100も承知なのです。

日本を米国の覇権下に置いておくには、程よい北朝鮮の脅威が必要になってくる。 北朝鮮が怖い国であることを知らしめるために、6カ国協議が開かれているといっても、言い過ぎではないのです。

2007年03月20日

心を無にする

私の健康法に、毎朝のウオーキングがある。早歩き10分、ちょっと休んでまた早歩き10分。それを繰り返して40分。これは、 20分間休まずにジョギングするのと、同じ効果があります。

途中で一休みする時、ただ休むのではなく、"ヨーガ"で体をほぐすようにする。

■ヨーガで大事なのは…
1.伸ばす・ねじる
ヨーガには、山や木、魚、猫、コブラなと、自然や生き物をイメージした様々なポーズがある。動作はゆっくり、背筋を伸ばすことから始め、 一つひとつの動作を左右均等に行う。
完成されたポーズを求めるよりも、そこへ至る過程を大事にします。

2."吸う・吐く"の呼吸
自分の体を限界近くまでひねるとき、息をス~と吐く。
すると、びっくりするくらい柔らかく、体が曲がっていく。
元に戻す時、さわやかな朝の空気をお腹一杯吸い込む…。

3.瞑 想
ヨーガをやった後しばらく静止し、心を静める。私はベンチに腰掛けて、体中の重力をすべて抜き、ゆったりとした気分で、1~2分間瞑想する。


【心と体の健康情報 - 285】
「心を無にする・・・」

春の訪れはスポーツから…。ゴルフ、サッカーに始まり、大相撲春場所へ。
23日からは選抜高校野球。そしてプロ野球開幕へと、スポーツシーズン全開となる。
日本で相撲を始めて見た外国人。土俵に上がった力士が、何ですぐ戦わないのか、不思議に思うそうです。その意味は、 みなさんもご存知のように、相撲の仕切りを一度、二度と重ねていくごとに、心を無の状態に近づけ、気力を満たし、 相撲道を極めることにあります。

日本画を描くとき、絵の具を溶くという作業がある。
左手で皿を持ち、右手の人差し指を中指の上に乗せ、この中指の腹を使って、ゆっくり回しながら、ニカワを混ぜた絵の具を溶かしていく。 焦らず、力を抜いて、時間を掛けて黙々と混ぜていく。これは単に絵の具を溶かしているのではない。絵を描く前に、 心を無の状態にする大切なひと時なのです。

昔の職人は道具を大切にした。命の次に大切にした。仕事の前後にたっぷり時間をかけて手入れをする。これも心を無にし、 精神を鍛錬する時間になる。
合理主義がモットーの外国人には、とても理解できないことでしょう。

数年前、ヨーガ教室に通っていた。マットを敷いて、上を向いて寝る。
最初、薄く目を閉じて瞑想に入る。癒しの音楽が心地よく、先生の声がする。
「肩の力を抜いて… 腕を楽にして… お腹の力を抜いて… お尻を… 太ももを… 足を楽~にして… 全身の力を抜いて…  何も考えないで…」

五分くらい瞑想。それから15分くらいヨーガで体をいじめる。そして3分くらい瞑想。それを繰り返して、最後に瞑想して終わる。 不思議なくらい心が安らぎ 、穏やかになる、癒された気分になる。

柔道・茶道など、日本に古くからあるお稽古ごとには"道"が付く。
道を極める根底は、呼吸を整え、心を無にすることを何より大切にする。
日本を象徴する座禅も、いわば邪念を捨て、無心になるための訓練といえる。
能、日本舞踊、弓道、剣道、いずれも日本人は"精神面からその道を極める"
日本人は古来よりその精神を大切にしてきた。

2007年03月23日

日本が核保有したら…

■欧米と日本では、「名誉」に対する観念が違う

"自殺"を考えても、封建時代の切腹は、武士の名誉を保つための行為だが、キリスト教圏の西欧では、自殺は罪悪とされてきた。

軍隊で重要なのは「規律」。命令への絶対服従が求められる。
軍人の義務は戦争で戦うこと。死を恐れず、義務を全うしなければならない。
これは、日本も欧米も同じ。
米軍には、「戦況が苦しくなれば降伏してもいい」という、暗黙の了解がある。
「死んでも守りきれ」という命令が、上官から下されるかどうかだ…。

日本の場合、戦争に行って国のために命をささげることが、軍人としての名誉であり、欧米との違いはそこにある。
「特攻」や「玉砕」は、日本の軍人に期待される行動の延長線上にあった。
指揮官の命令で軍隊は動く。命令がなければ、玉砕も特攻も生まれなかっただろう。

防衛大学教授 河野 仁著「玉砕の軍隊・生還の軍隊」より


【吉村外喜雄のなんだかんだ - 167】
「日本が核保有したら…」

北朝鮮の二枚腰の薄氷を踏むような外交戦略。その裏に、辣腕の戦略家がいるような気がする。

「日本はいつ核兵器を開発してもおかしくない」。海外では長年、こうした懸念が根強い。
なぜか。日本は2005年末現在、核兵器の原料となるプルトニウムを43.8トン保有している。
国内に貯蔵している5.9トンだけでも、原子爆弾が700発作れる。
原子力発電の技術水準も、米仏と肩を並べるほど高い。

「核には核で対抗すべきだ」「独立国家が核保有を追求するのは当然だ」
昨年10月、北朝鮮の核実験後、日本で核保有論が頭をもち上げてきた。

最大の利点は、日本が自前で圧倒的な報復能力を持ち、抑止力が高まることだ。
「核保有=大国」として国際社会ににらみをきかせ、外交力が増すだろう。
米国で、「日本が核保有を目指せば、中国は日本を止めるため、北朝鮮に本気で核放棄を迫る」と、論じるコラムニストもいる。

それでは、日本が核を保有することによるデメリットは何でしょうか?
1995年、防衛庁が作成した秘密報告書によれば、「最悪のケース」として…

  1. 日米同盟が破たんする
  2. 国際社会における、核拡散体制が崩壊する
  3. 周辺諸国が競って核武装に走る
  4. 国際社会から孤立し、政治・経済・外交すべての面で、国家の存立にかかわる危機におちいる。

 

仮に日本国民が、日米安保条約を破棄し、国際世論を無視して自主防衛を選択したとしたら、どうなるか…

  1. 年間約4兆8千億円の防衛費は、2倍以上に跳ね上がる。
  2. 韓国、台湾などへの「核保有ドミノ」が起こり、北東アジア全体が一気に不安定な状態に陥る。
  3. 核拡散防止条約機構からの脱退を余儀なくされ、国際社会から孤立する。
  4. 制裁措置として、ウラン輸入が遮断され、日本の電力の約3割を
    供給している、国内55基の原子力発電所は、早晩稼動できなくなる。
  5. 並行して、石油の供給(99%輸入に頼っている)が遮断され、貿易立国日本経済は壊滅する。
  6. 貿易や海外資産の凍結、人的交流の停止など、昨年10月、国連安保理で日本が主導した制裁決議と同じ理由で、 日本が制裁を受けることになる。

 

3/21読売新聞「核の脅威」より

2007年03月27日

日本の受験戦争は素晴らしい

■中日新聞「つれあいにモノ申す」より

◆「共働き…私も疲れているのに」
「あ~疲れた!」とあなた。いいわよねェ~、仕事が終わって…。
座ったら、お茶碗にご飯よそってもらって、お風呂に入って寝られて…。
悪いけど、私もあなたと同じ仕事してるやん!
家事も育児も雑用も全部引き受けてるやん!
私はサイボーグじやないよ~だ!

◆「今に、作動しなくなるから…」
美容院から帰ると、夫が珍しく「どこへ行っていた」と聞くので、
頭を指すと、「頭、おかしいのか」と言う。
「見て何か感じない」と言うと、「ちょっと薄くなったな…」
私が何をしようが、どんな格好をしようが、全く興味がない。
そのくせ、身の回りのことはすべて私の仕事。私は家事をする機械?
今にあなたのためには作動しなくなるから…覚悟してね。


【心と体の健康情報 - 286】
~子育て心理学~ 「日本の受験戦争は素晴らしい」

米国在住25年、松尾 和先生の講演から。
先進国の中では、日本は奇跡的に社会のモラルが保たれている国です。
未婚の母は1%しかいません。先進国で、これほど家庭を大切にし、これほど親が子供に関わっている国は見当たりません。子供の幸せは、 親子関係がどれだけ良好かによって決まります。

日本の受験戦争は素晴らしい!
米国にはありません。親子が共に苦労するのがいいのです。
以前、「幸せ家族計画」という、お茶の間TV番組があった。まず、家族一人ひとりが、300万円分の欲しい品物を選ぶ。そして、 その300万円を獲得するために、父親が一週間、世の中で絶対役に立たないことにチャレンジするのです。

動機は不純ですが、父親は懸命に、繰り返し繰り返し練習に励む。
奥さん・子供さん・家族みんながアイデアを出し、協力し、父親を応援し、励まします。
そういった「家族愛」の姿をドキュメンタリーに、お茶の間で一喜一憂を共有するのです。
成功しても、失敗しても、感動が伴い「家族の絆が育つ」。そんな番組でした。

受験戦争では、今度は我が子が「世の中に出ても、ほとんど役に立たないことにチャレンジ」するのです。「目指す大学に合格する」。 その一点の目的のために、懸命に努力し、苦労させるのです。目標を達成しようと、苦しむことに意義があるのです。 苦しんだ内容は忘れても、苦しんで手にした喜び、達成感は一生忘れません。
「バンジージャンプ」は、オセアニアの大人になるための儀式。一見無駄に思われることでも、それを通り抜けていくところに、 意義があるのです。
子供の成長期の最も大切な時期に、受験戦争の苦しみを味あわせることは、知識や技術では得られない、 人間として生きていく上での大切なものを、身に付けさせることができるのです。

子供を自由に、伸び伸びと、個性豊かに育てていくだけでは、立派な人間にはならない。
苦しみを体験させ、限界に挑戦し、懸命に努力させる。
自らの手で掴み取ることの大切さを、どこかで学ばせる必要があるのです。

今の日本の男子を、凛々しく、礼儀正しく、国を愛する立派でたくましい男子に育て上げるのに、最も効果があるのは、 18歳になったら一年間自衛隊に入隊させ、厳しい訓練を受けさせることではないでしょうか。マザコンを無くすためにも…。

2007年03月30日

アルジャジーラの報道姿勢

いよいよ待ちに待った、プロ野球セ・リーグ開幕です。
今年こそ巨人の優勝を!と、願っている人が多いことでしょう。
ところで私は、カチカチの中日ファン。二連覇を願って、まず今日一勝するぞ!

■世渡り上手

ケネディ米大統領の父、ジョセフ・ケネディは、アイルランドの貧しい移民の子
だが、20世紀初めの大恐慌の際、株のカラ売りで巨利を博し、禁酒法時代には、密造酒で大もうけして、大富豪になった。

成功と富を手に入れたジョセフ・ケネディは、民主党に莫大な献金をして、その見返りにイギリス大使の地位を得て、 政界進出の足場を築いた。


【吉村外喜雄のなんだかんだ - 168】
~歴史から学ぶ~ 「アルジャジーラの報道姿勢」

アメリカの軍事介入で、国際テロ組織アルカイーダを保護する、ターリバン政権が粉砕されたのは2001年11月。
あれから5年半。ここに来て、摘出したはずの癌が再発したように、徐々にその勢力圏を回復しようとしている。

そんなイスラムの国にある放送局アルジャジーラ。
当然、イスラム寄りの偏った報道をしている放送局と思っていた。
日本国内に流される報道で、こういった誤った認識を持ってしまうケースが、他にも沢山あるような気がする。

国際テロ組織「アルカイダ」を率いるウサマ・ビンラディンは、映像で反米・聖戦の「成果」を、インターネットやテレビ局を使って、 世界に広く知らしめたことは、記憶に新しい。その中心的役割を果たしたのが、中東の衛星テレビ局「アルジャジーラ」である。
中東一の視聴率を誇るアルジャジーラに対抗して、英国のBBCは、アラビア語のニュースTV局を新設。 中東諸国に衛星放送とケーブルTVで放映を開始した。

ペルシャ湾岸の小国カタール(人口約60万)に設立されたアルジャジーラは、アラブの地に初めて出来た、アラブ人による、 アラブ人のためのニュースTV局である。
放送開始は1996年。アルジャジーラは、"検問"を一切行わない。
それまでのあらゆるタブーを打ち破った。その事例をいくつか紹介すると…

◆敵対するイスラエル人を出演させ、ヘブライ語で発言させたのは、
 中東のTV史上、前代未聞の出来事。
◆世界中のTV局が、フセイン政権下のイラクとは関係を断っていた1997年に、
 バクダッド支局を開設。
 どこよりも詳しく正確なイラク情報を伝え続けた。
◆ビン・ラディンも、米国のラムズフェルドにも、等しくインタビューした。
◆政治についても、宗教についても、性生活についても、正反対の立場や、
 意見を持つ人間を登場させ、自由かっ達に徹底的に論議させる。

退屈な政府御用番組ばかり流すTV局が大半を占める中東にあって、各国の権力犯罪のみならず、 アラファトが率いるパレスチナ解放機構の、とてつもない腐敗にも、容赦ないメスを入れ、徹底的に批判する。

そのために、テロリストの宣伝機関と言われたり、CIAの手先と言われたり…。
虚飾のない事実を迅速正確に伝え、事態の背景、本質に迫ろうとする、その果敢な報道姿勢は、あちこちから強硬な反発と圧力に出会う。

◆リビア政府は、アルジャジーラの視聴を阻止するため、停電を起こした。
◆米軍は、アルジャジーラ・バグダッド支局にミサイルを撃ち込んだ。
 更に、カタールと国交断絶しようとする国まで現われる始末。
 それもこれも、番組が抜群に面白く、中東一の視聴率を誇るTV局だからです。

光文社 ヒュー・マイルズ著「アルジャジーラ 報道の戦争」より

敵・味方の区別なく、正しい報道のためなら、すべてを敵に回すことを恐れたりしない、アルジャジーラの姿勢。
報道の在り方が偏っていると非難される東京の某新聞社。
視聴率を気にするあまり、ない事をあるように捏造し、視聴者を欺いた関西の某TV局。
見習わなければならない…。

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