早寝・早起き・朝ご飯(3)
■「いただきます」の意味
ご飯を食べるとき、手を合わせて「いただきます」という。
ご膳に乗っている様々なメニュー、ご飯やカレイの煮付、焼肉などに手を合わせ
る。そのわけは、私たちは沢山の動物や植物の命を頂いて生きていることにある。
私たちは、命のあるものから命を頂いている。そのお陰で、生命を維持すること
ができるのです。ですから、「いただきます」と言う前に、「いのちをいただきます」
と心の中で唱え、手を合わせ、その後に「…いただきます」と、声を出して言うの
です。
日ごろ、何気なく牛や豚を食べている西欧人は、こんな優しい日本人の心を知っ
て、今まで気づかなかったことに気づかされるという。
【心と体の健康情報 - 251】
~子育て心理学~
「早寝・早起き・朝ご飯(3) 朝食を摂らないと~」
就学前の子どもの"4割"が、夜型の生活リズムになっていると、2/24付け
の北国新聞社会面に大きく載っていた。
夜型の子どもは、日中体温が上らず、元気がない。夜になっても体温が下が
らないため眠くならず、夜更かしをするという悪循環が始まる。
「夜型の子ども」は、常に「時差ボケの状態」。勉強に身が入らず、友達と遊ぶ
のもおっくうになり、人間関係もつまずきやすく、いじめられる側の子になりや
すい。そういったことが重なって、社会生活への順応が遅れ、不登校の原因に
なる。
幼児期の生活の乱れが、将来の不登校につながるのです。原因を、学校の
いじめなどに求めがちですが、家庭で、早寝、早起きの習慣を付けることの
方が大事なのです。
人間の体温は、朝の起床時から上昇し、夕方に最も高くなり、就寝前に低下す
るというリズムを刻む。
乳児は体温のリズムが発達していないため、夜泣きもするが、日中に日光を
浴びたり、早寝、早起きの習慣を付けたりすることで、二歳頃までには、正し
いリズムが身に付く。
夜型で朝食をとらない独身女性が多いのも気になる。これも原因の一つでしょ
うか? 結婚後もその習慣が続く…。読売新聞の世論調査によると、二十代の
55%、三十代の35%と、半数近くが朝食抜きの生活をしているのです。
石川県の小中学生を対象とした基礎学力調査では、
(1)睡眠時間は八時間前後 (2)朝食を必ず摂る (3)読書量が多い
この三つが揃った家庭の子どもの"正答率"は、そうでない家庭の子どもより
高いという。勉強が出来る子の家庭、出来ない子の家庭、どんな生活習慣
なのか、おおよそ想像がつく。
医学的見地からも証明できる。人間には140億個をはるかに超える神経細胞
がある。この接合部で、情報の伝達物質をやり取りするのに、大きなエネルギ
ーを使う。
私たちの脳は、ほんの一部しか使われていないのに、体重の2%の重さの脳が、
食物から得るエネルギーの"20%"近くを消費する。夜寝ている間も、脳は
エネルギーを消費し続けます。ですから、朝になったらエネルギーを補給して
やらなければならないのです。
大人が夜更かしするのは構わない。が、「子どもは夜9時に寝ないと駄目」と、
大人の生活と、子どもとは違うことを、厳しく躾けておかなければなりません。
子どもが大人と一緒に夜遅くまで起きていると、子どもの脳の発達に大きく影
響することが、医学的に実証されている。
健康的で利発な子どもを望むなら、子どもに夜更かしをさせないことです。