あるベテランの経営コンサルタントの話。
先生はこの十年の間に、約三千組、一万人近い中小企業の経営相談にのってきた。相談者にお会いしているうちに、倒産寸前の経営不振から
「復活できる人」と、「復活できない人」の区別ができるようになったという。
その、気になる復活できる人とは、「性格が明るく、人柄がよく、気配りがきき、周りを明るくし、人を幸せにできる人」
だそうです。つまり、明るい性格が身を助けるのです。
こういった性格の人が、懸命に会社を立て直そうと努力していると、必ず助けてくれる人が現れます。商品を買ってくれたり、
取引先を紹介してくれたり、金銭面以外で支援してくれるのです。
日頃から、巾広い友人を持ち、視野を広め、同業者仲間や取引先、社員さんを大切にすることです。そして、信用と人脈、
技術を蓄積しておくことです。それが、いざという時に役立つのです。
只、過去を振り返ると、”人当たりが良く、人が良い”性格が、倒産の要因と思われるのです。
【心と体の健康情報 - 168】
~幸せな人生を歩むために~
「人間幸せになるために生まれてきた」
以下、妖怪漫画の”水木しげる”氏が、10/5読売新聞連載「時代の証言者」で、 「幸せになるとは?」について語っている。
小学校のころ、私は鉄棒が得意だつた。大車輪ができる子供は、 数えるほどしかいなかったから、周りから超人みたいに思われた。おだてられるから、人の何倍も練習する。 好きなことなら相当なことができるわけです。逆に嫌いなことは、怠け者にならんといかん。 人生幸せをつかむためには、1番大切なことなのです。 |
「我が子を少しでも良い大学に入れて、少しでも大きな会社に就職させれば、
幸せな人生が約束される」と、世のお母さん方誰もが信じて疑わない。しかし、現実はどうなんだろう?
私は28歳から38歳までの十年間、サラリーマン生活を送った。勤めた会社は、
住宅建設業界ナンバーワンの一部上場企業の子会社。一流大学を出た優秀な人材で溢れている。
並みの成績では出世競争に勝てない。同僚との競争に打ち克たなければならない。成績が悪ければ、置いていかれる。
管理職の辞令をもらい、チャンスが与えられる。業績を上げ、期待に応えようと頑張り、
仕事漬けの毎日が続く。そうやって役職の椅子を手に入れ、様になっていく。
与えられた職責を果たし、業績が上がれば上がるほど、仕事に追われる毎日。
朝七時に家を出て、帰宅は毎夜十時。十年間、有給休暇を取ることもなく、休日も同僚との付き合いで家にいることはマレ。
家庭を顧みる暇もなく、365日仕事漬けの会社人間の日々だった。
どんなに業績を上げても、翌年はそれを上回る目標数字が待っている。 キリのない仕事漬け人生。そんな人生、何が幸せだろうか?
プロ野球の監督のように、業績が振るわなければ降格され、窓際に追いやられ、出世の道が閉ざされてしまう。
そんな社員を横目に見て、頑張らざるを得ない。
人材豊富な大企業。代わりの人材はいくらでもいる。管理職で居続けるためには、定年まで身を粉にして頑張り抜く覚悟がいる。
「もっと気楽に楽しく、自由きままに生きたい」との思いが強くなり、家族との生活を考えるようになって、
脱サラを決意した。そして妻と二人で化粧品の商売を始めた。
当時は、「ひたすら会社を大きくすることが成功への道」と信じて疑わなかった。
売上額と従業員数で、社会的評価が決まる。事業規模が大きければ立派な経営者。小人数でやっている会社が、
社会から低く見られるのは仕方がない。
右肩上がりの時代。誰もが会社を大きくし、社会的評価を高めようと努力した。
そうすることが、豊かさと幸せにつながり、成功への道と信じて疑わない。
ところが突然のバブル崩壊。バブルの勢いに乗って大きく成長し、社会的評価を手にした企業が、
急激な不況と環境の変化に対応しきれず、バタバタつぶれていった。
夜逃げをした家族もいる。借金の取りたてから逃れるため、離婚した夫婦もいる。
成功を夢見た積極経営のあげくの、あまりにも痛ましく悲惨な姿。友人・知人としてお付き合いしていた人も多く、哀れである。
水木しげる氏の「幸せになるとは?」の続き…
サラリーマンも企業経営者も、その大半は幸福になる努力が足りない。まず匂いをかいで、 幸せの方向をちゃんとつかんでから、階段を上がるようにしないといかんです。 幸せにつながらない階段を上がっちゃ駄目ですよ。私達の周りには、 幸福のためには全く役に立たないことをやって、疑問に感じない人が沢山いる。 昔と違って、今が一番幸福になれる時代。「何をつかんで幸せになるか」ということですよ…。 あたふたしているうちに、一生が終わるという感じでしょう。 パプアニューギニア・ラバウルのトライ族なんか、家に包丁が一本あるだけです。 |
幸せになるためにこの世に生まれてきたのだから…、しっかり考えなければならない。
自分にぴったりの幸せの道とは何なのかを、見つけ出さなければならない。
自分にとっての「天職」とは、何なんだろうか?