あるTV局が、某団地の家庭を一軒一軒訪問して、「ぬか床」の有無を聞いて歩い
た。自家製のぬか床で漬物を漬けて、食卓に出している家庭は、十軒に三軒くら
い。大概の家庭は、買ってきたものを食卓に並べていた。
お母さんといえば、ヌカ床に手を入れ、漬物を漬けているイメージがある。
核家族化が進み、女性が社会進出するようになって、母親から娘へ、姑から嫁へ
と、代々受け継がれてきた"お袋の味"が途絶えてしまった。
受け継がれてきた、家庭内の慣習・しきたり・伝統の味、そういった「家族文化」が
継承されなくなったのです。
【心と体の健康情報 - 233】
~子育て心理学~
「ユー キャン ドゥ イット(3)」
人の悪口はいくらでも言える。なのに、人を誉めるのは意外と難しい。
人を誉める習慣がないと、何をどう誉めていいか、分からない…。
小学校5年生のA君。学校では、引っ込み思案で、自信がなさそう…。
道徳の時間に、先生から出された問題は、「二人一組になって、自分の優れて
いるところ三つと、お友達の優れているところを三つ、書き出しなさい…」
「おれ、うまくないもん…。何でこんなの書くんや!」と、大声でA君が叫んだ。
彼「ドッジボールがうまくなった」と書いたK子に、怒ったのです。
先生はA君をなだめつつ、パートナーのK子に「本当にそう思って書いたの?」
と聞くと「ハイ!」。
先生、クラスのみんなにも聞いてみた。「うま~い!」と大きな声。
「先生もうまくなったと思うよ。自信持ってね!」
「ハイ…」と、A君はうなづいた。
A君は、自分のいいところが二つしか見つからず、「残念」と書いていた。
体育は苦手な方だったが、5年生になってスポーツ少年団に入り、
体力がついてきた。ドッジボールでも、皆が「おおっ!」というプレーを連発。
K子は、そのことを見ていて書いたのだが、今まで体育で認められたことが
なかったため、みんなからの誉め言葉を、素直に喜べなかったのです。
この時以来、A君は変わった。縄跳びや5分間走などの体力づくりにも、熱心
に取り組むようになった。そして、6年の体育の持久走で、学年2位になった
のだ!
中学に進学したA君の引き出しには、友達K子が書いた「A君のいいところ」
が、大切に仕舞われている…。
1/30読売新聞 子どもの心「自信を持つと伸びる」より
小出監督が、高橋尚子さんに言った「君ならできる」「ユーキャン ドゥ イット」
この言葉は魔法の言葉ですね…。