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戦後教育の功罪

■親を敬う心

韓国ドラマに、しばしば親を敬うシーンが出てくる。親がわが子を叱るとき、
子は黙って頭を下げ、親に口答えしない。
庶民の中に、儒教思想が浸透している現れでしょうか…。

NHK「世界遺産の旅」を見ていたら、ルーマニアの子どもたちに、教会の古い
壁画を見せて、どうしたら天国へ行けるか、悪いことをしたら地獄へ落ちると、
両親が教えていた。

今の日本の子どもたちに、教会でもなく、家庭でもなく、学校でもないとしたら、
どこで倫理・道徳を身につけさせるのか? 
私の子どもの頃は、家庭が教育の場だった。親に口答えは許されず、
家には守るべき憲法があった。父親は絶対的で、怖い存在だった。

【心と体の健康情報  - 269】 
~子育て心理学~
「進駐軍がもたらした戦後教育の功罪 」


9月中旬、民放2時間ドラマ「僕たちの戦争」は、見ごたえがあり、面白かった。
昭和19年神風特攻隊の飛行訓練中に、突然タイムスリップして現代社会に…。
「俺たちは、お国の為に喜んで死ぬ覚悟でいた。だが、こんな堕落した日本になるんだったら、国に命を捧げる意味がないじゃないか!」と、街を歩きながら驚愕して吐いたセリフ…、「ウン~」と、心にうずいた。

今、子育てをしいてるのは、私の息子や娘の世代…。その世代を育てた私達の責任は重い…。私達は、先祖や両親を敬い、大切にすることを教わらなかった。
だから我が子に、「何れ、親の面倒を見るんだよ…」とは、教えてこなかった。

そんな子育てをしてきて、今になってそれが、わが身に降りかかってこようとは…今更慌ても遅い。子ども達は、年老いた両親の世話をすることなど思いも 因らない。年寄りの面倒は、自治体や民間の施設・病院に任せばよいと、思っている。
息子や娘たちは、戦争を知らない。貧乏を知らない。神仏を敬うことを知らない。苦労の経験もない。そんな息子や娘が、何れ、今の私たちの年代になって、うまくやっていけるのだろうか?

貧しい暮らしから、豊かな社会を築き上げた私達の世代は、みんな幸せだ。
今の若い人たちは、豊かな時代に生まれ育った。これからは、徐々に暮し辛い世の中になっていくだろう…大丈夫だろうか?心配になってくる。

私達が受けた教育は、進駐軍が持ち込んだ戦後教育。占領国アメリカの日本人教育の基本方針が、今の日本を動かしているのです。
日本が二度と戦争を起さなため、日本人の精神的基盤、戦前、日本人のアイデンティティを育んだ、道徳や倫理、歴史教育を、教育の現場から徹底的に排除してしまった。

日本人から大和魂を抜き取り、日本人を骨抜きにすることを、教育の根幹に据えた。「国家のために命を投げ出す」「国を愛する」といった、愛国教育は一切排除され、国を愛することを知らない、国に忠誠をつくすことを拒否する国民を育んでしまった。こんな国、世界広しといえども見当たらないだろう。

日本人が古くから受け継いできた生き方・倫理・道徳。これらの一切を排除し、代わりに、アメリカから拝金主義を持ち込み、金儲けと豊かさを追求することにしか興味を示さない国民に、堕落させることに成功したのです。

アメリカをマーケットにモノを売り、アメリカからモノを買って、豊かな国になった。日本が奇跡の復興を遂げたのはアメリカのお陰。恩あるアメリカに逆らってはならない…。
アメリカに都合のいい、アメリカの国策に沿った、日本と日本人をつくりあげたのです。

当初、占領国の政策がそうであっても、その政策を受け入れた日本人が、<アメリカの思惑以上に平和にこだわり、第九条を盾に、戦前までの良き日本の思想や教育の全てを排除してしまったのです。

終戦直後、米国の思惑で作った平和憲法。日本は60年間ひたすら守り通し、<日本民族のための自主憲法制定をタブー視して、現在の国家と社会を創り上げていったのです。

社会のモラルが低下しつつある今こそ、日本人としてのあり方、生き方、モノの見方・考え方を、国家再生に向け、根本から見直す必用があるようです。
それには、日本の教育に欠けている、以下の「三つ」から手をつけていく必要があると、元松下政経塾副塾長"上甲晃"氏は語る。

第一は 「信仰心を教える」
どんな宗教を信ずるか?  ということではなく、「人間を超える偉大な存在に対
する畏敬(いけい)の念」のことをいいます。
「誰が見ていなくても、神様が見ている」と、神の恐れを知らなければならない。
今の世の中、「人が見ていないから…」と、倫理観が欠如した、あきれ返る事件が余りにも多すぎます。

第二は 「人の道(道徳)を教える」
私達の子供の頃、 左派系教員の影響もあって、倫理・道徳教育は皆無に近かった。今、その世代が日本を動かし、世の中を騒がせているのです。

第三は 「正しい歴史教育を行う」
戦後の歴史教育で、 日本人は侵略行為によつて、東南アジア諸国に悪いことをした国と教えられてきた。ために、罪の意識が強く、日本人であることに誇りを持てない…。正しい歴史教育が急がれるのです。

安倍内閣が発足して、最初に重要政策として取り組んでいるのが「教育基本法の改正」。国会で反対する野党の意見もしっかり聴いて、私達はその是非を問わなければならない。日本の未来がかかっているのです…。

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