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論語・教育有りて類なし

先週16日は大阪で研修。夜京都に入り、"実相院"のライトアップされた紅葉
と石庭を拝観した。
17日は、朝一番二条城二の丸御殿を拝観し、名園と本丸、清流園を散策。
両園とも初めての訪れ…。中でも清流園の雄大な庭園設計、その見事さに、
要所要所でしばし立ち止まり、見とれていた…ともかく素晴らしい景色だった。

お目当ての紅葉の色づきはまだ早く、今年は雨が少なかったせいか、紅葉しても色が茶っぽく、 枯れてちじんだようになっている。

昨年は、清水寺へ行ったが、年々鮮やかな美しい色付きがなくなってきているようだ…。
午後は、月一回の論語の勉強会でした。

【心と体の健康情報 - 221】
~古典から学ぶ~
孔子の教え「論語:教有りて類なし」

偉大な教育者"孔子"。その「論語」は今から2500年前、春秋時代の末期に
書かれたもので、これだけ古い書物で、いまだに愛読されているのは、論語と
聖書、そして仏典くらいでしょう…。

「論語」を紹介するのは、308号に続き二度目になります。これからも折に触
れ、よく知られている一章一編を紹介しながら、自らも学ぼうと思っています。

まず「論語の友3月号・今月のことば」から… 
「子曰く 教 (おしえ)有りて 類無し」 (衛霊公第十五)

「先師が言われた。人は教育によって成長するもので、はじめから特別の種類
はないのだ」
世界中の赤児、生まれた時はみな同じである。それが環境・境遇・教育によって
言語が異なり、考え方が異なり、食癖まで異なってくる。
メルマガ294号で、「人は教育により、何にでもなる」を流したように、教育が
重要な役割をすることは、改めて言うまでもありません。

日本は早くから儒教を教育に取り入れ、冒頭の孔子の教えに沿って教育の充実
を計ってきた。幕末の頃は、国民の80%が読み書きし、世界で最もレベルの高い
教育立国であった。明治以降「国民皆教育」を目指し、アジア諸国に先駆けて近
代国家へと発展した。日本の教育水準は、ずっと世界のトップにあったのです。

ところが最近、異変が生じている。「学力の低下」が問題になっているのです。
中でも、日本語の読み書きのレベルが著しく低下している。教育の現場で、
長年最も基礎となる「国語」を軽視してきたことが、ここに来て問題になってい
るのです。
大学生が手紙もろくに書けず、文章も幼稚で、誤字、あて字、読み違いなど、
社会人になって、再教育しなければならない有様。

小学生が"田園都市"を「たえんとし」、"赤十字"を「あかじゅうじ」と読み、
「三日月」「川下」「米作」「色彩」などを、正しく読めない子どもが激増している
との、調査結果が出ている。

"眼力(がんりき)"を「メヂカラ」、"興味津々(きょうみしんしん)"を「キョウミツツ」
と読んだり、"指摘"を「指適」、"合鍵"を「会鍵」、"前立腺"を「前立線」、"危険"
を「危検」など、キリがない。

昔の学問の基礎は"読み(素読)書き(習字)そろばん"。文章を読むことと、
読めるようになることが、基礎の中の基礎である。数学も英語も理科も歴史も
、すべて"読解力"無くして"理解力"が身に付かない。国語力の低下は、全科
目の低下につながっていく…。

「漢字」は日本人の精神の核をなし、言霊(ことだま)である。日本人の心を磨き
育んできた"珠"である。韓国でも最近、ハングル語一辺倒の弊害に気づき、漢
字の復活が叫ばれているという。
国の歴史を振り返ると、その国の言語が発達する時は、必ずその国が勃興す
る時であり、その国が衰退する時は、その国の言語も衰退する。過去、幾多の
歴史が物語っている。

前号で、「フィンランドは読解力世界一」であることを話した。
先生が作るテスト。日本のような"穴埋め問題"はほとんどなく、記述式の問題
が大半を占める。「児童は、書くことをおっくうがるが、どれだけ理解したかを知
るには、書くことが一番」と、先生は言う。

月に一度は、生徒を近くの図書館へ連れて行く。
読むこと、 書くことがすべての教科の基礎。創造的な内容や、理論的な
文章を、繰り返し書かせるようにしている
」のです。

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