少し前の号で、中国や韓国には、庶民の暮らしに密着した"お祭り"がないという
話をした。日本にお祭りがなかったとしたら、どんなにつまらないだろう。
昭和39年、19歳の時、津幡の河合谷の夏祭りに招かれ、ご馳走になったことが
ある。普段は質素な山村。お祭り当日、数日前から準備したご馳走が、テーブル
いっぱい並べられた。会社の同僚に招かれた私、大いに飲み、お腹いっぱい
ご馳走になった。
河合谷の三ッの村が、三年に一度持ち回りで、隣村の人達をご馳走するのが
習わし。知らない人であれ誰であれ、座敷に上った人は、飲み食いすべて無礼講
…。
正月、尾山(金沢)へ出かけ、初売りと映画を見るのが楽しみな、娯楽の少なかっ
た時代…。河合谷の夏祭りは、正月以上に心待ちの行事だったのです。
私の家にも、少し似た風習があった。春と秋のお祭りには、母親が腕に依りをか
けた赤飯やご馳走を、お重に詰めて親戚に配った。普段の食事は質素なだけに、
親戚のお祭りで、わが家に届けられるご馳走。家族みんなの楽しみだった。
今は、食べたいものを、食べたい時に、好きなだけ食べられる、飽食の時代。
いつの頃からか、こうした親戚づきあいをやらなくなった。
【吉村外喜雄のなんだかんだ - 141】
「知られていない 本当の中国(4)」
今年3月から4月にかけて、金沢に黄砂が降り、車が薄汚く汚れることが、
何度もあった。例年よりひどかったように思う。
以下、PHP研究所 拓殖久慶著「中国の本当の危なさを知らない日本人」
からの抜粋です。
毎年3月になると、北京を中心とする河南省や山東省などは、
ゴビ砂漠やタクマラカン砂漠から飛んでくる黄砂に悩まされる。
ここ数年は飛んでくる砂の量が多くなって、航空機の発着にも
影響が出るほど…。
中国は砂漠化が進んでいる。既に国土の20%近くが砂漠。
黄河流域のかなり太いベルト地帯で水不足が続き、農地が荒廃して
いる。毎年、日本の小さな県一つくらい、砂漠化しているのです。
北京の東北200キロの所にあった砂漠が、今では北京郊外70キ
ロ、万里の長城のすく外側まで、押し寄せてきているのです。
総人口14億の70%が農民の中国。干ばつ…砂漠化で7%、日本
の人口に匹敵する1億人が耕地を失い、土地を捨て、大量の遊民
となって都会へ流れ込んできたなら、中国政府はたちどころに崩壊
してしまうだろう。
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中国の温家宝首相が六月中旬、アフリカ七カ国を歴訪した。一月には外相が、
四月末には国家主席が、この半年の間に三度も中国首脳がアフリカを訪問し、
アフリカとの関係強化に躍起となっている。
石油輸出で中国向けがトップのアンゴラ、鉱物が豊富な南アフリカ、タンザニ
アなど、エネルギー資源確保に、中国は必死なのです。
ブラジルの農家に中国のブローカーが大挙入り込み、好条件の長期契約で、
穀物の買い付けをしていると、NHKが特集していた。日本の商社の縄張りであ
ろうとおかまいなし。食料確保のため、農家の囲い込みに必死なのです。
上海の「エース鞄」の工場を見学した時聞いた工場長の悩みは、突然の停電。
電力不足が解消されず、自家発電で補っているという。
中国の急速な経済成長が、エネルギー不足を更に深刻なものにする。石油や
天然ガスなどのエネルギー資源の確保に、それこそ狂ったように邁進。
その結果、国際的な原油不足を招き、ガソリン価格が遂に140円を突破。
私たちのふところまで脅かすようになった。
石油を売ってくれるなら、核開発で国際社会から孤立している
イランだろうが、内戦虐殺のスーダンだろうが、アメリカと関係が
よくない産油国に照準を当て、石油採掘権獲得を目指す中国。
ミサイル技術や武器供与を交換条件に、相手構わず…。資源国と
友好を深めるためなら、核兵器の技術すら譲りかねないありさま…。
ついには、アメリカの石油資本大手、ユノカル買収に名乗りを上げ
た。驚いた米国政府、かろうじて阻止したという一件まで起きてい
る。この先中国、このまま工業化が進めば、地球上の資源をがぶ
飲みする怪獣と化すだろう。
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