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家族文化の崩壊(2)

■賀状で思うこと…
元旦、ご無沙汰している友人から届けられる賀状。一枚一枚手に取り、その
文面から、お元気な様子を思い、新しい年を祝う…。

●高校卒業以来、全国各地を転勤して歩き、一度も会ったことのない学友。
  その学友から、46年間毎年賀状が届いた。転勤した土地で、元気に暮らして
  いると知らせてきた。
  学友が定年になり、ようやく金沢に戻ってきた。これからの人生、自分の為に
  使いたいと言っていた矢先… 亡くなられたとの知らせ…。

●夜逃げを経験した友人の話
  正月、賀状が一枚も来ない。そのことは分かってはいるが、過去の人間関係
  がすべて失われたようで、孤独感にさいなまれ、むなしい正月になったという。

例年のごとく賀状が出せるのは、何事もなく無事、幸せに暮らしてきたお陰…
この一年に感謝! 皆様も、よいお年をお迎えください。

【心と体の健康情報  - 226】
~子育て心理学~
「家族文化の崩壊(2)」

「家族文化」の崩壊は、「地域文化」の崩壊につながっていく。
最近の子供は、気に入らないことがあるとムカついたり、 キレたりします。
学校内での子供のいじめ、暴力行為は増える一方です。

拒食症や過食症が問題になり、肥満児童が増加し、子供の成人病が増えてきて
います。性モラルの低下、援助交際、自殺、閉じこもりなどは、人ごとでは済
まされないほど、身近な問題になりつつあります。
道徳心が欠落していたり、精神的に問題があるような、病んでいる子供も増え
てきている。
こうした現象は、今の時代を反映し、両親の生活態度が子供にそのまま写し出
される。そういった病んだ社会を立ち直らせる鍵は、家庭における父親の存在
…。子育てに、父親が積極的に関わることです。

ところが、読売の調査によれば、肝心の父親に、父親としての責任意識がない。
回答者の42%がそう思っていて、前回96年の調査に比べ、10ポイントも
増加している。若い父親に、子育てへの"自覚"がなくなってきているのです。

■理想の父親像(読売新聞/複数回答)
・必要なときに、子供をきちんと叱れる    73.9%
・子供に、生き方人生観を語って聞かせる  53.9%
・仕事に懸命に取り組む姿を見せる      52.2%
・父親としての威厳があり、尊敬されている  48.5%
・子供の考えを尊重してくれる          43.4% 
・家事や育児に積極的に参加する       29.9%
・子供と友達のように接する           12.7%      

しつけの中に、今まで忘れていた「哲学・宗教・道徳的要素」を取り入れること
です。「何をすべきか?」、 前々号でお話したように、「意味を問う」 ことです。
「なぜ勉強しなければならないのか?」「なぜお年寄りを大切にするのか?」…。

子供の学業成績だけを追い求める、視野の狭い偏った子育てでは、人として生
きていくのに欠かせない、「心」「魂」 が育ちません。
「命の尊厳の意味」「この世に生を受けたことの意味」「人を愛することの意味」
などを教えるのは、お母さんの役割でしょうか…。

お父さんは、「やって善いことと悪いこと」「我慢をすること」「正しく生きる人間
になること」などを教えます。親子キャンプをするなど、子供と一緒に何かを
して、体験を通して教えるようにします。

幼少の頃、家事を手伝ってきた子供は、人との交わりの中で、よく気がつく人
間になるという。子供の頃、いろんな経験をさせることが、大人になってから
活きるのです。
勉強ができる、親の自慢の子であっても、家のお手伝いを何一つしない子は、
社会に出て、人の役に立つ人間になれるとは思えません。
仕事ができても、自分さえ良ければいいという、姉歯さんのような人…、
脳裏に浮かんでくる…。

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