日立の代理店に勤めていた頃の昔話。金沢観光会館でお客様招待バラエティーショーが開かれ、そのお世話役を勤めたことがある。
当時人気絶頂の小林 旭と江利チエミが来るというので、開宴前から長蛇の列。
台本を貰い、リハーサルを見学した。小林やチエミは、台本にない掛け合いジョークの連発で、本番とは一味違った笑いの連続だった。
本番。観客席の中ほどの通路に、江利チエミがしゃがみこむ。その横の席に台本を持った私が座る。 前日飛行機の中で台本を渡されたという江利チエミは、出番が回ってくるまでの間、原稿用紙一枚くらいのせりふを、 ブツブツと繰り返し練習していた。物凄い緊張感が伝わってくる。
いよいよチエミの出番。まばゆいスポットライトがチエミを浮かび上がらせる。
溢れんばかりの笑顔でスクッと立つや、今覚えたばかりのせりふを言う。
五行、六行と私の目が台本を追う。最後の行に近づいたとき、三行ばかりの文章を言い忘れ、飛ばしてしまった。が、そこはプロ。
みごとに演じ終え、舞台に向って客席通路を歩いていった。
あの時伝わってきた緊張感、今もはっきり覚えている。第一線の華やかな芸能人だからこそ、その隠れた苦労は並大抵ではないようです。
【心と体の健康情報 - 175】
~幸せな人生を歩むために~
「笑いは免疫力を高める」
幸せな人生を歩むためには、”くよくよ”せず、何事も”肯定的・プラス思考”で、
毎日を楽しく生きるようにすることです。それが幸せな人生の秘訣になります。
中でも「笑い」
に溢れた生活が幸福を生むのです。
笑いやユーモアは、病気に対する免疫力を高めることが、大学の研究で明らかになつている。「笑い」 の免疫力への影響については、数多くの医学臨床実験が行われ、笑ったり、ポジティブな気持ちになることで、 免疫力が高まることがわかってきている。
笑うことによって脳機能が活性化して”ぼけ防止”になり、関節リウマチの痛みを鎮めたりする。大笑いすると、 腹筋が激しく波打ち、内臓の”ジョギング効果”にもなる。何といっても笑いの一番の効用は、 心身がリラックスすることでしょう。
東京の恒川クリニックの先生が、患者さんを寄席へ連れて行き、漫談や落語などを楽しんでもらい、”免疫力の変化”
を測定する実験を行った。
実験の結果、参加者の73%に、NK細胞の活性化が見られ、数値が上昇した。
中には、数値が32%から58%と倍近くにはね上がった人もいた。
免疫リンパ球「ナチュラル・キラー(NK)細胞」が、
免疫機能を高める働きをするのです。NK細胞は平均して30%~40%持っている人が多く、
ガン細胞の三~四割を殺す力がある。
笑いのある生活は、知らないうちにガンを退治し、体内の活性酸素の発生を抑え、細胞の老化を予防し、
身体を元気にしてくれるのです。
大阪でも、病院を経営する「医誠会」がスポンサーになって、毎月一回「落語寄席」を設け、
健康な地域作りに貢献しようとしている。
「笑う・泣く・
深く眠る」。この三つの行為が病やストレスに打ち勝つ免疫力の源と力説するのは、
日本医大の吉野慎一教授。
リュウマチ患者は、健康な人に比べ、ストレスを受けると症状を悪化させる物質の量が多い。ところが、 落語を聞いて思いきり笑ったり、感動で涙を流したり、手術の全身麻酔で深く眠った後は、 体内のバランスが正常に近づいてくる。
強いストレスで身体のバランスが崩れると、病気になったり、病気が更に悪化したりするのです。日常、 ストレスを避けて通ることはできない。しかし、身体にはそれに打ち勝つ力が備わっていると、吉野教授は言う。
12/19 読売新聞「人の能力どう引き出す」より
私は、気持ちがふさぎがちな時、”綾小路きみまろ”の爆笑スーパーライブ「中高年に愛をこめて」 のカセットテープを聴いたり、お風呂に入った後、好きなビデオを見ながら、焼酎のお湯割りを楽しんだりする。 誰に気兼ねなしに大声で笑ったり、好きなことに熱中することでストレスが発散され、リラックス状態を創り出し、 気分転換してしまうのです