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あなたにとって、生きるとは…

ふと、二年前に聴いた大島修治氏の講演を思い出した。全身に灯油をかぶり、
火だるまになった。死線をさまよったが、九死に一生を得て、新しい人生を手に
したお話し。心に残った言葉は、
「今、自分は生きている。つい今しがた生きていた自分は既に過去のものとなり、
二度とよみがえることはない。そして今、未来に向かって新たな命を刻んでいく」

その大島氏。忌まわしい事故によって、身体が不自由な身になった。その代わり、
「生きるとは何か…」を悟り、素晴らしい「人生観・生きることの幸せ」を手に入れ
たという。大島氏には、毎月一回、京都の勉強会でお目にかかっている。

【心と体の健康情報 - 210】
~幸せな人生を歩むために~
「あなたにとって、生きるとは…」

8月28日、テレビ金沢「24時間テレビ28・愛は地球を救う」で、丸山弁護士
が100キロマラソンに挑戦し、みごと完走した。やれば出来るものですね。
つい感動して、目頭が熱くなった。
来年私も、大阪の千房が主催する"50キロ歩"に、挑戦してみようかな…。

この番組のテーマは「生きる」。稲垣吾朗がダーツの旅で、「あなたにとって
生きるとは…、何ですか?」
…。会う人ごとにマイクを向けた。
突然のことで、どう答えていいか戸惑う人が多かった。一番多かった答えは
「生かされている」だった。

人間に生まれてきたことを、当たり前に思っていないだろうか。
苦しい時には、生まれてきたことを恨んだり、後悔したりしていないだろうか。
以下、一万年堂出版 木村耕一著「こころの朝」からの抜粋です。

ある時釈迦が、阿難という弟子に、『そなたは人間に生まれたことを、どのように思っているか』 と尋ねた。
「大変喜んでおります」と阿難が答えると、釈迦は、次のような話をした。"盲亀浮木(もうきふぼく) のたとえ"と言われ、今に伝えられているお話です。

果てしなく広がる海の底に"目の見えない亀"がいた。その盲目の亀は、百年に一度、 海面に顔を出すという。
広い海には、一本の丸太ん棒が浮いている。丸太ん棒には、小さな穴が開いている。丸太ん棒は、 風のままに西へ東へ、南へ北へと漂っている。

釈迦『阿難よ、百年にたった一度水面に顔を出すこの亀が、浮かび
    上がった拍子に、丸太ん棒の穴に、ひょいと頭を入れることが
    あると思うか?』
阿難は驚いて、「お釈迦さま、そんなことはとても考えられません」
釈迦『絶対ないと言いきれるか?』
阿難「何億年、何兆年に一度くらいは、ひょっとしたら頭を入れること
    があるかもしれませんが、ほとんど不可能に近いことです」
釈迦『ところが阿難よ、私たちが人間に生まれてくることは、この亀
    が丸太ん棒の穴に首をいれることより、もっと難しいことなんだ。
    本当に有り難いことなんだよ』

このように釈迦は教えている。「有り難い」とは「有ることが難しい」
ということで、めったにないことをいう言葉なのです。

10億個の精子が我先にと、卵子に向って泳いでいく。一番先に卵子にたどり
着いた精子のみが受精に成功する。そうやって十億倍の競争に打ち克ち、
一人の人間となって、この世に生まれてくるのです。

もっと言えば、人間ではなく、猫やネズミに生まれる場合もある。限りない生
命の中から、人間に生まれてきたことを、何より喜ばなければならない。
そのことを知ったら、もっと命を大切にするだろう。自殺したり、人を傷つけた
りすることもなくなるだろう。
私にとって「生きる」とは…、
「両親から頂いたこの命、次世代へ命を育み、一度しかない人生、人様の
お役に立ち、生かされているこの命をまっとうすることです」

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